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2023.08.17

ビタミンB1で夏バテ予防!15分でできるノンオイルドライカレー【電子レンジ活用レシピ】

kencom公式:管理栄養士・前田量子

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調理科学に基づいたロジカルレシピが人気の料理家・前田量子さんによる、電子レンジ大活用レシピ。今回は夏バテ予防におすすめなノンオイルドライカレーです。

パワーチャージして夏バテ予防!ノンオイルドライカレー

今回のレシピは、材料をみじん切りにして、そのあとは混ぜてレンジで温めるだけの簡単メニュー。加熱時間は合計11分半ですので、合計15分ほどで完成するお手軽レシピです。

材料(4人分)

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豚ひき肉 200g
玉ねぎ 1個(200g)
人参 1本(150g)
ピーマン 3個(100g)

ウスターソース 大さじ2(36g)
ケチャップ 大さじ3強(50g)
カレー粉 大さじ1+1/2(9g)
塩 小さじ1/2(3g)
※お好みで生姜やニンニク(チューブ可)適量

主な栄養価(1人分)

カロリー 191kcal
たんぱく質 10.5g
カリウム 477mg
鉄分 1.8g
ビタミンA 278μg
ビタミンB1 0.42mg
ビタミンC 26mg

作り方

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1. 野菜はすべてみじん切りにして、耐熱ボウルに調味料含めすべてを加え、肉がかたまりにならないように、よく混ぜ合わせ、全体に薄く貼り付けるように伸ばす。

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2. ボウルにラップをして電子レンジ600wで7分加熱する。加熱が終わったら、取り出し、ゴムベラでよく混ぜる。

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3. 再度ラップをしてからさらに4分30秒加熱し、取り出して全体をよく混ぜる。

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4. 味を見て塩コショウ(分量外)で味を調えれば完成。

このレシピのポイント

①ひき肉がかたまりにならないように混ぜる

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電子レンジ調理は入れたらほったらかしにできるのが長所ですが、その反面で、途中でこまめに混ぜることができません。

たんぱく質はくっついたまま加熱するとかたまりになってしまう特徴がありますので、よく混ぜて、ひき肉がだまになってしまわないようにしましょう。また、一度電子レンジから取り出して混ぜるのも、かたまりにならないようにする工夫です。

②電子レンジの調理時間は100gあたり1分30秒~2分を目安に

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電子レンジ調理は時短になり、調理器具も汚れにくいなど、メリットがたくさん!しかし、電子レンジの欠点は一度入れてしまうと、どのくらい加熱されているか分からず、加熱時間で悩んでしまうことです。

時間を割り出すには重さを量ることがとても重要になります。電子レンジは水分などに直接作用して発熱するメカニズムで、重量に正比例する特徴を持っています。例えば100gの食材が1分で火が入るというものだったら200gなら2分、300gなら3分といった具合です。

今回のレシピは100gあたり1分30秒~2分が目安になります。748g×1分30秒~2分=11分15秒~15分という計算になります。まずは11分30秒で加熱してみて加熱が足りないようだったら30秒くらいを目安に加減してみてください。この公式さえわかっていれば、レシピがなくても調理可能です。加熱時間は、電子レンジの機種や使用状況により変わることがありますのでお気を付けください。

このレシピの栄養ポイント

夏バテ予防が期待できる

夏場はそうめんやうどん、そばなどのど越しがよい食べ物に偏りがちです。糖質(炭水化物)が多くなると糖質代謝に必要なビタミンB1を消費してしまい、食事で摂った分の糖質が代謝されずに疲れやすくなることもあります。

何となく疲れやすい、という時はやはりビタミンB1を意識して欲しいのです。

ビタミンB1を多く含む食品、というと圧倒的に多いのが豚肉です。お肉の中でビタミンB1の含有量ランキングを調べると60位中、実に59個が豚肉なのです。13位にすっぽんがランクインしていますが、それ以外は全て豚肉が占めている位、ビタミンB1と言ったら豚肉なのです。

今回使用しているひき肉は、豚肉です。牛と比べるとおよそ9倍ものビタミンB1を含んでいます。今回のレシピでは0.42mgと成人男性に必要な摂取量の約3分の1を摂ることができます。

たんぱく質を重視する場合は、鶏のむね肉やささみのひき肉のほうが良いですが、疲れやすかったり、夏バテを感じるときは豚肉を積極的に摂るようにしましょう。

抗酸化作用で老化を防ぐ

いつまでも健康で元気な体をキープしたいと思われる方がほとんどではないでしょうか。
病気や老化の原因は色々ありますが、そのひとつに"酸化”があります。いわゆる体のサビですね。

酸化は生活していればどうしてもおこることなのでゼロにすることはできませんが、おこった酸化を和らげることは可能です。それが抗酸化物質を摂ることです。

今回のレシピでは、抗酸化機能を持つビタミンAとビタミンCが豊富に含まれています。夏場は酸化原因である紫外線も強い季節。積極的に摂りたいですよね。多めに作って作り置きをしておくのもおすすめです。

たんぱく質が入っている副菜をプラスしよう

今回のレシピではたんぱく質も豊富ですが、もう少し足すとさらに栄養価バランスが良くなります。

プラスするなら、ノンオイルのツナを使ったサラダや、ささみときゅうりの梅和えなどがおすすめ。バランスの良い食事で暑い夏も元気に乗り切りたいですね。

【電子レンジ調理の注意点】

電子レンジを正しく使えば、毎日の料理が時短で簡単。キッチンも汚しにくいため家事の心強いパートナーとなってくれます。
ただし使い方を誤ると事故につながることもあるため、以下の注意点に気をつけて活用してみてくださいね。

1. 電子レンジ対応のお皿を使う

電子レンジに使用できる器は、耐熱ガラス・耐熱陶器・ぺーパータオル・クッキングシート・ポリプロピレンなど、食品用の容器となります。ただし、この素材でも電子レンジ未対応の物があるので、必ず電子レンジ対応と書かれているものを使うようにしてください。

2. レシピの量と時間を守る

電子レンジを使う際は、まずレシピ通りの量や時間を守りましょう。食材によって加熱時間も多少変わるので、まずはレシピ通りに。その後、足りなければ再加熱するのがおすすめです。

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引用・参考文献

著者プロフィール

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前田量子(まえだ・りょうこ)
管理栄養士 野菜ソムリエ ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、電子レンジの加熱時間や法則を書いた『ロジカル電子レンジ調理』が2022年2月に発売。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。

制作

文・レシピ・写真:前田量子

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