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2021.11.05

動物性たんぱく質を多く含む食材はどれ?管理栄養士がランキング!

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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管理栄養士が2つの食材を比較し、それぞれの栄養について解説する連載『管理栄養士がジャッジ』ですが、今回は番外編とし動物性たんぱく質、植物性たんぱく質を多く含む食材についてランキング形式でご紹介します。

前編の今回は、動物性たんぱく質について解説します。

「動物性たんぱく質」について解説!

身体は水と脂質を除き、大部分がたんぱく質から作られているといっても過言ではありません。食事から摂ったたんぱく質はアミノ酸に分解され、筋肉や血液、臓器やホルモンなど、さまざまな身体の構成成分となるほか、エネルギー源としても使われます。

動物性たんぱく質は主に肉や魚介類、卵、乳製品などに多く含まれ、植物性たんぱく質では大豆製品やナッツなどに多く含まれます。

ちなみに、よく「良質なたんぱく質」と耳にしませんか?

先述の通りたんぱく質はアミノ酸に分解されますが、体内で合成できない「必須アミノ酸」と、体内で作り出せる「非必須アミノ酸」があり、必須アミノ酸をバランスよく摂ることができるものが“良質なたんぱく質”といわれます。

この質を表す目安として「アミノ酸スコア」というものがあり、動物性たんぱく質は植物性たんぱく質よりもアミノ酸スコアが高いのが特徴です。

たんぱく質を多く含む食材トップ5

では肉、魚介類、卵、乳製品の中の代表的な食材で、たんぱく質量を比較してみましょう。(※1食分または摂りやすい量で比較しています)

1位 まぐろ(きはだまぐろ) 20.6g(100g)
2位 かつお(秋穫り) 20.5g(100g)
3位 鶏むね肉(皮なし) 19.2g(100g)
4位 鮭 18.9g(100g)
5位 豚もも肉 18.0g(100g)

肉と魚がトップ5を占めています。高たんぱく食材として有名な「鶏むね肉」よりも「まぐろ」や「かつお」が上位というのは、意外に思われるかもしれませんね。

まぐろは、きはだまぐろ以外にも種類はありますが、同様に豊富なたんぱく質が含まれています。かつおや鮭は今の時期が旬なので、日々の食事に取り入れやすいのがうれしいですね。その他の食材については以下の順位になっています。

6位 さば 17.8g(100g)
7位 豚こま肉 17.7g(100g)
8位 豚ロース肉 17.2g(100g)
9位 牛もも肉 17.1g(100g)
10位 鶏もも肉 17.0g(100g)
11位 あじ 16.8g(100g)
12位 手羽元 16.7g(100g)
13位 えび(バナメイえび) 16.5g(100g)
14位 いわし 16.4g(100g)
15位 手羽先 16.3g(100g)
16位 豚ひき肉 15.9g(100g)
17位 サバ水煮缶 15.6g(1/2缶:90g)
18位 ほっけ 15.4g(100g)
19位 鶏ひき肉 14.6g(100g)
20位 たら 14.2g(100g)
21位 牛サーロイン肉 14.0g(100g)
22位 いか 13.4g(100g)
23位 ほたて貝柱 12.3g(100g)
24位 牛カルビ肉 11.1g(100g)
25位 ツナ缶(オイル漬け)10.1g(1缶:70g) 
26位 牛乳 6.0g(コップ1杯200ml)
27位 卵 1個(5.7g)
28位 ヨーグルト 4.0g(1カップ100g)
29位 プロセスチーズ 3.2g(キューブタイプ1個15g)

たんぱく質の健康的な摂り方

たんぱく質は確かに大切な栄養素です。ただし、肉や乳製品などの動物性たんぱく質を摂り過ぎると結果的に脂質も多く摂ってしまい、カロリーオーバーになることも。また、たんぱく質の摂りすぎで、腸内環境が乱れたり腎臓に負担がかかったりするおそれもあるので気を付けましょう。

主食、主菜、副菜が揃った食事であればたんぱく質は適量摂ることができます。動物性たんぱく質、植物性たんぱく質のどちらかに偏らず、日々バランスのよい食事を心がけましょう!

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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