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2020.09.25

みぞおちを締めれば歩きながらお腹を引き締められる!【楽に歩くためのトリート講座#6】

kencom公式:柔道整復師・中村雅貴

世の中には様々な歩き方の本がありますが、その多くで言われているのが、「よくお腹に力をいれましょう」という言葉だと思います。
この感覚をわかりにくいと感じている方は多いのではないでしょうか。
お腹に力を入れるってどういう事?お腹に力を入れて腹筋を固くすればいいのですか?

そんな質問をよく聞きます。そこで今回は、みぞおちを締める意識について解説していこうと思います。

みぞおちを締めることが良い歩きにつながる理由(わけ)

実は、みぞおちは歩くだけでなく立つ、座るといった動作中も常に締めているのが理想的です。ここが締まる事で腹筋が引き延ばされて体幹のインナーマッスルが使われ、身体が真っすぐ安定し、背中が丸くなる姿勢が解消されます。
みぞおちが締まっていないと身体は丸くなり、重心位置が下がり、足への負担が増えてしまい、足腰に掛かる負担が増えていまいます。歩く、立つ、座るなどの基本的な動きのなかで、常に意識して使いたい部位です。

ですが、単純にお腹に力を入れて腹筋を固くしてしまうと、身体が丸くなり姿勢が悪くなってしまいます。ではどのように力を入れるのがいいのでしょうか。
私の経験では、鼻で呼吸をし、肋骨を締める様にお腹を引き上げ、みぞおちを固く締めるのが、姿勢も悪くならない良い力の入れ方になります。また、背中の緊張もとれ、リラックスする事が出来ます。

動画で解説(10分)

※下記は動画と同様の内容になります。

まずは呼吸を楽にする「肋骨リリース」

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背中が丸くなった姿勢は呼吸がしにくくなるものです。これは肋骨が呼吸と共に動かず、肋骨と肋骨の間の筋肉も固くなり、肺に空気を取り込むことが難しくなって呼吸が浅くなるためです。
逆に言えば、背筋を伸ばした状態で鼻呼吸をすると、肋骨が動いて深く呼吸が出来、肺にしっかりと空気を取り込む事が出来ます。

また、みぞおちを締める呼吸をする為には、呼吸をしたときに肋骨が動くことが大事になります。肋骨の動きを良くするためのセルフリリースをしっかり行い、呼吸をしたときに動きのある肋骨にしていましょう。

1.こぶしを握り、第二関節の尖った所を肋骨に軽く押しあてる。その際、反対の手は頭の後ろに上げておく
2.押しあてたこぶしを上下に揺らしていく。肋骨と肋骨の間を狙うように、片側30~60秒程度行っていく
3.強く押しすぎて痛みが強く出ないように注意して行うこと

みぞおちの締め方を学ぶ「お腹引き上げ呼吸トレーニング」

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次に学ぶのは、お腹へ力を入れる際のイメージです。単にお腹に力を入れるイメージではなく、お腹の筋肉を引き上げるイメージに変えていきましょう。
その為に必要なポイントが呼吸になります。

腰が反らないようにお腹のインナーマッスルを意識して鼻呼吸をすると、お腹が引きあがり姿勢も良くなります。最初は難しいかと思いますが、ご紹介する呼吸トレーニングを実践して頂き、お腹を引き上げる呼吸の仕方を身につけて頂けたらと思います。

1.膝を伸ばした状態で仰向けになる
2.背中と床の隙間を埋めるように、背中で床を押しつぶす様なイメージで身体を床につけていく
3.背中と床の隙間を埋めた際に、腹部に力が入るので、その力を抜かないように鼻で呼吸をする。慣れるまでは浅くてもいいので、床から背中が離れないように気を付けながら行う(10回)

いよいよ実践!みぞおちを締めて歩く意識の仕方

みぞおちを簡単に意識する方法は「鼻で少し勢いをつけて息を吸う」ことです。お腹に空気を入れるイメージではなく、肺に入れるイメージで息を吸ってみましょう。
軽く勢いをつけて吸うことで、腹部が引き延ばされ、みぞおちが軽く締まるかと思います。その吸った状態を維持したまま歩いてみましょう。

この意識をしてから歩くと、自然と姿勢が良くなり、足取りも軽くなると思います。
リリース、エクササイズをしていただいた後はより意識して行うことが出来るかと思います。是非実践してみてください。

姿勢よく、楽に歩いていこう!

みぞおちを締めることで、姿勢を正しながら楽に歩くことができます。
さらにこのマッサージを行うことで、呼吸も楽に行えるようになりますので、まずはマッサージだけでもやってみましょう。

著者プロフィール

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柔道整復師。柔道整復師の父を持ち、自身も柔道整復師としてこれまで述べ5万人の身体を施術、身体づくりサポート。整骨院で三年間、整形外科で三年間勤め、整骨院では基礎的な身体のしくみや、リラクゼーション、テーピングの仕方を学び、整形外科ではより詳しく整形外科的疾患のリハビリ方法や骨折の後療法を学ぶ。これまでの医療現場の経験を活かし、独自に「VCL/JAM」メゾットを考案。現在大手ジムでのコンサルや、スポーツトレーナーとのコラボレーションによるイベント開催、タレントによる体操本の監修等、幅広く活躍中。

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