メニュー

2016.09.28

コンビニでおでん!オヤジダイエット部におすすめの一品はコレ

KenCoM公式ライター:中野友希

秋の気配が感じられるようになると、おでんが恋しくなる季節。コンビニなどでも早々おでんののぼりを見かけます。少し肌寒い季節に、体も心もほっとさせてくれるおでんは、日本のソウルフードの1つ。おでんは、余分な脂がカットされているだけでなく、それぞれの素材が持つ栄養価がダイエット中に大活躍してくれるメニューです。

ここでは、ダイエットにもおすすめしたいおでんの魅力についてご紹介していきます。

おでんがダイエットにおすすめってホント?

おでんがダイエットにおすすめな理由は主に3つ。素材の味わいを存分に生かしたおでんは、素材そのもののおいしさと素材にしみ込んだ出汁がたまらない一品です。以下では、ダイエットに向いているおでんの魅力についてみていきましょう。

1:カロリーが低い

もちろん、選ぶ素材によってカロリーは前後しますが、こんにゃくや大根、たけのこなどは、カロリーが低い食材の代表選手。1個あたり7~9kcalと低カロリー。

たまご、つくね串、ちくわなどは59~85kcal、牛すじ串やたこ串などの人気メニューも27~49kcalとカロリー控えめ。コンビニ弁当は揚げ物やご飯の量が多く、600~900kcalになるものがあるため、それらに比べると、おでんは組み合わせ次第でかなりカロリーカットをすることができます。

2:根菜類が豊富

現代人にとって健康維持の上で野菜が大切だ、という意識は浸透しているものの、野菜不足解消のために積極的に野菜を採っているという方は意外に少ないようです。厚生労働省の調査によると、「健康維持のために野菜を摂ることは重要だと思う」と考えている人は、98%という回答があったにも関わらず、30歳以上の成人で「野菜をたくさん食べるようにしている」と回答している人は、男性は約45%、女性は約60%にすぎませんでした。

野菜類は1日350gが目標値、1食1皿以上、1日5皿分は野菜を食べるように意識することが大切とされていますが、その野菜不足解消に、野菜を煮込むことでたくさん食べられるおでんが大活躍してくれそうです。

3:出汁やからしで塩分を控えめに

おでんの魅力は、出汁にもあります。かつお節や昆布で丁寧に取った出汁は、香りとうまみ成分がたっぷり。地域によって変わるおでんの作り方は、塩分量もまちまちです。出汁のみでも十分旨味が溶け込んでいるため、醤油などの量を減らすことにつながれば、塩分控えめに。

さらに減塩を心がけるなら、醤油をめんつゆに変える、からしで味にアクセントをつけると出汁を濃くしなくても美味しくおでんが食べられます。ちくわやつみれ、さつま揚げなどの練り製品は食材自体にもともと塩分が含まれるため、食べ過ぎは塩分のとりすぎにつながります。

また、カリウムを多く含む昆布などの海藻類、じゃがいもなどのイモ類などを一緒に採れば、塩分を体内から排出する手助けをしてくれます。

おでんダネの健康効果を一挙紹介!

おでんに入っている具材は、野菜や肉、練り製品などじつにバリエーションが豊富です。ここでは、代表的なおでんダネの健康効果をご紹介していきます。

大根:消化酵素が胃腸の働きを整える

おでんの王様大根は、低カロリー食材としても優秀です。おでんの大根のカロリーは約9kcal。昔から料理の主役として活用されるだけでなく、生のまま大根おろしにして魚や揚げ物の薬味として活用したり、干して食べる切干大根のような保存食としても欠かせない存在でした。

スーパーでは、葉を切り落とした白い根の部分が売られていますが、『新・野菜の便利帳 健康編(高橋書店出版)』によると、葉の部分にもビタミンCが豊富に含まれているとのこと。ふりかけや味噌炒めなどで美味しく食べることができます。大根には胃腸の働きを整え、食欲をアップしてくれる効果もあります。

大根に含まれる消化酵素やビタミンCは加熱に弱い性質です。加熱時間を短くするためには、大根を干したり、冷凍してからの調理がおすすめです。

昆布:「海の野菜」と呼ばれる健康食

またの名を「海の野菜」と呼ばれている昆布は、出汁に欠かせない食材。おでんでは昆布巻きとしても活躍してくれます。カロリーはわずか6kcal。ビタミンやミネラルを豊富に含み、食物繊維もたっぷりなので、ダイエット食にぴったりなんです。

