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2021.04.02

ヨーグルトとチーズ、効率良くたんぱく質がとれるのはどっち?【管理栄養士がジャッジ Vol.33】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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朝食やおやつ、腸活にと様々なシーンで支持を得ている「ヨーグルト」は暖かくなる春に売り上げが伸びる食品です。一方「チーズ」は、おかずにおつまみとアレンジ自在で、今では多くの種類が店頭に並んでいます。

さて今回は、乳製品対決!食べる機会の多いこの2つを比べてみましょう。

ヨーグルトとチーズ、効率良くたんぱく質がとれるのはどっち?

正解は、チーズ

「ヨーグルトを食べてたんぱく質をとろう」という方もいらっしゃるかもしれません。それは決して間違いではありませんが、効率を考えるならチーズの方が格段に上になります。

100gで比べると、プレーンヨーグルトのたんぱく質量は3.3g、プロセスチーズは21.6gです。つまり、食べきりサイズのカップヨーグルト1個(約100g)と6Pチーズ1個やスライスチーズ1枚はほぼ同じたんぱく質量なのです。

※たんぱく質量:カップヨーグルト1個(3.3g)、6Pチーズ1個(3.9g)、スライスチーズ1枚(3.7g)

おすすめの食べるタイミングは朝食です。朝しっかりとたんぱく質をとると体温が上がりやすくなるため、日中の仕事のパフォーマンスアップにつながります。

もし朝食に時間がとれない場合は、プロセスチーズなどの切る手間のないチーズを食べたほうが洗い物もなく、たんぱく質もよりとることができるためおすすめです。

乳酸菌をとるならヨーグルト!

”乳酸菌”といえば、チーズよりもヨーグルトに含まれるイメージが強いでしょう。実際、チーズの中でも「プロセスチーズ」は原料のチーズを加熱して固めたものなので、乳酸菌は生きていません。

一方、カマンベールやモッツァレラチーズ、ブルーチーズなどの「ナチュラルチーズ」と呼ばれるものは、殺菌した乳に乳酸菌を作用させて作るため、生きた乳酸菌が含まれます。ただその量はヨーグルトにはかないません。

製品や保存状態によってもばらつきがありますが、ナチュラルチーズの乳酸菌は1000万個/g程度に比べ、ヨーグルトにはその10倍ほどの乳酸菌が含まれているとされています。

たんぱく質が1番多いのは何チーズ?

たんぱく質を効率的にとるならばチーズということがわかりましたが、一口にチーズと言っても種類はいろいろありますよね。

6Pチーズやスライスチーズは前述通り、100g中のたんぱく質量は21.6gですが、チーズの種類の中で一番たんぱく質が多いのは、パルメザンチーズ(41.1g/100g中)です。ちなみにパルメザンチーズはチーズの中でカルシウム量もナンバー1。ただし、だからといって食べ過ぎてしまうと脂質をとり過ぎてしまうので注意しましょう。

また、プレーンヨーグルトと低脂肪ヨーグルトのたんぱく質量は変わりません。チーズもヨーグルトも種類や食べ方はたくさんあります。色々な食べ方でたんぱく質や乳酸菌をおいしく取り入れられるとよいですね。

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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