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2018.03.09

ダイエットや筋肉増強、精神安定まで!「歩き」のメリット5つ

KenCoM編集部

「歩く」ことはほとんど誰もが当たり前のように行なっている行為です。
それだけに、これだけではたいした運動になり得ないと思っていませんか?

とんでもない!
歩くこと=ウォーキングはランにも負けないほど効率的で、筋トレにも負けないほど筋力を維持・向上させる立派な運動なのです。

ここでは、ウォーキングで得られる科学的な効果をご紹介します。
簡単なのに奥深いウォーキングの効果を知って、今すぐスタートしてみませんか。

驚くべきウォーキング5つの効果!

驚きの効果1:見た目や体重が変わる!

まず最初にあげられるのが、見た目への影響。
ウォーキングの体重減少は緩やかですが、確実に代謝を高めてくれるため、効果的です。
また、足腰には全身の筋肉のうち約3分の2の筋肉が集まっています。ここが使われて筋肉がついてくると、引き締まってきて脚やお尻がスマートになってきます。
さらに代謝が高まることで、普段よりも痩せやすくなるというメリットもあります。

驚きの効果2:筋力と体力がつく

まずは下記のグラフをご覧ください。これは加齢と身体活動の現象を表したものです。(※1)

Kalache and Kickbusch I.A global strategy for healthy aging, World Health, 1997, 50(4):4-5をもとに作成

Kalache and Kickbusch I.A global strategy for healthy aging, World Health, 1997, 50(4):4-5をもとに作成

運動していないと、10年間ごとに約5〜10%ずつ体力が落ちていくのがわかります。
年を経て、体力が20代の頃を100%とした時に、30%以下になると自立した生活ができなくなり、要介護状態となるそうです。
この体力の減少を防ぐためには定期的な運動が効果的。そこに最適なのが、日常的に行えるウォーキングです。
グラフの通り、これは30代以降、体力が減ってきてからでも効果があることがわかります。年齢を気にせず、ぜひ挑戦しましょう。

驚きの効果3:生活習慣病の予防・改善を図れる

30代を超えると気になってくる生活習慣病ですが、これらの改善も望めるのが歩きの効果の一つ。
下のデータをご覧の通り、1日の歩数が多い人ほど血圧が正常値に近づく傾向があるのです(※2)

平成12年第5時循環器疾患基礎調査の統計表,厚労省, http://www.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/indexkk_18_1.htmlを元に作成

平成12年第5時循環器疾患基礎調査の統計表,厚労省, http://www.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/indexkk_18_1.htmlを元に作成

また、ウォーキングによって血管に適度な負荷をかけると血管を強くする効果も望め、糖尿病など生活習慣病の対策としても有用です。

驚きの効果4:認知症予防になる

驚くべきことに、ウォーキングには軽度認知症の進行を防ぐ効果も期待できるそうです。
2014年に熊本大学文学部認知心理学研究室が行なった研究( ※2)では、認知症や下半身に運動のない健常高齢者において、歩行速度が早い人ほど記憶力(ワーキングメモリ)が優れていることが明らかになりました。
これは、顔と空間の認知に関するワーキングメモリに対して歩行との関連が高いそうです。

あくまで実験中の結果ですが、脳のためにも速めに歩いておくのは良さそうです。

驚きの効果5:鬱々とした気分が改善する

実は、ウォーキングは身体だけでなく、心も元気にする効果があるそう。
群馬県の中之条町で実施されたコホート研究(※)によると、歩くほどにうつ傾向の方が減っているというデータがあります。

※健康増進・疾病予防に必要な身体活動を調査するために、東京都健康長寿医療センター研究所の青栁幸利博士によって2000年から10年以上にわたって実施されているコホート研究。コホート研究とは疫学研究における手法の一つで大規模な人を長期的に追跡調査するもの。

中之条研究より抜粋・一部形式を変え作成

中之条研究より抜粋・一部形式を変え作成

また、オーストラリアのコホート研究(※3)では、1週間に1時間程度、ウォーキングなど中程度の運動を行うことで、うつ病の発症を12%抑制できたとの発表も行われています。

これらはまだ研究段階のものですが、日常で鬱々とした時には、歩いてみるのがいいかもしれません。

ただし、健康効果を得るには歩数と強度を満たす必要あり!

多くの健康効果がある「歩き」のすごさを感じていただけたのではないでしょうか。

しかし、普通にダラダラ歩いているだけではこれらのメリットを得られないのです。
ではどうすればいいのでしょうか?

次の記事では、歩数や強度、頻度などをご紹介したいと思います。

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参考文献