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2019.11.26

やさしいうま味は朝食にもピッタリ!出汁で作る「和風トマトスープ」

kencom公式:管理栄養士・圓尾和紀

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出汁を使ったスープ料理と言えば味噌汁やおでんなどを思い浮かべますが、出汁の良さが活きるのは和食だけではありません。

今回は出汁を使ったトマトスープをご紹介したいと思います。普段コンソメを使って作っているトマトスープが出汁を使うことで風味が変わり、違った美味しさが楽しめますよ。洋食にはもちろん、和食の献立にも合わせやすいです。軽い口当たりのスープは胃腸に優しいので起きたばかりの朝食にも向いています。

和風トマトスープ

【材料(2人分)】

・木綿豆腐 1/2丁
・玉ねぎ 1/4コ
・セロリ 1/4本
・マッシュルーム 2コ
・にんにく 1/2かけ 
・トマト缶(ダイスカット) 1/2缶(約200g)
・だし汁 200ml ※だし汁は鰹節でとるか、鰹節が入った出汁パックでとるのがおすすめです
・オリーブオイル 大さじ1/2
・塩 小さじ1/2
・砂糖 小さじ1
・粉チーズ 適宜
・刻みパセリ 適宜

作り方

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1:豆腐、玉ねぎ、セロリ、マッシュルームは1.5センチ角に切る。にんにくはみじん切りにする。

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2:鍋にオリーブオイルとにんにくを入れ、弱火で香りが出るまで炒める。1の玉ねぎ、セロリ、マッシュルームを加えて炒める。

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3:トマト缶を加えて中火で炒める。

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4:全体に油が回ったらだし汁と豆腐を加え、7〜8分煮込む。塩と砂糖で味を整えたら完成。器に盛り、粉チーズと刻みパセリを散らす。

豆知識:うま味の相乗効果を作り出す組み合わせ

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「出汁」「トマト」「チーズ」、一見ちぐはぐに見えるこの組み合わせですが、実は理にかなった組み合わせです。

今回の和風トマトスープはミネストローネをアレンジしました。うま味の成分はいくつかありますが、例えば昆布に多いグルタミン酸はトマトやチーズにも多く含まれています。また、鰹節に多いイノシン酸はベーコンの原料である豚肉に含まれています。そしてこのグルタミン酸とイノシン酸が同居すると、うま味が7〜8倍になるのです。トマト、チーズそしてベーコンを使ったミネストローネがとても美味しく感じるのも、このうま味の相乗効果のおかげというわけ。
その理論でいくと、グルタミン酸が多いトマトとチーズ、そして出汁に鰹節を使えば、うま味の相乗効果が起きるのです。

今回のレシピもこのような考え方によって、ベーコンの代わりにあっさりした豆腐を入れても十分にうま味を感じられるヘルシーなスープに仕上がりました。

著者プロフィール

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■圓尾和紀(まるお かずき)
“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。日本の伝統食の良さを現代の生活に活かす「和ごはん」の考え方を伝えている。『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。

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