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2020.09.11

節約と栄養バランスは両立できる!管理栄養士が献立テクを伝授~豆腐編~

kencom公式:管理栄養士・前田 量子

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今年は日照不足や長雨などの影響で、農林水産省の発表によると東京都中央卸売市場での主な野菜の価格は、8月初旬の時点で平年と比べて、レタスが2.7倍、じゃがいもやにんじんが2倍となっているほか、ピーマンやきゅうり、それになすやキャベツが6割から7割程度高くなるなど、多くの野菜が高騰しています。

コロナ禍による様々な影響でお財布の紐がかたくなる中、食材の高騰は大打撃ではないでしょうか。そこで今回は、節約食材を使って栄養バランスの良い食事を作るヒントをご紹介します。

バランスの良い献立を考えるコツ

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さて、”バランスの良い食事”とはどんなものでしょうか。

それは、炭水化物、脂質、たんぱく質の3大栄養素とビタミンやミネラルなどの微量栄養素を過不足なく取り入れることです。

特に現代人は食の欧米化によって、炭水化物と脂質の過剰傾向にあるため身体を構成するために重要な栄養素であるはずのたんぱく質、ビタミン、ミネラルが不足しがちです。そのため、栄養バランスを意識した献立が大切になります。

たんぱく質を多く含む食品としては、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などがあり、ビタミンやミネラルを多く含むものとしては野菜や海藻類です。1日の目安として『たんぱく質は60g(純粋なたんぱく質として)、野菜は350gを目安にすると良い』とされています。

「節約食材」×「高栄養価食材」を使えば、節約も栄養バランスも◎

節約食材とは…

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では、栄養バランスをとりつつ食費も抑えたい…そんな時の強い味方が「節約食材」と「高栄養価食材」です。

「節約食材」とは安価な食材のこと。食材が安ければ、節約につながりますよね。

野菜でいうと、モヤシやかいわれ、きのこ類。工場で作られる野菜はもともと安価の上、生育環境が安定しているので価格も安定しています。

また、旬の時期に大量加工する冷凍野菜、千切りキャベツや野菜炒めセットなどのカット野菜も、年間を通して契約しているため価格が大きく変わりません。野菜が安い時期には割高に感じますが、野菜が高騰している時期には手に取りやすい価格ですし、時短調理にもつながりますので賢く取り入れると良いと思います。

たんぱく質では、大豆製品、卵、乳製品は安価で価格の変動も少なく、節約食材と言えるでしょう。

高栄養価食材とは…

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「高栄養価食材」とは、沢山の栄養価を持っている食材のこと。

もともと持っている栄養価が高ければ少量でも必要な栄養素をとることができますよね。野菜でいうと赤ピーマンやブロッコリー、モロヘイヤ、人参など、色の濃い野菜が栄養価が高い傾向にあります。

たんぱく質では魚や肉でも脂質の低い部位。豆腐や卵も「高栄養価食材」といえます。

節約食材の代表格「豆腐」をピックアップ!

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豆腐は年間を通して安定した価格から、とても安く購入できる代表的な食材です。

豊富なたんぱく質の他に、動脈硬化予防があるとされるレシチン、活性酸素抑制に効果が期待できるサポニン、骨粗しょう症予防に欠かせない女性ホルモンに似たイソフラボン、骨や歯の形成に不可欠なカルシウムやビタミンを含んでいます。

低カロリーなのでたっぷり食べても大丈夫!満腹感が得られるのでダイエットにも良い!と、いいことずくめな食材なのです。

「豆腐」を使ったメインおかずならたんぱく質たっぷり!

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バランスの良い食事をとるには先述の通り、一日にたんぱく質を60g、一食では20gをとると必要な量がとれます。

つまり、豆腐150g(1/2丁)で考えた場合、木綿豆腐なら11g、絹ごし豆腐なら8g、厚揚げなら16g含まれています。ただ20gと言ってもご飯や野菜にも含まれているため、すべてをメインおかずからと考えずに多めを心がけるのがコツです。

例えばこの中でたんぱく質含有量が少ない絹ごし豆腐も、卵(1個)とカニカマ(20g)で卵とじにすれば、たんぱく質は2倍以上の17.3gに!

副菜に小松菜や水菜の味噌汁、炒め物や和え物を添えれば、栄養バランス抜群の献立になります。こうして【節約食材】×【高栄養価食材】を組み合わせていくことで節約しながらも自然とバランスが整っていくのです。

食費の節約は、フードロスにつながり地球にもやさしい!

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ここまで【節約食材】×【高栄養価食材】と食材についてお話しをしてきましたが、節約につながることがもう一つあります。それは「食品を余すことなく使い切ること」です。

消費者庁消費者教育推進課によると、平成28年度推計では食品ロス量は年間643万トン。これは国連世界食糧計画(WFP)による食糧援助量(約380万トン)の1.7倍もの量で、毎日大型(10トン)トラック約1,760台分を廃棄していることになります。

つまり、国民年間1人あたりの食品ロス量は51kg ≒年間1人当たりの米の消費量(約54kg)に相当します。社会全体のロスの半分が家庭から出るとされているため、25.5kgがゴミとなってしまっていることに…。これを仮にお米で換算すると(大型ネットスーパー5kg1800円とする)年間一人あたり約1万円、2人家族なら2万円も捨てられている計算になります。

フードロスの主な原因は3つあります。

1.買いすぎ
2.作りすぎ
3.除去しすぎ

そのため、食べられる量をこまめに買うのが大切です。食費の節約が結果的にフードロスにもつながる…お財布にも、カラダにも、地球にも優しいため、ぜひご紹介した方法を取り入れてみてください。

著者プロフィール

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■前田 量子(まえだ・りょうこ)

管理栄養士 野菜ソムリエ。著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』(全て主婦の友社)管理栄養士、ロジカル調理研究家。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。

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