メニュー

2016.10.31

最速で腹凹になるトレーニングとは【40代男の渋みをまとう筋トレ術④】

KenCoM公式ライター:真田雅人

ぽっこりお腹だと腰が重くなり行動力が鈍る!

「40代男の渋みをまとう筋トレ術」。最終回は、腹筋を引き締めるためのトレーニングをご紹介します。体の代謝が著しく落ちてしまう40代、ぽっこりお腹が出ている方も少なからずいらっしゃると思います。

そこまではいたってなくても、昔よりも随分とたるんでしまい、こう見えても若かった頃は・・・と嘆いている方もいるのではないでしょうか。

胸よりもお腹が出ていたら、それは危機感を持ったほうがいいでしょう。それだとスーツ姿があまりに不恰好というもの。

お腹が重いと腰が重くなり行動力が鈍ります。どうでしょう、この機会に腹筋を鍛えてみませんか。そしてぽっこりお腹、たるんだ腹筋を引き締めてみませんか。

引き締まった腹筋でスーツを着こなし、昔のアクティブさを取り戻しましょう!

腹筋トレーニングだけでは、腹筋は引き締められない!

学生時代の体育の授業や部活動で行っていたお馴染みの腹筋トレーニング。あのトレーニングで腹筋を引き締めようと思っても、それはかなり難しいと言えます。なぜなら腹筋は、体の中でそれほど大きな筋肉ではないからです。

脂肪は代謝が上がることで燃焼します。筋肉がつけば基礎代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすい体になります。筋肉は動かすときにエネルギーを消費するので、より大きな筋肉を鍛えるほどエネルギーは燃焼します。

一方、それほど大きくない筋肉である腹筋を鍛えても、脂肪燃焼の効果は高まりません。全く効果がないわけではありませんが、腹筋だけのトレーニングでお腹の脂肪を落とすことは、かなり非効率と言っていいでしょう。

まずはスクワットで脂肪燃焼効果を高めよう!

出来るだけ早くお腹のぜい肉を落としたい場合、優先すべきは腹筋ではありません。優先すべきは体の中で最も大きな筋肉です。それはどこか? 脚になります。体の筋肉の7割が脚にはあると言われています。脚の筋肉を鍛えることで基礎代謝が上がり脂肪が燃焼され、お腹のぜい肉が落ちていきます。

では、どんなトレーニングをすればいいのでしょうか。脚のトレーニングと言えばスクワットが最適です。

ただ、腹筋のトレーニングがが不要なわけではありません。スクワットで脚の筋肉を刺激してから腹筋を行えば、腹筋だけを行うよりも高い効果を得ることができます。

ですから、スクワット→腹筋の順でトレーニングを行ってください。

スクワットのやり方

記事画像

スクワットでは太ももの表側の筋肉である大腿四頭筋や、裏側の筋肉であるハムストリングス、そしてお尻の筋肉である大臀筋を鍛えることが出来ます。スクワットは、3つの大きな筋肉を鍛えることができる非常に優れたトレーニングなのです。

やり方ですが、まず肩幅に立ちます。腕は、伸ばす、両脇に添える、頭の後ろで組むのいずれでもかまいません。ただ腕を振って反動をつけるのは避けましょう。

そして膝の角度が90度になるまでゆっくりとしゃがみます。90度になったところで、同じようにゆっくりと立ち上がってください。

【ポイント】膝を完全に伸ばしきらない

しゃがんだとき、膝がつま先よりも前に出ないようにしてください。つま先よりも前に出ると、負荷が膝にかかってしまい、脚に負荷がかからないどころか膝を痛める原因になってしまいます。

立ち上がるときは、膝を完全に伸ばしきらず、少し曲げた状態から次の動作に移ります。完全に伸びきってしまうと、膝がロックし負荷が逃げてしまいます。ようはトレーニング中に休憩をはさむことになるのです。

低負荷である自重(自分の体重)で筋肉を追い込むには、常に負荷をかけ続けた状態にしておく必要があります。スクワットのときは膝を伸ばしきらない! これをしっかりと守ってください。

これを初心者は20回×3セット行ってください。休憩時間は30秒になります。

クランチで腹筋の上部と中部を鍛えよう!

続いてご紹介するのがクランチです。これはお腹の中央にある腹直筋を鍛えるトレーニングです。腹直筋は縦に長く、クランチは上部から中部を鍛えるトレーニングになります。

クランチは腹筋トレーニングの基本中の基本です。なじみのあるトレーニングですが、間違ったフォームで行っている人が多いトレーニングでもあります。

クランチのやり方

やり方としては、まず脚を台の上に乗せます。台がない場合は、脚を90度にし床に着いてください。手は頭の後ろで軽く組む程度にしてください。

そして息を吐きながら、体をゆっくり丸めます。ギリギリまで丸めたら、今度は息を吸いながらゆっくりと戻します。

体を丸めるとき、息を吐くことで腹筋がより収縮し、強い負荷がかかります。したがって、息を止めたりはせず、必ず吐きながら行ってください。

戻すときは肩甲骨が床に着かないようにします。肩甲骨がつくと腹筋の緊張が解けてしまい、休憩を挟むことになります。トレーニング中は、鍛える部位には絶えず負荷をかけ続けてください。

回数は15回から20回の3セットです。

【ポイント】起き上がるのではなく、体を丸める!

