メニュー

2023.07.06

食物繊維たっぷり!旬の旨味が詰まった、とうもろこしごはん【旬野菜レシピ】

kencom公式:管理栄養士・前田量子

記事画像

野菜を多く食べる人は脳卒中や心臓病、ある種のがんにかかる確率が低いという結果が多くの研究から導き出されています。しかし、日本人の野菜類平均摂取量は、目標の350gに届かず「健康にいいことはわかっているが、十分な量の野菜を摂取できていない」のが現状です。

『旬野菜図鑑』でとうもろこしについて紹介しましたが、シンプルかつ美味しくいただける料理を管理栄養士の前田量子さんに教えていただきました。

旬の旨みを存分に堪能できる、とうもろこしご飯

旬のとうもろこしの旨味を芯まで堪能できるのが、とうもろこしごはんです。とうもろこしのすべてを余すことなく調理しましょう。

材料(5~6膳分)

記事画像

とうもろこし 1本
米 2合
酒 大さじ2
塩 2ℊ

主な栄養素(上記レシピの5等分)

エネルギー 247kcal
たんぱく質 4.7g
食物繊維 1.1g
カリウム 136mg
鉄 0.7mg
亜鉛 1.1mg

作り方

記事画像

1. 米を洗って、少なめの水加減にして、水に浸しておく。

記事画像

2. とうもろこしを2〜3等分の長さに切り、実をそぐ。

記事画像

3. 水に浸しておいたお米に塩と酒を加え混ぜてから、2をお米の上にのせるように置いて、普通モードで炊く。

このレシピのポイント

芯ごと炊飯器に入れる

とうもろこしの大切な栄養素は胚芽に含まれています。そぎ方によっては胚芽部分が芯に残っていることも。水溶性の栄養素は、芯ごと炊き込むことで無駄なく摂れます。甘味も増して一石二鳥です。

このレシピの栄養ポイント

ポイント1. 食物繊維が豊富

とうもろこしには、100ℊ中3ℊの食物繊維が含まれています。お米は100ℊ中0.5ℊなため6倍も入っているということ!

とうもろこしごはんは、普通のごはんに比べ食物繊維が豊富になり、血糖値上昇を緩やかにしてくれ、整腸作用が高まる効果を期待できます。

ポイント2. 亜鉛や葉酸が摂れる

新陳代謝促進や成長に欠かせない栄養素である葉酸や亜鉛を摂ることができます。様々な代謝の補酵素ですので、細胞の正常なターンオーバーにも期待ができます。

ポイント3. むくみ予防が期待できる

水分の排出に有効なカリウムが摂れます。カリウムは様々な生活習慣病の予防にも期待される栄養素。主食にプラスすることで、無理なく摂れるのは大きなメリットです。

ポイント4. 主菜に豚肉をプラスしてパワーアップ!

とうもろこしは実はたんぱく質も豊富です。しかし、たんぱく質の質を表すアミノ酸スコアは若干低くなります。それは必須アミノ酸のリジンが少ないため。ですから、アミノ酸スコアが優秀かつリジンが豊富な動物性食品を主菜にするのがおすすめです。一緒に食べることによりサポートされ、とうもろこしのたんぱく質の質がパワーアップ!

豚肉、鶏肉、牛肉とも100ℊあたりのリジン量は同じですから、どのお肉でもよいのですがおすすめは豚肉です。とうもろこし自体糖質代謝を助けるビタミンBを含んでいますが、より多くのビタミンBを含んでいる豚肉を合わせれば、糖質代謝がさらに高まります。

夏場はそうめんやうどんなど炭水化物に偏り夏バテを引き起こしがち。その解消にも一役かってくれるでしょう。上手に栄養素を摂り、健康な体を手に入れましょう。

記事情報

引用・参考文献

著者プロフィール

記事画像

前田 量子(まえだ・りょうこ)
管理栄養士 野菜ソムリエ ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、電子レンジの加熱時間や法則を書いた『ロジカル電子レンジ調理』が2022年2月に発売。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。

制作

文・レシピ:前田量子

あわせて読みたい

この記事に関連するキーワード