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2019.05.06

日本人は顔を洗いすぎ?皮膚科医に聞く洗いすぎない洗顔方法【美容賢者のMyルール vol.5】

kencom公式ライター:夏目円

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清潔好きが多いと言われる日本人。身の回りの整理整頓だけでなく、手や顔、身体もゴシゴシ洗って、キレイさっぱりが一番!という人が多いようです。
清潔にすることはもちろんいいことですが、過度な洗いすぎは肌に負担がかかることも。
私のクリニック目白理事長兼院長の平田先生に洗顔についてお伺いしました。
毎日の洗顔を見直すことで、健やかな肌を目指しましょう。

平田雅子(ひらた・まさこ)先生

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日本大学医学部卒業。医学博士。皮膚科認定専門医。日本医師会産業医。国際中医薬膳師。女性医療ネットワーク理事。東京医科大学付属病院勤務、東京医科大学付属八王子医療センター助手。同大学助手を退職後、女性のための家庭医・プライマリーケアを理念に女性専門医療に携わる(皮膚科、婦人科、美容外科、内科、救急医療について各有名施設へ国内留学後、指導にあたる) 。
同時に永山皮膚科にて副院長として臨床の第一線に立ち、毎日300名以上の患者様の診療にあたる。平成15年、医療法人社団 育生会 『私のクリニック目白』開設。理事長兼院長 。

日本人は顔を洗いすぎている?

みなさんは、1日に何回洗顔をしていますか?
朝の洗顔1回、夜メイクを落とすのに1回、さらに洗顔料で1回。1日に3回程度していらっしゃると思います。
回数で言うと、洗いすぎとは感じませんが、それぞれどのような洗い方をしているかがポイントです。

まず、朝、洗顔料を使っているなら、その必要はありません。
睡眠中に洗顔料を使わなければならないほど肌は汚れていませんし、夜お手入れしたクリームのベタつき程度なら、水だけで十分落ちます。
夜は、メイクを落としたら、必ずしも洗顔料を使って2度洗いする必要もありません。

洗顔は歯磨きと同じように習慣ですから、自分では気づかないうちに洗いすぎになっていることもあります。

40代からは特に、洗いすぎに注意しましょう!

なぜ洗いすぎは肌にとって負担がかかるのでしょうか。
それは洗顔料を使って、過度な洗顔をすることで、肌の汚れだけでなく、肌にとって大切な天然の潤い成分である「皮脂」が、汚れと一緒に洗い流されてしまうのです。
しかも、この皮脂は年齢とともに低下していきますから、40代以上の方は、自分の皮脂をいかに守るかが健やかな肌を目指す上で、とても大切です。

洗いすぎによって皮脂が奪われることで、肌の乾燥が加速し、その結果、シワやたるみといったエイジングの原因にもつながります。
洗顔後、肌が乾いて、すぐに化粧水をつけたい! と思っている方は、肌が乾燥している証拠です。

平田流「水だけ洗顔」のススメ

私がおすすめする洗顔法が「水だけ洗顔」です。石けんも洗顔料も一切使わない、シンプルな方法なので、どなたでもすぐにはじめられると思います。
水だけ洗顔をおすすめする理由と、洗顔のポイントは次の通りです。

【水だけ洗顔をすすめる理由】
1.肌に必要な皮脂を奪わない
2.水だけでも汚れは落ちる
3.肌を乾燥から守る

【洗顔方法】
1.朝、洗顔料を使わず水洗い
2.肌をこすらない。硬くなったタオルは使わず、柔らかいタオルを使う

お湯(ぬるま湯)で洗うと、大切な皮脂も奪ってしまいますから、水にしましょう。

また、洗い方にもポイントがあります。肌をゴシゴシこすると摩擦(こすれ)になり、肌を傷めてしまう原因に。
洗顔後に顔をふくタオルも大切です。
使い古して硬くなったタオルを使うと肌に負担がかかりますから、柔らかい素材のタオルを用意してください。

メイクをしているときは保湿効果の高いメイク落としを使うようにして、その後に保湿効果の高いミルク、クリームタイプでケアするのが良いでしょう。

健やかな美肌を目指しましょう

毎日の洗顔を変えるだけで肌の潤いが保たれます。
40代からは自分の皮脂を守り、肌を乾燥させないことが大切です。
ベタつきが気になるこれからの時期は、つい顔を洗いたくなりますから、洗顔法を見直して健やかな肌を目指しましょう。

著者プロフィール

■夏目 円(なつめ・まどか)
美容ライター。編集者を経て美容専門のライターになり、18年のキャリアをもつ。女性誌、美容誌などの雑誌、ウェブマガジンでは美容コラムも連載。20代~60代までと幅広い世代の女性に、わかりやすい美容情報を発信している。