2023.05.09
疲労回復の最強コンビは、うなぎ×にんにく【栄養士が解説!最強食べ合わせ】
毎日食べている食材は栄養の宝庫。食べ合わせ次第で体への影響がアップするって知っていますか?
食事は、季節のものをバランスよくいただくのが基本ですが、本連載『栄養士が解説!最強食べ合わせ』では、その中でもおすすめの食べ合わせをピックアップ。毎回、テーマに合わせた最強食材コンビを管理栄養士の磯村優貴恵さんに教えていただきます。あなたの栄養知識をアップデートして、毎日の食生活に取り入れましょう!
疲労回復の最強食材コンビは?
©︎ayako hosono
うなぎ
栄養:ビタミンB1
効果:糖質をエネルギーに変える
にんにく
栄養:アリシン
効果:ビタミンB1を体内に長くとどまらせる
管理栄養士の解説
疲労とは、
・心身へ大きな負荷がかかっている
・エネルギーが不足している
・エネルギー代謝がうまくできない
などの理由で、“体の機能が低下している状態”を指します。
つまり、疲労回復や疲れにくい身体作りには、エネルギー源となる栄養素と、エネルギー源を使えるようにするための栄養素の双方があることが大切です。
うなぎには、エネルギー源であるタンパク質や脂質に加えて、糖質をエネルギーとして代謝する際に必要な栄養素、ビタミンB1が含まれています。普段から甘いものをたくさん食べる方はビタミンB1を多く摂らねばなりません。そんなビタミンB1の難点は、身体に溜めておくことができないということ。
摂取しても使われなかったビタミンB1は随時排出されてしまうのですが、なんと、その排出を遅らせてくれる栄養素があります。それが、にんにくに含まれるアリシン。ビタミンB1をアリシンと一緒に摂れば、ビタミンB1を体内に長くとどめることができるのです。
ビタミンB1を含むうなぎと、アリシンたっぷりのにんにく。これをエネルギー源となる糖質を含むご飯と併せていただけば、疲労回復を導くスタミナ丼の完成です。
ビタミンB1を含むその他の食材
・玄米
・ぬか
・大豆
・豚ヒレ肉
アリシンを含むその他の食材
・長ねぎ
・玉ねぎ
・ニラ
・らっきょう
記事情報
引用・参考文献
著者プロフィール
磯村 優貴恵(いそむら・ゆきえ)
管理栄養士・料理家
大学卒業後、大手痩身専門のサロンにて管理栄養士としてお客様の身体をサポート。その際に具体的な料理提案の必要性を感じ、飲食店の厨房にて約3年間の料理修行を行う。その後、特定保健指導を経て独立。現在は、茶道教室にて茶事講座や茶事での茶懐石の献立提案~調理を行うほか、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。
制作
文:磯村 優貴恵
イラスト:ホソノアヤコ