クランチは、起き上がるのではなく体を「丸め込む」トレーニングです。丸め込むことで、腹直筋に負荷が強くかかります。起き上がらないと物足りない! という方もいるかと思いますが、そうした腹筋トレーニングよりも高い効果がクランチにはあります。

体を丸め込まず、そのまま起き上がろうとする腹筋のトレーニングはシットアップといいます。こちらでも腹筋を鍛えることはできますが、腸腰筋、大腿直筋などの筋肉も使用して体を起こすので、クランチに比べ負荷が甘くなってしまいます。

ようは補助として他の筋肉を使うため負荷が分散するのです。したがってクランチとシットアップ、どちらが効率的に腹直筋を鍛えることが出来るかといえばクランチになります。

レッグレイズで腹筋下部を追い込もう!

続いてお勧めなのが、腹直筋の下部を鍛えるレッグレイズです。「足上げ腹筋」と言えば、ピンと来る方もいらっしゃるかと思います。

レッグレイズのやり方

レッグレイズですが、まず仰向けに寝た状態になります。頭の上に動かないものがあれば、それに捕まって上体を固定させてください。特にない場合、床に両手をつき、体を安定させてください。

脚を真っ直ぐに伸ばし、かかとを床から少し浮かします。どうしても足を真っ直ぐに伸ばすことができない人は、膝をやや曲げてもかまいません。

そして息を吐きながら、脚をゆっくりと引き上げていきます。腹筋に力が入っていることをしっかりと意識してください。脚が垂直になったら、今度は息を吸いながら戻していきます。

かかとは床につくギリギリのところにまで来たときに止めます。かかとが床につかないよう気をつけてください。

【ポイント】腹筋の力で脚をコントロールしよう!

レッグレイズは勢いをつけテンポよく行う必要はありません。脚を腹筋の力でしっかりとコントロールし、ゆっくりと行ってください。それが効かせるコツになります。

15回から20回を3セット行ってください。

トレーニングメニューの組み方

これまでご紹介してきた肩、背中、胸と、今回の腹筋のトレーニングですが、初心者の方は、以下のようにトレーニングメニューを組んで行ってみることをオススメします。
※これまでの肩、背中、胸のトレーニングのリンクは文末に記載しています。

メニューの組み方例①:初心者の方

月 肩
火 背
水 胸
木 腹(脚)
金 オフ
土 肩
日 背
月 胸
火 腹(脚)
水 オフ

メニューの組み方例②:①でまだ余力がある方

4日間かけて全身をくまなく鍛えるメニューになります。①をやってみて余力があった方は、1日で2つの部位を鍛えてみてください。

月 肩、腹(脚)
火 胸 腹(脚)
水 オフ
木 肩、腹(脚)
金 胸、腹(脚)
土 オフ

腹筋は回復が早いことから頻度は高めで行っても問題ありません。

後半の人生、よりパワフルに、そしてアクティブに生きよう!

筋肉はいくつになっても発達します。40代で「俺はもう年だから今さら筋トレなんて・・・」と諦めてしまうのは早すぎます。

筋トレをすれば、男性ホルモンの分泌が活発になり、体が引き締まるだけでなく、アクティブな精神状態になります。

人生80年、折り返し地点を過ぎたばかりです。筋トレで鍛え上げ、後半の人生をよりパワフルに、そして今まで以上にアクティブに過ごしてみませんか。

そのためにもスーツが似合う体型を作り上げていきましょう!

参考書籍

著者プロフィール

■真田雅人:
山形県出身。フルコンタクト空手歴20数年、ウエイトトレーニング歴15年。幼少の頃は肥満でいじめられっ子。内向的な性格と肥満体型を克服するため、16歳のときにダイエットを始めると同時にフルコンタクト空手の道場に入門する。10ヶ月で30キロダイエットに成功。その後、上京し編集プロダクションに勤務。格闘技の書籍・ムックの企画編集に携わり、多くの武道家、格闘家を取材し交流を深める。多くの格闘家への取材を通して、彼らが心身の鍛錬としてウエイトトレーニングを行なっていることを知り、自身でも始めたところメンタルの安定・成長につながることに気がつく。「筋トレは最高のメンタルトレーニング」が持論である。

連載「40代男の渋みをまとう筋トレ術」はこちら

この記事に関連するキーワード