2023.02.28
免疫力アップを叶える最強コンビは、にんじん×さば【栄養士が解説!最強食べ合わせ】
毎日食べている食材は栄養の宝庫。食べ合わせ次第で体への影響がアップするって知っていますか?
食事は、季節のものをバランスよくいただくのが基本ですが、本連載『栄養士が解説!最強食べ合わせ』では、その中でもおすすめの食べ合わせをピックアップ。毎回、テーマに合わせた最強食材コンビを管理栄養士の磯村優貴恵さんに教えていただきます。あなたの栄養知識をアップデートして、毎日の食生活に取り入れましょう!
免疫力をアップさせる最強食材コンビは?
©︎ayako hosono
にんじん
栄養:β-カロテン
効果:抗酸化作用
さば
栄養:DHA、EPAなどの良質な脂質
効果:脂溶性ビタミンの吸収率アップ
管理栄養士の解説
体内と外気の境界線である鼻、喉、目などは、乾燥が大敵。乾燥するとバリア機能が低下して粘膜が傷つきやすくなり、細菌やウイルスなどの外敵が容易に体内に侵入してしまう危険があります。病気から身体を守るためにも、粘膜の潤いはしっかりキープしておきたいですね。
そこで役立つのが、にんじんのオレンジ色の色素成分であるβ-カロテン。プロビタミンAとも呼ばれるβ-カロテンには強力な抗酸化作用があり、体内に入ると必要な分だけビタミンAに変換して、粘膜の潤いを守るなどの働きを担います。
このβ-カロテンは脂溶性なので、脂質と組み合わせると吸収率がアップするのが特長。組み合わせる食材として特におすすめなのが、良質な脂質たっぷりのさばです。さばにはオメガ3脂肪酸という必須脂肪酸が多く含まれますが、そのうちのDHAには脳機能をサポートする効果が、EPAには血液や血管の健康を維持する効果があり、β-カロテンの吸収率を上げるのみならず、健康をサポートしてくれる嬉しい食材なのです。
さらに、魚に多く含まれるタンパク質は体温アップにも役立ちます。体温を上げれば免疫細胞が元気に働くようになるので、ますます免疫力アップに繋がります。
β-カロテンを含むその他の食材
・かぼちゃ
・ブロッコリー
・ほうれん草
・小松菜
・その他、緑黄色野菜全般
良質な脂質を含むその他の食材
・青魚(いわし、あじ、秋刀魚など)
・鮭
記事情報
引用・参考文献
著者プロフィール
磯村 優貴恵(いそむら・ゆきえ)
管理栄養士・料理家
大学卒業後、大手痩身専門のサロンにて管理栄養士としてお客様の身体をサポート。その際に具体的な料理提案の必要性を感じ、飲食店の厨房にて約3年間の料理修行を行う。その後、特定保健指導を経て独立。現在は、茶道教室にて茶事講座や茶事での茶懐石の献立提案~調理を行うほか、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。
制作
文:磯村 優貴恵
イラスト:ホソノアヤコ