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2022.06.06

タイプ別の対処でラクになる!正しく知りたい頭痛のはなし【病のトリセツ#7】

kencom編集部

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誰もが経験したことがある頭の痛み。よくある症状だけに軽視してしまいがちですが、実は怖い病気が潜んでいることもあります。

今回は頭痛のタイプや見極め方、種類別の対処法など、頭痛に関するトピックをまとめました。

頭痛とは?

頭痛とは、病名ではなく、「頭が痛い」症状のことをいいます。

頭痛には、原因となる病気がない慢性的な一次性頭痛と、頭頸部に原因疾患がある二次性頭痛があります。今回は、多くの人が悩まされている一次性頭痛について、詳しくご紹介します。

一次性頭痛とは?

生活習慣の中で多くの人が悩まされているのが、一次性頭痛。原因となる重篤な病気はありませんが「頭が痛い」という発作を繰り返します。

一次性頭痛は、主に次の3種類があります。

・脈を打つようにズキンズキンと痛む「片頭痛」
・頭全体が締めつけられるように痛む「緊張型頭痛」
・片目の奥や側頭部に激痛を感じる「群発頭痛」

一般的に起こりやすい頭痛は、片頭痛と緊張型頭痛です。この2つが合わさって起こる混合型もあります。

一次性頭痛の種類と対処法

一次性頭痛はタイプによって対処法が異なります。

片頭痛

症状

片頭痛は比較的若い女性に多く、脈を打つようにズキンズキンと痛む頭痛です。脳の血管が拡張する事で痛みが出るため、動くと悪化するのが特徴。ひどい場合はめまいや吐き気を催したり、嘔吐することも。頭痛が始まる前に、キラキラ・ギザギザした光が視界に現れ見えづらくなる閃輝暗点という前兆がある方もいます。

痛みは数時間~3日ほど持続し、1ヵ月に1~2度、多い人だと1週間に1度といったペースで周期的に起こります。

痛みが起こるきっかけ(トリガー)は人によって様々です。遺伝的な要素も強く、両親が片頭痛持ちだと子どもにも遺伝する傾向にあります。

対処法

片頭痛は脳の血管が拡張する事で痛みが出るので、氷のうや保冷剤で頭を冷やして、血管の収縮を促す対処が効果的です。また、頭痛時には、入浴や運動のような血管が拡張してしまう行動は避け、できるだけ静かな暗い場所で1時間以内の睡眠をとると症状が落ち着くでしょう。

寝過ぎや寝不足のせいで起床時に片頭痛が起こることもあるので、睡眠リズムが崩れないよう、規則正しい生活を送ることも心がけて。頭痛ダイアリーを付けるなどして頭痛を引き起こすきっかけを調べ、トリガーを避けるように気をつけることも大事です。

緊張型頭痛

症状

緊張型頭痛は、頭から首、背中にかけての筋肉のコリや張りによって、肩・腰・首筋・頭部の血管が縮んで血流が悪くなることで起こります。頭全体が締め付けるような痛みが特徴で、背景に緊張やストレスがあることが多いと言われています。

対処法

筋肉の緊張が原因で起こる頭痛なので、身体を温めて血行をよくすると効果的です。ぬるめのお湯に長めに浸かってリラックスしたり、ウォーキングなどの運動で身体を動かすとラクになります。

また、仕事中も1時間に1度はストレッチをするなどして、同じ姿勢でパソコンやスマホなどの画面を見続けないように気をつけて。起床時の首や肩のコリが気になる方は、枕を身体に合ったものに変えるのも頭痛予防に有効です。

群発頭痛

群発頭痛は、片側にしか痛みが発生しない頭痛です。痛む時間は短いものの、眼の奥をキリで刺されたような鋭い痛みを感じ、数週から数ヵ月の期間に頭痛が群発します。

夜間、睡眠中に頭痛発作がおこりやすく、痛みを感じる側に鼻水や目の充血などの症状が多いことも特長です。

痛み止めの使い過ぎには注意して

痛み止めの薬は、処方してくれた医師の指示に従って飲みましょう。

市販の頭痛薬を飲むときは、予防的に飲むのではなく、痛くなったらすぐに飲むのがポイントです。アセトアミノフェンのものを選び、月に10日までの使用にとどめておくと安心です。ロキソプロフェンやイブプロフェン系の薬を飲みすぎると、余計に頭が痛くなる薬物乱用頭痛になる恐れがあります。

つらい頭痛は正しい知識で対応を

さまざまな原因で起こる頭痛。自分の頭痛がどのタイプなのかを正しく判断し、正しい対処を行うことが重要です。

頭痛には怖い病気が潜むこともあります。痛みがひどい、いつもと違った症状を感じたときは、我慢せずにすぐに脳神経外科や神経内科を受診してください。

本記事は過去のkencom記事をもとに再編集・編成したものです

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