また『食材健康大事典(時事通信社出版)』によると、昆布のヌルヌル成分であるアルギン酸やフコダインには、抗がん、血圧上昇抑制などの効果が期待されているのとのことでした。料理の味だけでなく、私たちの健康も支えてくれる昆布は、積極的に食べたい食材の1つです。

卵:あらゆる栄養素をバランスよく含む完全栄養食

完全栄養食ともいわれている卵は、毎日食べたい食材の1つ。おでんの卵は85kcalとこんにゃくなどに比べやや高め。

日本では、江戸時代から登場した食材で、もともとは滋養強壮や病人食のために使われていました。理想的なバランスの必須アミノ酸や、良質なたんぱく質が含まれています。『食材健康大事典(時事通信社出版)』によれば、免疫力を高めるビタミンA、細胞老化を防止するビタミンE、新陳代謝を活性化するビタミンB群、鉄やカルシウム、リンなどの骨や血液をつくるミネラルなども豊富な健康食材。

さらに、『からだに効く 栄養成分バイブル(主婦と生活社出版)』によると卵に含まれるパントテン酸は、ストレスに抵抗する力を高めてくれるそう。赤玉・白玉など様々な卵がありますが、栄養価は同じであり、黄身の色の違いは飼料の違い。栄養価には影響しないといわれています。

こんにゃく:ダイエット食として話題になった、食物繊維の宝庫

こんにゃくといえば、一時期ローカロリーな食材としてダイエットをする人たちの間で、話題になりました。おでんのこんにゃくの熱量は、9kcalと低く、ぷりぷりした食感と十分な食べ応えは、まさにダイエットに適した食材といえます。

こんにゃくはカロリーが低いため、栄養価も低いと誤解されがちですが、じつはカルシウムと食物繊維の宝庫。『食材健康大事典(時事通信社出版)』によると、こんにゃくに含まれる食物繊維の正体は「グルコマンナン」と呼ばれるもので、腸内の掃除屋として有害物質を排出し、悪玉コレステロール値を改善する効果を持っています。

じゃがいも:熱に強いビタミンCを含む「大地のりんご」

私たちの食卓に欠かせない存在となっているじゃがいも。おでんのじゃがいもの熱量は約67kcalと低めです。『新・野菜の便利帳 健康編(高橋書店出版)』によると、血圧の上昇を抑制するカリウムを豊富に含んでいるとのこと。

じゃがいもに含まれるビタミンCは、でんぷんに包まれているため、加熱しても壊れにくいという特徴を持ちます。さらに、品質改良により、昔よりもビタミンCを豊富に含む品種も出回っています。
話題沸騰の「インカのめざめ」や長期保存が可能な「十勝こがね」、煮もの向きの「メークイン」「とうや」「シンシア」、サラダ向きの「ジャガキッズレッド」など、様々な品種を試してみたくなります。

おでんで食欲の秋を楽しむ

ダイエットに向いているメニュー、おでんの魅力についていかがでしたでしょうか。おでんに使われている様々な食材は、ダイエットだけではなく、様々な健康維持にもぴったりといえます。

おでんで気を付けるべきことは、塩分コントロール。練り物はできるだけ控えめに、おつゆはほどほどにいただき、からしなどでおでんの味わいにアクセントをつければ、さらにおいしく食欲の秋を満たすことができそう。おでんなら主食、主菜、副菜を意識したバランスの良い食事も、コンビニで叶えることができそうです。

参考文献

<著者プロフィール>

■中野友希(なかの・ゆき):
大学卒業後、税理士事務所、社会福祉法人での経理・税務の業務の傍ら、労働環境改善やメンタルヘルスケアにも取り組む。出産後はウェブライターに転身し、三ツ星レストランや老舗料亭など飲食店への取材・ライティングを手がけた。現在は、”シンプルにわかりやすく伝える”ことをモットーに、ママ向けメディア、ヘルスケアメディア、ペット専門メディアなどでライターとして活動している。

この記事に関連するキーワード