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2019.11.27

食べ過ぎ予防でダイエット中の一品にも。おかずになる具だくさん味噌汁3選

kencom公式:管理栄養士・圓尾和紀

食べたい気持ちを我慢しない「スープのプラスオン」

健康的に痩せたい、体形を維持したいと努力している方は多いと思います。食事量を減らしたり糖質を制限したり、食事によるダイエット情報は巷にたくさん溢れていますが、どれも我慢が必要ですし手間もかかって続けにくいものです。
そこで、健康的に、手軽に、食べたい気持ちを我慢せずに続けられる食事改善の方法として提案したいのが、「スープのプラスオン」です。

普段の食事にスープや汁物をプラスすることで、水分による満腹感も得られますし、具沢山のスープならよく噛んで食べることで食事をゆっくりとる習慣がつき、満足感が得られやすくなります。また、具材に野菜やキノコなどを取り入れやすいので、脂肪を燃焼させる上で必要なビタミンやミネラルなどの栄養素もとることができます。

味噌汁は「出汁×発酵食品×豊富な具材」の健康スープ

そんなスープの中でも、日本人の身体に合ったスープとして特におすすめなのが、出汁を使う味噌汁です。

これまでの記事でお伝えしてきたように、食事に出汁を取り入れることで甘いものやこってりした高カロリーなものを食べる頻度や量が自然と減ることが期待できます。さらに発酵食品の味噌をとることで腸内環境が整い、痩せやすい身体づくりができます。

また、意外かもしれませんが味噌汁は和の食材以外にも、なんでも合わせることができるので毎日飽きずに続けることができます。

【おさらい】基本的な味噌汁のつくり方

みなさんも一度は味噌汁を作ったことがあると思いますが、念のためにおさらいしておきましょう。

味噌汁を作るのに必要な材料は出汁と味噌、そしてお好みの具材です。基本的には一人分で出汁は150〜200mlぐらい、味噌は塩分の量にもよりますが、大さじ1弱〜1程度ぐらいです。一口に味噌といっても定番の米味噌以外に豆味噌や麦味噌などもあり、いろんな種類の味噌を揃えるとさらに味に変化が生まれます。

つくり方の基本はまず鍋に出汁を沸かし、具材を入れて火を通し、最後に一旦火を止めて味噌を溶き入れます。そして、最後にひと煮立ちさせることによって味噌の香りが飛ばずに美味しい味噌汁ができます。沸騰させてしまうとせっかくの香りが逃げてしまうので、味噌を入れる時に火を止めるのがポイントです。

いつもの味噌汁に一工夫 変わり種味噌汁レシピ

豆腐にわかめ、油揚げやねぎなど、王道の具材はもちろん美味しいですが、「え、こんな食材も?」という意外な食材でも案外美味しい味噌汁ができます。

今回はそんな変わり種の味噌汁レシピを3つご紹介しましょう。

納豆汁

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納豆といえば納豆かけごはんがメジャーな食べ方ですが、昔はむしろ味噌汁の具材に入れるのが一般的だったそう。ひき割り納豆はそのために作られた納豆とも言えますね。濃厚な豆の味わいが楽しめる味噌汁は、山形県や秋田県など東北地方の郷土料理としても知られています。

納豆を汁物に入れ火を通すことで、納豆特有の香りや粘りが和らぐので食べやすく、またたんぱく質が豊富にとれます。

【材料(二人分)】

・納豆(ひき割りでも良い) 1パック
・油揚げ 1/2枚
・なめこ 1/2パック 
・青ねぎ 2〜3本
・だし汁 300ml
・味噌 大さじ1と1/2

【作り方】

1:納豆は包丁で細かく叩いて刻む。油揚げは横半分に切って細く切る。なめこはサッと水で洗う。青ねぎは小口に切る。
2:鍋に出汁を沸かし、なめこを加えてサッと火を通す。1の残りの具材を鍋に入れて火を通し、火を止めて味噌を溶き入れる。ひと煮立ちさせて椀に盛る。

アボカドとツナの洋風味噌汁

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意外な組み合わせですが、アボカドと味噌もよく合います。味噌汁にアボカドのコクが加わり、食べごたえのある一品に。若返りのビタミンと呼ばれるビタミンEがとれるので、アンチエイジング効果も期待できます。

【材料(二人分)】

・アボカド 1/2コ
・ズッキーニ 1/2本
・ツナ缶 50g
・だし汁 300ml
・味噌 大さじ1と1/2

【作り方】

1:アボカドは種を除いて皮からはずし、一口大に切る。ズッキーニは乱切りにする。
2:鍋に出汁を沸かし、ズッキーニを加えて火を通す。アボカドとツナ缶、味噌を加えてひと煮立ちさせ、椀に盛る。

中華風チンゲンサイ味噌汁

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中華の食材を使ってラー油を垂らし、中華風の味噌汁に。味噌汁の具材や付け足しの調味料を工夫することで一気に雰囲気が変わります。

【材料(二人分)】

・豚ひき肉 100g
・チンゲンサイ 1/2株
・長ねぎ 1/2本
・生姜 ひとかけ
・ごま油 大さじ1/2
・ラー油 少々
・だし汁 300ml
・味噌 大さじ1と1/2

【作り方】

1:チンゲンサイは4〜5センチの幅で切る。長ねぎと生姜はみじん切りにする。
2:鍋にごま油を熱し、生姜と長ねぎを弱火で炒める。香りが立ったら豚ひき肉を入れて炒め、色が変わったらチンゲンサイを加えてサッと炒め、出汁を加えて弱中火で4〜5分煮る。
3、アクを取ったら火を止めて味噌を溶き入れ、ひと煮立ちさせて火を止める。椀に盛り、ラー油をお好みでかける。

普段の食卓やお弁当にも取り入れて

家庭での食事で活用するのはもちろん、ランチにお弁当を持っていく方はスープジャーがあれば味噌汁を温かいまま出先で食べることもできます。食事の中に一品でも温かいスープがあると心がほっとしますし、食べたときの満足感も高まります。ぜひお試しください。

著者プロフィール

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■圓尾和紀(まるお かずき)
“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。日本の伝統食の良さを現代の生活に活かす「和ごはん」の考え方を伝えている。『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。

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