2018.06.03
仕事ができる人だと思われたい! そんな都合のいいコツはある?【働く人のポジトレ#10】
働く社会人たちの強い味方!数々の心理テクニックを熟知する心理学者の内藤誼人先生が、ストレスにさらされている人たちの悩みを解決に導く本連載『働く人のポジティブメンタルトレーニング』、略して「ポジトレ」。
最終回は、「仕事ができる人だと周囲に思わせるにはどうしたらよいか」。早速お悩みを紹介していきます。
今週のお悩みはコレ!
■お悩み
「年齢を重ねてきてもどこか評価されていない気がしています。周りから仕事ができる人!頼れる人!と思われたいのですが、どうしたらよいでしょうか?」
内藤先生「早く話す!相手の目を見て大きな身振り!これが効きます!」
本当は有能なのに、残念ながら正当に扱われない不遇の人って残念ながらいますよね。それを上手く見抜いてくれる上司がいればよいのですが、そこにばかりに頼るのはやめましょう。なかなかいないですから!
特に上に立つ立場の人ならば、「仕事できると思われたい」というのは当然です。
そして、簡単にできてしまう心理学的テクニックが、実はあるんですよ!
今回は3つお教えしましょう。
早く話す!
1つ目は、会話の途中に余計な間を開けずに、早く話し続けることです。
「あのー」「僕はー」「えっとー」など、間延びした話し方には無駄があり、頭が良く見られることはないんですね。マシンガンのように途切れなく話したほうが、できる人とみなされやすいのです。
相手の目をしっかり見る!
2つ目は、相手と正対して、しっかり目を見つめることです。
相手に対して苦手意識があると、体が自然と逃げてしまい、半身で構えたり、目をそらしたりしてしまいます。しかしそれでは、弱々しく見えてしまう。逆に正面を向き、目を見据えることで、堂々とした印象を与えられるというわけ。
大きな身振りで応対する!
3つ目は、大きな身振りで対応することです。
会話中、両手をヒザの上にジッと置いている人は気弱に見えてしまう。そうではなく、両手はテーブルの上にドンと構えます。さらに会話に合わせて大きく動かすことで、威風堂々と見せることができるんです。
仕事ができる=有能性がある
これらはいずれも、ハーバード大学のドナ・カーニーという方がさまざまなテストを経て実証したテクニックです。
「仕事ができると思われる」のは、心理学では「有能性があると印象付ける」ことであり、第7回でご紹介した「パワーを感じさせる状態」と同義です。
力や権威があると思われる人は、仕事ができる人でもあるからです。
「外見だけ見繕ってどうするの?」と、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんよね。しかし『人は見た目が9割』という著書があったように、格好や身振り手振りといった見た目の印象で、人となりが判断されるのが実際のところなんですよ。
周りが「あの人は仕事ができそうだ」と思ってくれれば、実際に仕事が舞い込み、業績やスキルアップのチャンスが広がるのですから、そうなるに越したことはありません!
使えるテクニックは使いましょう!簡単ですからね。
堂々とした佇まいで、できる人を演出しよう
堂々した仕草によって「仕事ができる=有能性がある」と感じさせることができると教えていただきました。
簡単に今すぐできてしまうこの3つのテクニックを駆使して、まずは外見から、そして実際に仕事ができる人に変身しましょう!
(取材・文/横山博之)
【働く人のポジトレ】過去の記事はこちら!
参考文献
Carney, D. R., Hall, J. A., & LeBeau, L. S. 2005 Beliefs about the nonverbal expression of social power. Journal of Nonverbal Behavior ,29, 105-123.
監修者プロフィール
■内藤誼人(ないとう・よしひと)先生
心理学者。立正大学講師。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。心理学者として執筆や、メディア出演、企業講演などで活躍中。執筆した著書には『すごい!モテ方』(廣済堂出版)『ビビらない技法 やさしいあなたが打たれ強くなる心理術』(大和書房)など多数。歯に衣着せぬ巧みなトークで周囲を明るくしてくれる。
著者プロフィール
■横山博之(よこやま・ひろゆき)
『monoMAX』、『東洋経済』などの雑誌やWeb、書籍など幅広いフィールドで活躍するフリーライター。多くの著名人のインタビューを手掛けてきた経験から、内藤先生とタッグを組み、先生の書籍を執筆をした経験も。時計やカバン、文具といった男性たちがこよなく愛するガジェットにも造詣が深い。