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2024.03.28

「塩」とひとくちに言っても栄養も味も違う?意外と知らない塩の種類と使い分け方|管理栄養士が解説

ヨガジャーナルオンライン

塩は、ミネラルを摂取するために必要不可欠な食材です。また、料理の味付けとしても欠かせません。塩にはたくさんの種類があり、それぞれ特徴が違います。今回は、塩の種類とおすすめの使い方について紹介します。

塩は大きく分けて精製塩と自然塩の2種類

塩には、大きく分けて精製塩と自然塩に分けられます。それぞれの特徴について説明します。

精製塩

精製塩は、海水を使用してイオン交換膜という人工的な方法で作られた塩を言います。食卓塩と呼ばれている商品は精製塩です。

精製塩は、製造効率が良く安価に購入できますが、自然塩と比較するとミネラルのバランスに大きな違いがあります。本来、塩の中には様々なミネラルが自然界のバランスを保った形で含まれています。たくさんの種類のミネラルを摂ることで体内でバランス良く使われ、身体を健康に保ちます。一方で、精製塩は塩化ナトリウムが99.5%以上濃縮された塩です。これは、イオン交換膜を使用する過程で多くのミネラルが除かれてしまうためです。ほとんどが塩化ナトリウムとなった塩は、体内のミネラルバランスをくずす可能性があります。

自然塩

自然塩は、一般的に海水を天日で乾燥させて作るなど、昔ながらの方法で作られた塩を言います。天然塩とも呼ばれています。

自然塩は、海のミネラルバランスが保たれた状態で作られた塩であり、そのため多くのミネラルを含みます。塩化ナトリウムは85%〜93%程が多く、それ以外の割合の部分は多くの種類のミネラルを含みます。

自然塩は、精製塩と比較して味は柔らかく、甘味や旨味があるのが特徴です。自然塩は、海塩の他に岩から採れる岩塩等もあります。

自然塩の種類

自然塩にはいくつか種類があります。それぞれの特徴とおすすめの使い方について紹介します。

海塩

海水から作られる塩です。四方を海で囲まれた日本は、昔から海塩が使われてきました。そのため、食歴から見ても海塩のミネラルバランスが日本人には最も身体にあっています。旨味や甘味もあり価格も比較的手に入れやすく、日常の料理で使う塩に適しています。様々な地域で塩が作られており、味にも違いがあります。地域ごとの塩を購入して、食べ比べや使い分けをするのも楽しいです。

藻塩

藻塩は、ホンダワラなどの海藻に含まれている海水から作られる塩です。塩の中に海藻の旨味が凝縮されていて、非常に旨味の強い塩になります。

おにぎりに使ったり、野菜にもみ混んで浅漬けを作るなど、塩の旨味をダイレクトに感じられる食べ方がおすすめです。

岩塩

かつては海があった場所の塩分が結晶化して地層になった塩です。海水の化石とも言われています。

岩塩はあまり日本にはなく、ほとんどが輸入品となります。日本にはあまり馴染みのない塩で、海塩と比較するとミネラルバランスは塩化ナトリウムが少し高めです。そのため、日頃の料理に使うよりも、サラダやお肉にかける等のポイントの塩味付けで使う事をおすすめします。ピンクソルトは岩塩に分類されます。ハーブソルトやクレイジーソルトは岩塩にスパイス等で味付けをされた物です。料理の味を引き立ててくれます。

湖塩

湖塩は聞いた事のない方も多いかもしれません。イスラエルの死海やボリビアのウユニ湖など、塩水の湖から作られる塩です。日本では作られていない為あまり馴染みはありませんが、ミネラルバランスは海塩に似ています。

まとめ

塩には沢山の種類があり、それぞれ特徴が違います。精製塩は避けるべき塩ですが、自然塩は私たちの健康に欠かせない塩です。自然塩も種類は沢山あり、味も違います。いくつか種類を持っていると料理事に使い分ける楽しさもあり、おすすめです。

AUTHOR

芳賀恵

管理栄養士

大学卒業後、サプリメントの企画開発の企業やスポーツメーカーの企業に勤め、アスリート向けのサプリメントを中心に、美容健康向け商品等の企画開発の仕事を経験。その後はフリーとなり、アスリートへの食事サポートや、今までの自身の経験を元にしたサプリメントの情報や食についての発信を行う。

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