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2019.03.31

美肌歯科医のスキンケア・ヘアケア術〜50歳からの省く美容〜【美容賢者のMyルール vol.3】

KenCoM公式:美容ライター・夏目円

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普段、どのようなスキンケア、ヘアケア、ボディケア、食生活をしているのか気になる女医の先生。
美容や健康のために、プライベートで日常的に意識されていることを教えてもらう連載が「美容賢者のMyルール」です。

vol.3では、女優やモデルなど美容意識の高い患者さんを多く持つ、歯科医の石井先生のスキンケア術にせまります。
最新の美容トレンドをキャッチできる環境にありながらも、ご自身は究極の“断捨離美容”。その美容意識の高さから、さまざまな化粧品を試すうちに50代になり、たどりついた“省く美容”です。とある肌トラブルから、今までの考え方を改めたという経緯とは?
肌にとって本当に必要なものを見極め、厳選したことで、肌も髪も本来の美しさを手に入れることができたという秘訣について伺いました。

石井さとこ(いしい・さとこ)先生

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歯科医師・口もと美容スペシャリスト
歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者であり、多くの女優、モデルの歯のホワイトニングや口もとメイクなどの指導を行なっている口もと美容のスペシャリスト。
日本歯科大学卒業。日本歯科審美学会会員。「ホワイト ホワイト デンタルクリニック」恵比寿本店院長。
女性歯科医ならではの視点で、歯の美しさは全身の美しさにとって大切であることを提唱。美しく健康な歯を保つためのデイリーケアや食事法をレクチャーしている。

あらゆる美容を試してたどりついた答え

化粧品はパッケージが素敵なものも多いので、私も以前はあらゆるブランドの化粧品を使っていました。そうやっていろいろ試している中で、ある高級クリームを使ったら肌に赤みがでて炎症をおこしてしまったことがあったんです。
それがきっかけとなり、使用されている表示成分はできるだけ最小限、使うアイテムも少なくしてシンプルなスキンケアに切り替えました。
シンプルケアを1年続けたら、炎症もなくなりました。
心がけたのは、保湿を怠らないこと。肌に潤いをきちんと与えることで、50代になっても健やかな肌を保てています。

スキンケアで使うのはたった2アイテム

私が普段のスキンケアで使っているのは、ワセリンとローズヒップの美容オイルもしくはアルガンオイルです。
メイクを落としたら肌にワセリンをちょっと塗って、保湿がたりなそうな部分にオイルを塗ります。

表示成分は1つ、もしくは2つしか入っていないもので十分。
ベースメイクやリップ、アイシャドウは全て石けんで落とせるミネラル系のものを使っているので、メイク落としも石けんのみですね。
石けんは人工的に作られていないナチュラルなものを愛用しています。香りであったり、使い心地が良かったりと、自分の五感が喜ぶものを選んでいます。

普段は湯シャン。カラーリングは100%ヘナ

年齢を重ねると薄毛、ハリがなくなるなど髪のお悩みを抱えやすくなりますよね。
ヘアケアについても考え方を改めて、シャンプーを使わずにお湯で洗うだけの湯シャンにしました。
シャンプー剤の中には界面活性剤など頭皮に負担のかかるものも入っていますから、スキンケアと同様にシンプルなものを求めた結果、月3回だけ石けんを使って洗髪するという選択に。
3分程度、しっかり湯洗いすることで汚れもほとんど落ちます。

髪のカラーリングも天然の染料であるヘナを使うようにしたら、コンディションがだいぶよくなりました。
時間は少しかかりますが、本来の髪色に近い仕上がりになるので気に入っています。

入浴中はアロマバスで二重あご防止マッサージ!

他に美容で心がけていることといえば、バスタイムですね。どんなに忙しくても、1年365日、湯船に浸かって身体を温めるようにしています。
お気に入りのエッセンシャルオイル(精油)を湯船に入れ、アロマバスにします。
血行が良くなると、唾液がでやすくなるので口内環境にも良い影響があります。逆に、身体が冷えていると唾液がでにくくなりますから、身体を温めることを心がけてくださいね。

お風呂に入っているときは、リンパの流れに沿って顔、首、デコルテをやさしい圧をかけながらマッサージしています。
手でこぶしを作って、あご先から耳元までマッサージし、二重あごも防止。リンパや血液をめぐらせることで、肌代謝も整いますよ。
そしてお風呂に上がったら、水分補給を忘れずに! 常温のお水をたっぷり飲みます。

女性ホルモンが減少する40代は粘膜を意識

口の中には唾液、舌などの粘膜がありますが、女性ホルモンが減少する40代からは減少しやすくなるので、口内環境を整えましょう。
口が乾きやすくなりますから、私はこまめに水を飲むようにしていて、1日1.5~2L程度飲んでいます。お茶は利尿作用がありますから、常温のお水がおすすめ。

食事のときは、口に入れたものを20回は噛むようにしています。そうすると、唾液がでやすくなりますし、天然の殺菌効果もあります。
咀嚼回数や噛むことを意識しましょう。口内の運動量を増やすのはとても大事です。

唾液には、サラサラしたものとネバネバしたものがありますが、唾液に悪いものはありません。ネバネバしている唾液がでるときは、外的ストレスからの攻撃を守っている証拠です。

時短にもなるシンプルケアのススメ

年齢を重ねていくにつれ、肌も髪も口内環境も変化があるのは当然のことです。
だからといって、過度にお手入れするのではなく、できるだけ身軽に、シンプルにお手入れするのも1つのアイディアです。
毎日のスキンケアやヘアケアが、ぐっとラクになりますし、時間もかかりません。
何より自分にも、地球にも優しくなれるので、ぜひご自身にあう方法を探してみてくださいね。

次回は、さとこ先生にリップケアについて伺います。4月2日公開予定なので、お楽しみに!

■過去の記事はこちらから!

著者プロフィール

■夏目 円(なつめ・まどか)
美容ライター。編集者を経て美容専門のライターになり、18年のキャリアをもつ。女性誌、美容誌などの雑誌、ウェブマガジンでは美容コラムも連載。20代~60代までと幅広い世代の女性に、わかりやすい美容情報を発信している。