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2023.07.09

下ごしらえ簡単!いわしのトマトチーズ焼き【シーフードの気分】

kencom公式:料理研究家・りんひろこ

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魚の脂質に含まれるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸は、血液中の中性脂肪やコレステロールを低下させ、動脈硬化予防に役立つと考えられています。具体的には、心筋梗塞や狭心症などの心疾患や、脳梗塞などの脳血管疾患、脂質異常症に認知症など、生活習慣病の予防が期待できます。

本連載では、季節の海の幸が豊富な神奈川県三浦と東京で二拠点生活を送る料理研究家のりんひろこさんに、旬を迎える魚介レシピを教えてもらいます。

今月のテーマは、いわしです。いつでもスーパーに並んでいる大衆魚ですが、いわしの旬は5月~9月。今の時季は、脂ものって美味しい上に、お安く手に入ります。

手開きで簡単!いわしのトマトチーズ焼き

いわしは、骨も身も柔らかいので、両手で背骨から身をしごいてとる手開きという方法でさばけば、包丁もまな板も使わずに、たったの10分で下処理ができます。

調味料も塩とトマトケチャップと粉チーズを計量もせずに振りかけるだけで味がきまるので、いわしを手開きさえできれば、すぐに出来上がります。

材料(2人分)

いわし 3~4尾

トマトケチャップ 大さじ2程度
粉チーズ(パルメザンチーズ) 適量
塩 少々
オリーブオイル 大さじ3程度
にんにく(スライス・すりおろしチューブでもOK) 2個分

調理前の下処理

調理に入る前に、いわしを下処理しましょう。通常は、包丁を使って作業しますが、今回は簡単にできる手開きの方法をご紹介します。

流しで作業すれば、洗い物も何も出ないので、調理器具が魚臭くなる心配もありません。使い終わった流しは食器洗剤でしっかり洗い流すだけでOKです。最初は難しく感じるかもしれませんが、何匹かやっているうちに簡単にできるようになるので、ぜひ習得してください。

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①頭の上の部分に指で切込みを入れて、首のところを下にうなずくように折り曲げる。

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②背骨も下に曲げて折ったら、頭をゆっくり引っ張って内臓まで一緒に引っ張り取る。

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③尻尾を左にして置いて、右手で頭付近の背骨を抑えたまま、左手の親指とひとさし指で背骨の両側をつまんで、尻尾の方まで動かして、身を骨からはいでいく。尻尾の方まで身をはいだら、ぽきっと背骨を折り、尻尾は身の方につけて残しながら、骨を身からはずす。このとき腹骨は少々残っても、揚げ焼きにすれば気にならないので取らなくてOK。

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④背中側に残っている背びれを指でつまんで、中に向かっている背びれの骨とともに、ちぎり取る。

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⑤残った内臓を取り除いて、弱い流水で洗ってから、キッチンペーパーで水けをふき取れば手開き完了。

作り方

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1.フライパンでオリーブオイルを熱して、中火にしてにんにくを入れて香りが立つまで熱する。いわしを皮目を上にして中~弱火の間の火加減でじっくり5~6分揚げ焼きにする。

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2.塩をふりかけてから、ケチャップ、粉チーズを全体にかける。

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3.1分程度で、火を止めて完成。

りんさんからのアドバイス

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いわしは手開きした後に、血合いなどを弱い流水で洗い、しっかりペーパーで水けをふき取ることで臭みが消えます。身が柔らかいので、強い流水にさらすとちぎれてしまうので要注意。弱い流水で優しく洗うのがポイントです。

このレシピは、にんにく・ケチャップ・粉チーズの味付けで、子どもからも好評。さらに大人にも、ワインなどのお酒にも合うので喜ばれます。3~4日程度であれば、冷蔵庫で保存もOK。電子レンジで温めれば美味しく食べられます。

記事情報

参考文献

著者プロフィール

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りんひろこ
料理研究家、フードコーディネーター
京都で学んだ懐石料理や、アーユルヴェーダや薬膳などの東洋の食養生の考えをもとにした美味しく簡単にできる料理を、TVや雑誌などで提案。著書に『作りおきで毎日おいしい! NYスタイルのジャーサラダレシピ』『ジャースチームレシピ』(世界文化社)がある。

制作

文・レシピ・写真:りんひろこ

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