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2019.02.18

赤が好き?それとも白?ワインの中でも特に白ワイン好きに共通する遺伝子とは

MYCODEトピックス

赤ワインと白ワイン、どちらがお好きでしょうか?(写真:Shutterstock.com)

参照元:https://mycode.jp/topics/life/alcohol/white_wine_preference.html

赤ワインと白ワイン、どちらがお好きでしょうか?(写真:Shutterstock.com)

世界中で飲まれているワイン

ワインは世界でも最も人気のあるアルコールの一つです。ワインの歴史は古く、なんと紀元前7000年ごろにはすでに飲まれていたという記述がある程なのです。もともとはヨーロッパでよく飲まれているイメージが強いワインですが、今では世界で最も人気のあるお酒の一つとも言われています。最近では日本でもワインを飲む事が普通になっていますよね。いくつかの研究では、適度なワインの消費が心疾患やアルツハイマー病の予防につながると報告されており、健康面でも注目されています(※1-6)。

赤ワインと白ワインの違いは?

ワインには大きく分けると赤ワインと白ワインがありますが、どのような違いがあるかご存知でしょうか。

ワインはぶどうから生産されていますが、赤ワインと白ワインでは使うぶどうの種類も、作り方も異なっています。赤ワインは皮が黒い「黒ぶどう」を使い、ぶどうの皮や種子を含めた全体をまるごと発酵させるのに対し、白ワインは皮の色が薄い「白ぶどう」を使用し、さらに皮や種子を除いて果肉のみを発酵させて作られるのです。赤ワインと白ワインでは色だけでなく香りや味にも大きな違いがでてくるのです。

白ワインが好きかどうかの質問と遺伝子解析

ワインの味や風味は、使用しているぶどうの品種や生産地の気候、生産の方法などによって大きく異なると言われています。ワインには千種類近くもの物質が含まれており、それぞれの成分が複雑に合わさって味や香りを作り出しているそうです(※7)。

イタリアのBurlo Garofolo病院母子保健研究所をはじめとする研究グループは、イタリア人とオランダ人、中央アジア人の合計3885人を対象にしたゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、赤ワインまたは白ワイン好きの人に共通する遺伝子の特徴を探しました。

研究の結果、HLA-DOAと呼ばれる免疫に関わる遺伝子の中に存在するrs9276975というSNP(一塩基多型)が、白ワイン好きかどうかに関わっているということがわかったのです(※8)。さらに詳しい研究の結果、この遺伝子型は男性よりも女性に強く影響を与えていることがわかりました。男性と女性では味の感じ方に違いがあるということなのでしょうか?興味深い結果です。

遺伝子で分かってしまう?あなたの味覚と好み

ワインを選ぶとき、赤にしようか、白にしようか悩むのも楽しいですが、ワインの好みにも遺伝子が関係していると考えるとまた違う楽しさがあります。今後の研究で、ワインの味わいや、私たちがどのような物質を感じとっておいしいと思っているのかについての詳細なメカニズムがわかってくるのかもしれません。

MYCODEでは「苦味(PROP)の感じやすさ」や「飲酒傾向」の遺伝的な体質の傾向をお調べしています。


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監修者

認定遺伝カウンセラー 藤田和博
プロフィール:昭和大学藤が丘病院での先天異常、血液腫瘍の遺伝子・染色体検査の経験を生かし、現在は大東文化大学 スポーツ・健康科学部 健康科学科教授として臨床検査学教育と研究に従事。

参考文献

MYCODEトピックスでは、病気に関する情報から、ダイエット、生活習慣や健康に関する情報、そして遺伝子に関する情報など幅広い医療・健康情報をお届けします。

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