2023.04.11
高血圧対策の最強コンビは、長芋×レモン【栄養士が解説!最強食べ合わせ】
毎日食べている食材は栄養の宝庫。食べ合わせ次第で体への影響がアップするって知っていますか?
食事は、季節のものをバランスよくいただくのが基本ですが、本連載『栄養士が解説!最強食べ合わせ』では、その中でもおすすめの食べ合わせをピックアップ。毎回、テーマに合わせた最強食材コンビを管理栄養士の磯村優貴恵さんに教えていただきます。あなたの栄養知識をアップデートして、毎日の食生活に取り入れましょう!
高血圧対策の最強コンビは?
©︎ayako hosono
長芋
栄養:カリウム、水溶性食物繊維
効果:余分なナトリウムの排出
レモン
栄養:クエン酸、カリウム
効果:減塩効果、余分なナトリウムの排泄
管理栄養士の解説
和食は世界的にヘルシーといわれますが、塩を使った保存食が多いため、献立によっては塩分過多になりやすいという特徴があります。
日本人が高血圧になる最大の原因は、塩分の摂りすぎと言われているため、これを予防するには、塩(ナトリウム)を摂りすぎないことと、摂りすぎてしまったナトリウムを身体から排出することを心がけましょう。
余分なナトリウムを排出するために必要な栄養素は、食物繊維とカリウムです。
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類がありますが、特に水溶性食物繊維には余分なナトリウムや糖をからめとって排出する働きがあります。さらに体内では常にナトリウムとカリウムが、シーソーのような関係でいることによりバランスが保たれているため、カリウムを十分に摂れば余分なナトリウムの排出も期待できます。
また、美味しく減塩するにもコツがあります。そのひとつが酸味。レモンやかぼすなどの柑橘類特有の爽やかな酸味と香りを効かせれば、塩分を控えめにしても満足感の高い食事となるのです。柑橘類にはカリウムも含まれるので、ナトリウム排出にも一役買います。
カリウムたっぷりの長芋に、爽やかな酸味のレモンを組み合わせれば、味気ない減塩食とおさらばできます。食材の良さを引き立たせるような、五感を使った食事を楽しんでくださいね。
カリウムを含むその他の食材
・オクラ
・納豆
・里芋
・めかぶ
・ひじき
・昆布
・バナナ
・オレンジ
・キウイ
クエン酸を含むその他の食材
・かぼす
・すだち
・ライム
記事情報
引用・参考文献
著者プロフィール
磯村 優貴恵(いそむら・ゆきえ)
管理栄養士・料理家
大学卒業後、大手痩身専門のサロンにて管理栄養士としてお客様の身体をサポート。その際に具体的な料理提案の必要性を感じ、飲食店の厨房にて約3年間の料理修行を行う。その後、特定保健指導を経て独立。現在は、茶道教室にて茶事講座や茶事での茶懐石の献立提案~調理を行うほか、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。
制作
文:磯村 優貴恵
イラスト:ホソノアヤコ