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2022.01.21

れんこんと人参、食べ過ぎ飲み過ぎのときに食べるとよいのは?【管理栄養士がジャッジ Vol.50】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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1月も半ばを過ぎましたが、お正月気分はリセットできていますか?まだまだ食べ過ぎたり飲み過ぎたりしてしまう…という方は、ケアをかねてある食材を食事に取り入れてみてはどうでしょうか。

今回は、今がおいしい根菜の「れんこん」と「人参」で比べてみましょう。

れんこんと人参、食べ過ぎ・飲み過ぎのときに食べるとよいのはどっち?

正解は、れんこん

今もなお、食べ過ぎてしまったりお酒を飲み過ぎてしまったりしているという方は、そろそろ胃がお疲れ気味かもしれません。そんな場合は、普段の食事でれんこんに注目してみるのもよいでしょう。

料理をされる方であれば、れんこんを切ったときに糸を引くのを目にしたことがあると思います。この糸のようなものは「ムチン」という粘り成分です。ムチンには胃の粘膜を強くして胃炎などを予防する働きがあるとされています。

またれんこん(生)にはみかん以上のビタミンCが含まれているのも特徴です。れんこんのビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱をしても失われにくく、さらにはカリウム、食物繊維なども含まれているので、これらの栄養素も含め偏りがちな食生活の改善に役立ちます。

人参のβ-カロテンは皮に多い

人参といえば”β-カロテン”というイメージがある通り、野菜の中でも屈指のβ-カロテン含有量を誇ります。このβ-カロテンには強い抗酸化作用があり、皮の下に多く含まれているため、家庭で調理する際は皮をむかずにそのまま使うとよいでしょう。

またβ-カロテンは、体内で必要になった時にレチノール(ビタミンA)に変わり、喉や胃腸などの粘膜の細胞を正常に保つ働きがあります。つまり人参も胃の健康につながることもあるため、れんこんと人参を組み合わせた食事をとれば双方の栄養をとれるためおすすめです。

れんこんと人参を使ったおすすめの料理は?

れんこんと人参を一緒に食べられる料理といえば「筑前煮」です。スーパーやコンビニのお惣菜コーナーで売っているため取り入れやすいですね。

また、れんこんの粘り成分と同じムチンを含む筑前煮の定番具材が「里芋」です。里芋にもムチンが含まれているので、筑前煮を作る際や選ぶ際には里芋も意識するとより良いでしょう。

そして筑前煮はアレンジしやすい料理です。たくさん作って余ってしまった場合は、カレーや炊き込みご飯、コロッケ、うどんの具など様々なメニューにリメイクできるので、飽きずに食べることができますよ。冬の作り置きおかずとしてもぴったりですね。

▼参考文献

旬の野菜の栄養事典(女子栄養大学名誉教授 吉田企世子監修/X-Knowledge)

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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