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2019.03.14

睡眠のプロに聞く!朝起きられないを改善する4つのメソッド

KenCoM公式ライター:木戸恵子

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寒くて布団から出るのが億劫だった冬が終わり、だんだんと暖かい日が増えてきましたね。穏やかな気候になりスッと布団から出られるようになるかと思いきや、その暖かさのせいか、「朝、なかなか起きられない」「寝覚めが悪い」と感じる人も多いようです。とはいえ、新年度に向けて、仕事もプライベートも充実させたいこの時季、眠いなんて言っていられないのが現実。

そこで、どうすれば朝からシャキッと頭を働かせ、仕事の効率をアップできるようになるのか、睡眠のプロ小林麻利子さんにお話しを伺いました。

小林麻利子(こばやし・まりこ)さん

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生活習慣改善サロンFlura主宰・睡眠改善インストラクター。最新のデータ、研究を元に、サロンに通う女性の自律神経の改善を行う。睡眠と入浴を中心とした実践的な指導が人気を呼び、延べ1700名の女性の悩みを解決。
現在、サロンの予約は1年待ち。サロンでの指導のほか、講演活動、テレビ、雑誌などで幅広く活躍中。温泉入浴指導員、ヨガインストラクター、アロマテラピーインストラクター、食生活管理士、上級心理カウンセラー。著書に『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)、『美人をつくる熟睡スイッチ』(ジービー)がある。

暖かい気候のせい? 睡眠不足? 春になると眠くなるのはなぜ?

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日本人の睡眠時間は世界的に見ても少ないということをご存知ですか?経済協力開発機構(OECD)の最新の国際比較調査によると、加盟国の中でデータの取れている33ヵ国中、日本は最下位で男女とも8時間未満。フランスとは約70分、1位の南アフリカとは100分以上の差があります。春に眠気を訴える方は多くいらっしゃいますが、このデータからも分かるように、日本人は春に限らず年中睡眠不足、というのが実情です。
本来春は、日の出も早く体内時計も前倒しになっているため、冬に比べて朝起きやすい季節と言えます。眠気を感じやすい人は、年度末で歓送迎会が多かったり仕事が忙しかったりしていませんか?生活習慣の乱れやストレスが、眠りの質を落としているのかもしれません。

そもそも、朝スッキリ起きられない理由は?

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起きてからも眠かったり、頭がぼーっとしている状態を「睡眠慣性」といい、実は当たり前のことなんです。朝、目が覚めると、ブレーキのような役割をする「副交感神経」が優位の状態から、アクセルのような役割をする「交感神経」が優位の状態に少しずつ切り替わっていきます。このスイッチがスパッと切り変わる人と、切り変わらない人がいるため、目覚め方も人それぞれ。ですから、朝起きてちょっと眠いからといって心配する必要はありません。
ただし、だるくていつまでも起き上がれない、何度も二度寝してしまう・・・という人は、生活習慣の乱れによって、体内時計が後ろに倒れている、もしくは、眠りの質が悪くなっていることが考えられます。特に、40~50代のビジネスパーソンは、睡眠途中で起きてしまう中途覚醒が多いと言われています。仕事が忙しく、責任も増える年代のため、ストレスが溜まり自律神経が乱れてしまいがち。そうすると、浅い眠りが続き、寝起きも悪くなってしまうのです。

生活習慣の乱れを正し睡眠の質を上げれば、毎朝もっと気持ちよく起きられるはずです。私が普段実践している快眠のための習慣を、いくつかお話したいと思います。

毎朝気持ちよく起きるために習慣づけたい4つのこと

夕食の時間は、就寝の3~4時間前が理想

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夜ご飯は、寝る3時間以上前に食べるのが理想です。3時間以上空ければ、就寝するときに消化が大体終わるため、翌朝「お腹がすいた」と気持ちよく起きることができます。ですが、忙しくてどうしても夕食の時間が遅くなってしまう方におすすめなのが、夜ごはんを2回に分けて食べる「分食」。
方法はとっても簡単で、19時に何かを少し食べるだけ! おすすめは手軽に食べられて栄養価も高いチーズです。この時間にチーズをひとかけら食べるだけで、体内時計のリズムが整います。そして、帰宅してからは消化のいいものを食べてください。目安は就寝の2時間前まで。夜ご飯を食べる時間が遅くなると、消化の時間も体内時計も後ろ倒しになり、睡眠の質が低下するので注意が必要です。

お風呂は40度のお湯に15分が目安

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睡眠の質を上げるうえで、入浴はとても大切。40度のお湯に15分ほどつかると、深部体温(体の内部の温度)が通常より0.5度ほど上がり、額や手の甲からじわじわと汗が出てきます。体温が下がるとき人は眠気を感じるので、いったんお風呂でぐっと体温を上げ、就寝時間に体温が下がるよう調整すると、寝つきがよく熟睡しやすくなります。
深部体温をうまく上げるためには、お湯の温度も重要。42度を超えると熱すぎて入浴時間が短くなり、深部体温がしっかり上がりません。湯冷めも早く、入眠がスムーズにできなくなってしまいます。一方40度以下だと、温度が低すぎて深部体温が上がりにくいため、少しぬるめの40度のお湯がベストです。

寝る前の「うっとりタイム」で副交感神経を優位にする

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寝る前の15分でリラックスした状態を作り入眠すると、心地よい眠りにつくことができます。私は「うっとりタイム」と呼んでいて、毎晩寝る前にシューマン作曲の『トロイメライ』を聞いています。大阪大学の研究チームがラットにこの曲を聞かせたところ、腎臓の交感神経が低下し、血圧が下がる、つまりリラックスしたそうです。
さらに、寝つきが悪いと感じるときは、いつもより息を長く吐く、次の呼吸法を試してみてください。まず、3秒吸って、2秒息を止め、5秒で吐き切ります。ひと呼吸10秒が目安です。息を長く吐くと、副交感神経が働き、リラックスモードをつくることができますよ。

6時間半~8時間未満しっかり眠る

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「6時間眠れば大丈夫」と思い込んでいる方が多いのですが、最新の研究では、6時間では足りず、健康にも美容にも悪影響があると言われています。ベストな睡眠時間は6時間半~8時間未満。短すぎるのもよくありませんが、8時間以上眠ってしまうのも実はよくありません。睡眠時間が長い人ほど死亡率が高くなるという研究結果があるほど。
ただ、睡眠はあくまで人それぞれ。その時の体調やストレスにも左右されるので、「しっかり眠れた!」という実感があり、健康に支障がないのであればさほど問題ありません。

すべてをこなさなくてもOK。まずは1つから始めよう!

上記の項目をすべてこなそうと思うと、ハードルが高く感じるかもしれません。でも、「これならできる」というものもあるはずです。1つでもいいので、「できる」と感じたものから始めてみてください。どれか1つでも実践することで、徐々に睡眠の質が上がり、他のことも実践してみようという気持ちにつながるはずです。
朝スッキリ目覚められるようになれば、仕事効率もぐんと上がること間違いなし。ぜひ試してみてくださいね!

次回は、私も愛用する快眠グッズをご紹介します!

参考文献

著者プロフィール

■木戸恵子(きど・けいこ)
フリーライター。2007年から雑誌『AneCan』『Domani』『Oggi』などで執筆。
ほか、コスメブランドのホームページ制作や、Web媒体の執筆にも携わる。
ファッション、ライフスタイル、ヘルスケアなど、幅広いジャンルを担当。

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