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2016.10.08

運動会で活躍するためのストレッチ!走る前の怪我予防にも

KenCoM編集部

スポーツの秋!運動会に参加して怪我をするお父さん続出?

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スポーツの秋がやってきて、幼稚園や小学校などで開かれる運動会に保護者として競技に参加される方も多いかもしれません。競技の中には、リレーや障害物競走など走る競技もあり、普段動かしていない筋肉を突然動かすことで、肉離れなどの怪我につながってしまうことも。

そこでKenCoM編集部では、過去に東京医科歯科大学教養部にて、フィットネスマネジメントの特助も務めていた株式会社エンヘルスの取締役:林久仁則氏に、怪我を予防し、運動のパフォーマンスもアップさせるストレッチについて教えてもらいました。

走る前に怪我予防&パフォーマンスを上げるストレッチとは

最新のスポーツ科学では、運動前の怪我予防&パフォーマンスアップには開脚や前屈などの静的ストレッチを行うよりも、「動的ストレッチ」の方が適しているとの論文も出ているとのこと。その理由を林氏は、「筋肉を実際の運動の動きそのものに近付けた形でストレッチができるため」と話してくれました。

ランニングの動作そのものに近い「動的ストレッチ」

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前屈や開脚のように、特定の筋肉をじっくりと伸ばす静的ストレッチは、パフォーマンスの低下につながるという論文が近年発表されています。(※1)

これに対して、「動的ストレッチ」はランニングの動作の時に使われる主要な筋肉を、実際に動かした状態に近付けた形でストレッチすることができるため、関節可動域をより大きく動かせるようになります。また、実際の筋活動量が大きいので、血流が良くなり、体温が上がりやすくなるそう。林氏によると、こうした要素が、怪我予防だけでなく、理想的なウォーミングアップにもつながるんだそうです。

それでは次からは、走る前にやっておきたい、林氏直伝の動的ストレッチを厳選して紹介していきます。1つのストレッチはだいたい3分間隔で取り組んでみてください。

1、ハムストリングス(太ももの裏)の動的ストレッチ

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まず紹介するのは、ウォーキングの中に取り入れることができる動的ストレッチです。

1歩、2歩と歩いて、3歩目で画像のように膝を伸ばし、ピンと上にあげた状態のつま先にタッチします。つま先にタッチしたらまた1歩、2歩と歩いて3歩目で逆側のつま先をタッチします。こうしたストレッチを歩きの中に取り入れて、リズム良く動作を徐々に大きくしていくことで、ハムストリングスやお尻の筋肉が非常に伸びやすくなります。

ハムストリングスと呼ばれる筋肉は「走る」という動きに大きく関わっており、この筋肉をしっかり使うことがパフォーマンスのアップにも繋がると言われています。ですが、このハムストリングスは普段大きな力を出すために使われることが少ないため、いきなり全力で走ってしまうと、体の動きに筋肉がついていかず、転倒したり、肉離れなどの怪我を起こすことがあります。

この動的ストレッチは、ハムストリングスの動きを促通させるので、こうした怪我予防やパフォーマンスのアップにも繋がることが期待されています。

膝をしっかり伸ばし、つま先を90度上げる

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ポイントは「股関節を起点として上半身を前屈させ、膝を伸ばすこと」と「タッチするつま先を90度上げること」です。

股関節を起点として上体を前に倒すことで、膝が伸び、それに連動して体の後面側が伸びやすくなります。その結果、ハムストリングスの伸びが生まれます。また、つま先をしっかりと上げることでふくらはぎ(腓腹筋)のストレッチ効果も期待されます。

2、股関節の動的ストレッチ

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こちらも歩行の中に取り入れられる動的ストレッチです。

片足を外側から大きく上げて前に出します。これを左右交互にウォーキングの中で繰り返していきます。このストレッチでは、股関節を中心に、腹筋の奥の方の筋肉や臀部の大きな筋肉など、多様な筋肉をしっかりと刺激することができます。

左右差を確認して、自分の体の状態をチェック

自分で随意的に足を動かしているこのストレッチは、腹筋の力も使って股関節そのもを、グッと回しているのでパフォーマンスアップやウォーミングアップなどにはピッタリです。

ストレッチの際には、右側と足を回す時と、左側の足を回す時の左右差を確かめてみてください。例えば、「右は上げやすいんだけど、左は足が思うように上がらない」などの状態など、こうした左右差を意識することは、走ることに必要な筋肉の活性化作用につながることが期待されています。

3、8の字スイングストレッチ

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立った状態で、どこかに掴まり、片足を8の字を描くようにして前後にスインングさせるストレッチです。

足が前に上がっている時には、太ももやかふくらはぎの裏側が伸びており、後ろ側に振っている時には、後ろの股関節が伸びています。実際に走る動作に近い動きをしながら、走動作に必要な特定の筋肉や関節を伸ばすことができます。

足の振りは徐々に大きく!

ポイントは、始めから思いっきり足をスイングさせるのではなく、最初は小さな振りから始めることです。
最初から大きなスイングで始めてしまうと、筋肉や関節に過度な負荷がかかってしまう可能性があります。また、小さく始めることで自分の体のバランスも意識しやすいでしょう。

股関節と骨盤の動きが連動していることを意識する

片足を8の字を描くように、前後に振り子のように動かす際には、骨盤がしっかりと動いているか確認しましょう。
しっかりと骨盤が動いていれば、ランニングの動作の時に使われる筋活動に近い状態でストレッチができているということになります。また、膝は適度に伸ばしておく方が、より股関節の動きを意識できます。

運動会でかっこいい父親の姿を見せるために!

最後に林氏は「お仕事などで忙しいと普段から運動で身体を動かすことは難しいかと思います。そこで、ぶっつけ本番で、運動会に参加するというパターンが多いかもしれません。そんな時には、せめて今回紹介したダイナミックストレッチのような”走動作”に近い動きづくりから使われる筋肉群と関節を意識して運動会やスポーツ大会に備えていただければと思います。」と話してくれました。

また、こうした動的ストレッチは、目安として本番の30分前からやり始めて身体を温めておくこと、そして、できればジョギングなどもプラスアルファとして加えるとより怪我のしにくいウォーミングアップに繋がると言います。思わぬ怪我を予防して、運動会でカッコイイ父親の姿を見せるためにも、動的ストレッチで運動前の準備を整えてみてはいかがでしょうか。

参考文献

(※1)

Acute and Time-Course Effects of Traditional and Dynamic Warm-Up Routines in Young Elite Junior Tennis Players.

<お話を伺った方>

林 久仁則(株式会社エンヘルス 取締役、東京芸術大学 体育非常勤講師)
高等教育で8年間、複数の大学で兼任講師を勤め、主にフィットネスを中心とした健康教育に従事。また個人事業としてSEP教育活動を東南アジア諸国と進める。2016年4月より民間企業に転身。食と運動とコミュニティという軸で社会課題の解決に挑戦中。趣味はアウトドアと掃除と読書。

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