2022.04.22
電子レンジでもパラパラに!基本のチャーハン【電子レンジ活用レシピ】
調理科学に基づいたロジカルレシピが人気の料理家・前田量子さんによる、電子レンジ大活用レシピ!
手間をかけたくない休日のお昼ごはんや、時間のない日のごはんはできるだけ短時間で、洗い物も少なく作れる方が嬉しいですよね。
直火で炒めるのが定番のチャーハンも、電子レンジでパラパラに作れるんです。今回は、ワンボウルですぐ作れるチャーハンのレシピをご紹介します。
電子レンジでもパラパラが叶う!基本のチャーハン
【材料(1人分)】
ご飯 200g
卵 1個
ごま油 小さじ1(4g)
ハム 1~2枚(10~20g)
カニカマ 20g
長葱 5cm(10g)
鶏がらスープの素 小さじ1
塩胡椒 適量
青ネギ、胡椒など お好みで適宜
主な栄養素
エネルギー 493kcal
タンパク質 15.2g
脂質 11.8g
炭水化物 77.2g
食塩相当量 1.4g
作り方
1.耐熱ボウルに卵を溶きほぐし、ごま油とよく混ぜておく。チャーシューは5~7mmの角切り、カニカマはほぐす。長葱はみじん切りにしておく。
2.ごはんをアツアツに加熱しておく。
3.1の耐熱ボウルを600Wで45秒加熱して取り出し、ゴムベラで細かく切るように混ぜる。ごはんを入れ、くっついたお米をばらし、卵としっかり絡まるように混ぜる。
4.鶏がらスープの素を入れてムラなく混ぜ合わせたら、具材を全て入れてさっくり混ぜる。
5.なるべく平らに広げ、さらに600Wで2分加熱する。塩胡椒で味をととのえる。
6.器によそい、お好みで青ねぎの小口切りなどを散らす。
栄養バランスのためにもう一品!
栄養面で見ると、今回のチャーハンだけでエネルギーは足りていますが、タンパク質と野菜量は足りていません。
一食でバランスを取るとしたら、ほうれんそうのお浸しやトマトをプラスするのがおすすめです。
このレシピの3ポイント
美味しいチャーハンといえば、パラパラ感!
パラパラを叶えるためには油を多めに使用する、というのがフライパンで作る時の一般的なコツでした。
しかし電子レンジの場合は、フライパンに比べて使用する油は約半分~1/3でOK。1人分に換算すると72kcalもカットできるようになるといいことずくめです。
ご紹介する3つのポイントをおさえることでべチャッとせず、パラパラ感のあるチャーハンが作れます。
ポイント1.最初は卵+油だけ&卵を細かくする
最初に卵と油だけで加熱し、卵に油を含ませながら凝固させます。こうすることで卵に含まれる水分がごはんに移らず、べチャッとせずに済みます。
また加熱後、かたまった卵を細かくしておくことも大切。
ごはんとごはんの間に細かくした卵を絡ませて挟みこむことで、卵から油がじわじわと染み出してごはんに移り、パラパラになるのです。
最初から全て入れてしまいたいところですが、「最初は卵+油だけ&卵を細かくする」ことで、パラパラ度合いがグーンと上がります。
ポイント2.ごはんはアツアツで
加熱した卵にごはんを加えて混ぜるとき、ごはんが冷えていると混ぜにくくダマになる原因に。
一度冷えたごはんや冷凍ご飯を使う場合は、混ぜ合わせる直前に必ず一度アツアツにしておきましょう。
ポイント3.具材は、水分が少ない&そのまま食べられるもの
チャーハンの具材は、水分が少なく、そのまま食べられるものを選びましょう。
卵とごはんが混ざったものに具材を入れて再加熱していきますが、ここで“加熱調理”というよりは“和えて馴染ませる”ための加熱です。
ここで例えば生のエビなどを入れると、加熱中に食材の水分が出てパラパラとはほど遠い仕上がりに…。今回使用したようなハムやカニカマは水分が少なく、そのままでも食べられる食材なので、軽く加熱して馴染ませるだけで十分です。
この他には、チャーシューや鮭フレーク、グリーンピース等が向いています。
電子レンジ調理の注意点
電子レンジは正しく使えば、毎日の料理を時短で簡単に。キッチンも汚しにくいため家事の心強いパートナーとなってくれます。
ただし使い方を誤ると事故につながることもあるため、以下の注意点に気をつけて活用してみてくださいね。
1.電子レンジ対応のお皿を使う
電子レンジはマイクロ波が直進し、物質によって透過、反射、吸収される性質があります。
空気やガラス、陶器、プラスチックは透過し、金属は透過せず、水などは吸収されます。
電子レンジに使用できる器は
・耐熱ガラス
・耐熱陶器
・ぺーパータオル
・クッキングシート
・ポリプロピレンなど、食品用の密閉容器
となります。
ただし、この素材でも電子レンジ未対応の物があるので、必ず電子レンジ対応と書かれているものを使うようにしてください。
2.レシピの量と時間を守る
電子レンジは一度入れてしまうと中が確認しづらいため、食材の状態が分からず加熱しすぎてしまうことも。
おうち時間の増加とともに、電子レンジによる事故が増えたという報道もあります。まずはレシピ通りの量や時間を守りましょう。
食材によって加熱時間も多少変わるので、まずはレシピ通りに。その後、足りなければ再加熱するのがおすすめです。
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前田 量子(まえだ・りょうこ)
管理栄養士 野菜ソムリエ ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、電子レンジの加熱時間や法則を書いた『ロジカル電子レンジ調理』が2022年2月に発売。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。