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2020.03.06

寝つきをよくするために牛乳を飲むなら、朝と夜どっちがいいの?【管理栄養士がジャッジ Vol.7】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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みなさんは普段、牛乳をいつ飲んでいますか?
朝ごはんを食べる時、もしくは夜寝る前に飲む方が多いのではないでしょうか?
ホットミルクを飲むと寝つきがよくなる…とよく耳にしますが実際はどうなのでしょう。

そこで今回は「寝つきをよくするために牛乳を飲むなら、朝と夜がいいの?」をテーマに解説します。

実は牛乳のアミノ酸が眠りに関係する!?

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牛乳の代表的な栄養素といえばカルシウムですが、眠気を促すホルモンに関係する「トリプトファン」という成分も牛乳には含まれています。

私たちの身体は昼間はセロトニンというホルモンが、夜になるとメラトニンというホルモンが多く分泌されて眠くなるという仕組みになっています。セロトニンは別名"幸せホルモン"ともよばれ、精神を安定させてくれる働きがあり、一方メラトニンは"睡眠ホルモン"ともよばれ、眠気を誘う働きがあります。

この2つのホルモンを作る上で必要なのが、牛乳にも含まれる「トリプトファン」。

食べ物から摂取したトリプトファンは、日中に脳内でセロトニンに変化し、夜になるとそのセロトニンがメラトニンに変化します。そのため、トリプトファンは睡眠のリズムを作る上でも重要な栄養素なのです。

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ちなみに日本人を対象とした最新の睡眠調査(※)によると、「睡眠で休養が十分にとれていない」と感じている人の割合は約20%。とくに40歳代が最も高く約30%となっています。

睡眠に問題があると体調はもちろん、仕事のパフォーマンスにも影響を与えかねません。良い眠りのためには生活習慣やストレスなど、さまざまなことが関係しています。

さて、牛乳に含まれるトリプトファンが大切なことがわかりましたが、飲むときに意識するポイントはあるのでしょうか?

牛乳を飲むなら朝と夜、どっちがおすすめ?

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結論からいうと「朝」が正解です。

ホットミルクを寝る前に飲む方も多いと思います。確かに牛乳に含まれるカルシウムは神経の興奮をしずめる作用があり、一時的に身体も温まるため寝つきがよくなると考えられます。

しかし、寝る前にカロリーが高いものやタンパク質を含む食べ物をとるのは身体に負担がかかります。そのためメラトニンの材料になるセロトニンを増やす意味でも、トリプトファンを含む牛乳は朝に飲むのがおすすめなんです。

牛乳にプラスするおすすめの食材は?

トリプトファンをどのくらいとるとセロトニンなどが合成されやすくなるのか、実は基準はありません。しかしセロトニンをつくる上で、トリプトファンと併せてビタミンB6やマグネシウムが必要なことがわかっています。

ただ慌ただしい朝は、朝食に時間がかけられない方も多いはず。そんな方にもぴったりな食材が、ビタミンB6とマグネシウムを含む「バナナ」です。

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牛乳とバナナ、これなら忙しい朝でもとり入れることができるのではないでしょうか。

牛乳が苦手な人はどうすればいい?

牛乳な苦手な方は、トリプトファン・ビタミンB6を含む「焼き魚」や「納豆」、マグネシウムを含む「わかめの味噌汁」など和定食がおすすめです。(わかめの味噌汁のかわりに、ほうれん草のお浸しやひじきの煮物でも◎)

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普段の生活にとり入れるなら、ビタミンB6は肉や魚に、マグネシウムは野菜や海藻に多く含まれるとイメージするといいかもしれません。

毎日を健やかに過ごすためにも「快眠」が大切。まずは朝ごはんから見直してみてはいかがですか?

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらからどうぞ

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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