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2021.08.23

運動の上達に欠かせない睡眠の考え方【眠りの秘めたる力#20】

kencom公式:睡眠改善インストラクター・西谷綾子

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オリンピックで躍動するアスリートの姿に感動と興奮で沢山の元気と勇気をもらっていました。

選手たちの活躍する姿を見て、運動を始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
またすでに運動をしている方はより一層、熱が入りトレーニングされている方もいるかもしれません。

私もその一人。出場する予定のフルマラソンに向けて走り込みをしています。

今回は、運動と睡眠の関係についてお話ししていきます。

少しだけ睡眠時間を伸ばして運動の動きを定着させる

運動のパフォーマンスを高めるためにはトレーニングだけでなく睡眠もセットにして考えましょう。その理由は、睡眠中に1日の成長ホルモンの約70%が分泌され、体内で運動能力向上に必要な作業が行われているからです。

また、睡眠の後半では日々行動する動作を脳内で反復して習熟する役割があります。

ゴルフ、ランニングなど練習中に意識が向きがちですが、その日の夜の睡眠を経てその動きは自分のものとなります。

つまり、 運動後の睡眠の後半が長いほど翌日に動きが身に付くのです。

"長く眠る"と聞くと、つい起床時間を遅らせて寝溜めをし睡眠の後半を増やそうとしてしまう方がいるかもしれませんが、コツはちょっとだけ早寝をすることです。

現状の生活において、1時間の早寝は難しいかもしれませんが、5分、10分、15分、20分と少しでも早寝ができればOKです。日常生活のなかで少しでも意識をすれば行動が変わってくると思います。

少しの早寝時間を積み重ねていき、睡眠時間を延ばし、日々の練習を確実に自身の力に変えていきましょう!!

睡眠時間を伸ばすことで運動のパフォーマンスが上がった研究報告も

運動とスポーツの関係性について面白い研究がありました。
スタンフォード大学の男子代表チームの学生を対象にした研究によると、睡眠時間を10時間以上とることによってシュートの精度の向上が見られるなど、パフォーマンスが上がったそうです。

私は小学3年生から10年間バスケットボール部に所属していました。バスケットは持久力、瞬発力、そして相手との駆け引きがあり一瞬の判断力が問われるスポーツです。常に集中力を高く、良いパフォーマンスを発揮するためには、練習だけでなく睡眠時間をしっかりと確保したほうが調子がよかったことを思い出します。

朝早く起きて運動したいのに、なかなか起きられない?

私たちの生体リズムは前日のリズムに影響を受けます。なので、早起きしたい前日は朝食の前に外に出たり、コンビニに行ったりと強い光を脳に届ける行動をしましょう。

脳に光が届いてから14〜16時間後に眠りのホルモン「メラトニン」が分泌され、夜に眠くなるリズムが整います。

朝しっかり光を浴びておくと、普段よりも就寝時間を早めても寝付きやすく、早起きしやすくなります。数日前からやっておくと、希望する日に早起きできる確率は高くなります。
しっかり前持って準備をしておくと安心ですね。

また、以前にもお伝えをしましたが、朝の目覚めを良くするために私が試している方法は、就寝前に朝起きる時間を3回唱えることです。

「そんなことでうまくいくのか?」と思うかもしれませんが、自分の中に起きる時間を頭に入れて準備状態をつくることでスッキリな目覚めに繋がります。 
是非、一度試してみてください。

参考文献

西谷 綾子(にしたに・あやこ)

睡眠改善インストラクター。
眠りのエキスパートとして、ワークショップや講演会などで活動中。自身のYouTubeチャンネル『あや吉チャンネル』では快眠のためのワンポイントアドバイスも行っている。
ランニングにも注力し、フルマラソンのベストタイムは3時間1分。〈Body & Soul Running Club〉を主宰し、初心者教育も行う。

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