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2023.12.25

運動が続かないあなたへ。3日坊主で終わらない習慣化のコツ

kencom公式ライター:村岡祐菜

2023年10月、厚生労働省がまとめた健康づくりのために推奨される身体活動・運動の目安となるガイド案には、週2〜3日筋力トレーニングの推奨が記載されました。健康的な生活を送るために運動をして筋肉を鍛えることはとても重要です。しかし、筋トレはハードルが高くて踏み出せない、という方も多いかもしれません。

今回は、整形外科専門医でフィットネストレーナーの吉原 潔先生にお話を伺いました。ドクターズスクワットを考案した経緯や習慣化のポイントについて解説していただきました。

吉原 潔(よしはら・きよし)先生

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脊椎外科専門医・フィットネストレーナー。医学博士。アレックス脊椎クリニック院長。日本医科大学卒業後、同大学整形外科入局。帝京大学医学部附属溝口病院整形外科講師、三軒茶屋第一病院整形外科部長を経て、2017年より現職。日本整形外科学会専門医、日整会内視鏡下手術・技術認定医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)公認パーソナルフィットネストレーナー、食生活アドバイザー。50歳を過ぎてから筋トレでメタボ体形を脱し、ボディコンテストに出場、受賞歴多数。

運動を続けられないというあなたへ

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運動を習慣化するのは、ハードルが高いものです。仕事、家事、育児など、毎日こなすべきタスクに追われ、あっという間に1日が終わってしまうという方も多いでしょう。今回、お話を伺ったドクターズスクワットの提唱者である吉原先生も、運動のハードルが高く、習慣化できなかった過去をお持ちでした。

先生は50代のころ、仕事の忙しさを理由に運動不足が続き、メタボ体型になってしまったそう。一念発起してスポーツクラブに入会したものの、時間がないことを理由になかなか通えない日が続きました。そこで、スポーツジムに行く時間がなくても、自宅で1日1回でも体を動かせば「運動をした」とカウントすることにし、運動へのハードルを低くしました。

続けることを目標にした結果、次第に運動が習慣化され、最終的にはベストボディコンテストでグランプリを受賞するほどになったそうです。

このような吉原先生の経験から生まれた「時間がないから運動できない」と、なかなか運動習慣が身につかない方のために考案されたのがドクターズスクワットです。ドクターズスクワットの詳しいやり方は、下記の記事からご覧ください。

運動を習慣化するポイントは?

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吉原先生の経験上、運動不足の言い訳No.1は「時間がない」ことです。忙しい時は、長い時間拘束されたり、面倒だと感じることが習慣化の1番のハードルになります。例えば、ジムに通うとなると、移動時間や着替えなどで時間がかかってしまいます。面倒になってジムに行かなくなり、運動しなくなる…といった具合です。運動習慣を身につける時には、短い時間で実践できることから始める必要があるのです。

1日30秒なら習慣化しやすい!

時間がなくて運動ができないなら、短時間で効果的に体を動かす方法はないか。そこで考えられたのが、ドクターズスクワットでした。1番の特徴は、1日30秒だけでよいという短い時間。忙しいなかでも確保できそうな時間を設定することで、継続するハードルを下げています。

スクワットの回数も決まっていないので、最初は30秒に2〜3回しかできなくても問題なし。回数にこだわると途中から姿勢が崩れてしまい、適切な効果が得られないことがあります。自分の筋力に合わせた負荷で毎日続けることが、運動を習慣化するには何より大切なポイントなのです。

4つの“ながら”で習慣化

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時間の節約にもなり、習慣化にも一躍買うのが“ながら運動”を上手に取り入れることです。特定の動きと運動を結び付けることで忘れにくくなり、面倒くささも軽減されます。道具不要でどこでもできるドクターズスクワットなら、家事やリラックスタイムの合間に取り入れることも可能です。

・洗濯物を干しながら
・テレビCMをみながら
・電子レンジの待ち時間に
・スマホを使う時に

何かをしながらであれば、身体を動かすタイミングはたくさんあるはずです。そして、必要な行動と紐づけることで、習慣化がしやすくなります。あなたの生活に合わせて、“ながらスクワット”を取り入れてみてください。できた日はカレンダーに印をつけておくことで、さらに達成感が上がります。

運動習慣を身につけて健康への第一歩を踏み出そう

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どんな運動でも、すぐに効果は現れません。勉強と同じで、すぐに成績や順位が上がるわけではなく、効果はあとから自然とついてきます。継続してコツコツ積み重ねることが何よりも重要なのです。

運動不足の方にとっては、体を動かす習慣をつけることが健康への第一歩。体への負担が少ないドクターズスクワットだったら、今まで運動が続かなかった人も継続できるかもしれません。筋力がついてきて、物足りなくなってきたら、回数を増やしてみてください。何度もお伝えしますが、一番大切なことは運動を継続し習慣化することなのです。

ドクターズスクワットのやり方や効果については、先生の著書『ドクターズスクワット「30秒で運動不足を解消する方法」』で解説されています。記事を読んで気になった方は、ぜひ著書も手にとってみてくださいね。

■今回のお話を伺った吉原潔先生の著書

『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』吉原潔・著 アスコム

『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』吉原潔・著 アスコム

記事情報

参考文献

著者プロフィール

村岡祐菜(むらおか・ゆうな)
薬剤師・フリーライター
千葉大学薬学部薬学科卒業後、薬局薬剤師として約4年間勤務後、ライターとして独立。現在は不定期で薬局薬剤師として現場に入りつつ、医療関連のコラム制作や取材記事の制作に関わる。専門知識を一般の方にもわかりやすく伝える文章を書くのが得意。

制作

監修:吉原潔
取材・文:村岡祐菜

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