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2021.11.19

「植物性たんぱく質」を多く含む食材はどれ?管理栄養士がランキング!

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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管理栄養士が2つの食材を比較し栄養について解説する連載「管理栄養士がジャッジ」ですが、前回は番外編として「動物性たんぱく質ランキング」を発表しました。後編の今回は「植物性たんぱく質」を多く含む食材についてランキング形式でご紹介します。

▼前回の記事はこちら

「植物性たんぱく質」について解説!

たんぱく質には「植物性」と「動物性」があります。

動物性たんぱく質は肉や魚介類、卵、乳製品など、一方の植物性たんぱく質は、大豆製品やナッツなどに多く含まれています。植物性たんぱく質はこの他にも、ご飯などの穀類、少量ではありますが野菜やきのこ、海藻、果物など、様々な食品に含まれています。

では、植物性たんぱく質は動物性と比べて何が違うのでしょうか?

よく豆腐はダイエット食材だといわれますよね。植物性たんぱく質を含む食材は、動物性たんぱく質を含む食材に比べて脂質が少ない傾向にあるため、脂質過剰になりにくい特長があります。(ナッツ以外の食材に限る)

ただし、食事からしか摂れない必須アミノ酸をバランスよく摂れる”良質なたんぱく質”は、動物性たんぱく質です。植物性たんぱく質に偏ってしまうと、必須アミノ酸をしっかり摂ることが難しくなるため、植物性と動物性のたんぱく質をバランスよく摂ることが大切です。

植物性たんぱく質を多く含む食材トップ5

では大豆製品、ナッツ、穀類の代表的な食材で、たんぱく質量を比較してみましょう。
(※1食分または摂りやすい量で比較しています)

1位 スパゲッティ(ゆで) 10.6g(200g)
2位 厚揚げ 10.3g(1/2枚:100g) 
3位 そば(ゆで)7.8g(200g)
4位 高野豆腐(煮たもの)7.6g(1枚分:70g)
5位 豆乳(無調整) 6.8g(コップ1杯:200ml)

1位のスパゲッティは、乾麺であれば約80gとなります。また2位の厚揚げは、絹豆腐に比べてたんぱく質量は約2倍です。たとえば味噌汁の具を豆腐から厚揚げに変えれば、手軽にたんぱく質をプラスできます。

6位 木綿豆腐 6.7g(100g)
7位 納豆 6.5g(1パック:45g)
8位 ピーナッツ 5.9g(手のひら1杯:25g)
9位 絹豆腐 5.3g(100g)
10位 カシューナッツ 4.8g(手のひら1杯:25g)
11位 アーモンド 4.8g(手のひら1杯:25g)
12位 油揚げ 4.6g(1枚:20g)
13位 うどん(ゆで) 4.6g(200g)
14位 食パン 4.4g(6枚切り1枚:60g)
15位 くるみ 3.4g(手のひら1杯:25g)
16位 ごはん(炊いたもの)3.0g(茶碗中盛り1杯:150g)
17位 きなこ 2.7g(大さじ1)
18位 オートミール 2.4g(1食分:乾燥20g)

穀類の代表「ご飯」にもたんぱく質は含まれる!

栄養指導をしていると、ご飯は糖質が多いというイメージがあるからか、「ご飯にはたんぱく質は入っていませんよね?」と質問されることがありますが、ランキングにもあるように、ご飯やパン、麺類などの主食にもたんぱく質は含まれています。

1日のたんぱく質の推奨量は30〜50代男性が65g、女性が50gです。

例えばご飯1杯(中盛り)には3gのたんぱく質が含まれますので、1日3食ご飯を食べれば約10gのたんぱく質が摂れ、女性であれば1日の約1/5を主食から補給できるということになります。低糖質ブームで主食を控えている方もいらっしゃると思いますが、主食はたんぱく質以外にも、食物繊維の良い供給源になるという特長もあります。

おかずだけではなく主食も適量食べることで「バランスの良い食事」を目指しましょう!

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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