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2021.10.27

スイーツで「ほうじ茶」の人気急増中!おうちの余った茶葉でも作ってみて【ちょっと茶話#13】

kencom公式:料理研究家・りんひろこ

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抹茶と並んでスイーツに使われることが増えている「ほうじ茶」。さまざまなアレンジで広まり、この10年ほどでブームと言えるほど人気を集めています。

今回は、渋い色合いと素朴な味わいが肌寒さを感じる秋にぴったりなほうじ茶について紹介します。

ほうじ茶とは

ほうじ茶は、主に番茶や茎茶などの普段使いの煎茶を焙じ(焙煎し)て香ばしい香りを引き出したお茶です。

煎茶はきれいな緑色をしていますが、これを高温で焙煎したほうじ茶は茶色くなり、お茶の色は飴色で香ばしい香りがします。
高温で焙煎するとカフェインやタンニンが昇華して苦みが少なくなり、すっきりとした飲み口になります。

スイーツやドリンクで爆発的人気に

最近では有名コーヒーチェーン店の「ほうじ茶ラテ」が人気となったのをきっかけに、カフェで定番化。そこからスイーツやケーキで使用されたり、タピオカドリンクの店などでもほうじ茶が採用されたことなどから消費が進み、ほうじ茶の取扱量はこの10年で3倍以上の規模になっていると言われています。

焙煎によって香りが増したほうじ茶は、カフェなどではミルクと合わせて紅茶のように飲むメニューが人気。若者への認知度も高まり、ほうじ茶は食事に合わせるお茶からスイーツにも合うお茶として、その地位を確立し始めています。

すっきり飲みやすく、カフェインも少なめ

煎茶に比べて、ほうじ茶は苦み成分であるタンニンの含有量が半分近くになるので、苦みも少なく飲みやすいです。
さらにカフェインの含有量は煎茶の半分程度、コーヒーと比較すると1/3程度。なので夕食の後でも飲みやすく、子どもでも比較的飲みやすいお茶と言えます。

また、煎茶よりは少なくなってしまうものの、ほうじ茶にもお茶のうまみ成分のテアニンが含まれています。テアニンはストレスを軽減し、脳のα波を増加させるといわれ、リラックス効果が期待できます。

残った茶葉でほうじ茶を焙煎!

実はほうじ茶は、家にある残ってしまった煎茶で手作りできます。

自分の好みに焙煎できるので、チャレンジしてみてください。焙煎中も香ばしい香りがしてきますよ。

1.煎茶をザルなどに入れてふるいにかけ、細かな部分を除く。
2.フライパンに1の煎茶を入れて中火にかけ、香ばしい香りがしてきたら火を止める。余熱で好みの程度まで炒る。(焦げやすいので、絶えず箸などでかき混ぜる)
3.お茶パックに入れるか、急須に入れて熱湯を注ぎ、30秒~1分抽出する。

※お好みでミルクや砂糖を入れてみて下さい。

りんひろこ

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料理研究家、フードコーディネーター
京都で学んだ懐石料理や、アーユルヴェーダや薬膳などの東洋の食養生の考えをもとにした美味しく簡単にできる料理を、TVや雑誌などで提案。著書に『作りおきで毎日おいしい! NYスタイルのジャーサラダレシピ』『ジャースチームレシピ』(世界文化社)がある。

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