メニュー

2021.11.24

冬をあったか元気に乗り切る!自家製「生姜茶」の作り方【ちょっと茶話#14】

kencom公式:料理研究家・りんひろこ

記事画像

インド発祥の伝統医学アーユルヴェーダでは健康であるために、食べ物を正常に消化する力が重要視されています。
胃腸が弱って消化力が落ち、未消化物が身体に蓄積すると、身体がだるくなったり便秘になったり、肌荒れなどの不調が現れ、ひどくなると病気になると考えられているのです。

この消化力を高めるのに有効とされるものとして定番なのが、胃腸を温める「白湯」と、消化を助ける「生姜」です。

まさに万能薬「生姜茶」

アーユルヴェーダの影響を受けている中医学でも、「中薬茶(中医学で使われる薬茶)」の基本となるのが「生姜茶」です。
中医学で生姜は、身体を温め発汗作用を促し、咳や痰を鎮め消化増進の効果があるといわれます。

万病のもとといわれる風邪を撃退できる「生姜茶」は、まさに万病薬といえます。

生姜茶の栄養

生姜に含まれるショウガオールという成分は、血管を広げて血行を促進する働きがあり、また強い抗酸化作用もあります。

このショウガオールは加熱により増加しますが、研究(※)によれば焼いたり電子レンジ調理ではほとんど増加せず、茹でたり蒸したりすることで3倍以上に増えたそうです。
そして抗酸化作用は加熱後にも変化はなく、蒸したり茹でたりしても減らないということも分かりました。

この研究では生姜を1時間茹でたらショウガオールが3.6倍に増加したそうで、よりショウガオールの多い生姜茶にするには1時間程度生姜を煮ると良さそうですね。

参考:吉田真美,平林佐央里(2015),ショウガ中の6‐ジンゲロールの加熱調理による変化,日本調理科学会誌,48

いつでも生姜茶がつくれる「生姜ジャム」

記事画像

お湯を注ぐだけでいつでも生姜茶が楽しめる、生姜ジャムの作り方をご紹介します。
お茶だけでなくヨーグルトやアイスにかけたり、紅茶に入れたり、ドレッシングにしたり、肉や魚料理にのせても美味しいですよ。

材料

生姜 3片(約50g)
砂糖(お好みで黒砂糖などお好きな砂糖でOK) 50g
水 400cc

作り方

1.生姜は皮をむいてすりおろす。
2.鍋に生姜、砂糖、水を入れて、沸騰したら弱~中火で1時間煮込む。煮詰まって水分が少なくなってきたら差し水をする。
3.出来上がりを清潔な瓶に詰めれば常温でも約1年保存可能(未開封)。タッパーに入れて冷蔵庫でも2~3週間ほど保存可能。
4.生姜茶を作る時は、マグカップにスプーン2杯程度の生姜ジャムを入れ、お湯を注ぐ。

りんひろこ

記事画像

料理研究家、フードコーディネーター
京都で学んだ懐石料理や、アーユルヴェーダや薬膳などの東洋の食養生の考えをもとにした美味しく簡単にできる料理を、TVや雑誌などで提案。著書に『作りおきで毎日おいしい! NYスタイルのジャーサラダレシピ』『ジャースチームレシピ』(世界文化社)がある。

あわせて読みたい

この記事に関連するキーワード