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2022.10.28

かぼちゃとさつまいも、ビタミンACEが豊富なのはどっち?【管理栄養士がジャッジ Vol.68】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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秋風が心地よく感じる季節になりました。いよいよ食欲の秋の到来です!ホクホクとした秋の三大食材といえば、「いも、栗、かぼちゃ」。これらは秋味スイーツとしていただくことが多いかもしれませんが、中でもさつまいもとかぼちゃは、料理にも取り入れやすい食材です。

今回は、さつまいもとかぼちゃの栄養を比べてみましょう。

かぼちゃとさつまいも、ビタミンACEが豊富なのはどっち?

正解は、かぼちゃ

緑黄色野菜の代表的な存在である「かぼちゃ」は、”冬至に食べると風邪をひかない”という言い伝えがあるほど栄養が豊富。

その理由は、抗酸化作用の強いベータカロテン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンEの、抗酸化トリオと呼ばれる「ビタミンエース(ビタミンA・C・E)」が多く含まれているからです。

抗酸化作用のほかにも、ベータカロテンとビタミンCは口や喉などの粘膜を強くする働きがあり、さらにビタミンEには血行を促進する作用があるため、風邪予防として食べる理由となっているのでしょう。

特にかぼちゃのビタミンEは、100gあたり4.9mgと野菜の中でもトップクラスの含有量です。

腸活の味方、焼き芋ブームに乗ろう!

ここ数年は焼き芋ブームが続いており、焼き芋専門店が東京だけでなく全国に広がっています。また、日本の焼き芋は海外でもブームになっています。

ご存知の方も多いと思いますが、さつまいもには腸内環境を整える食物繊維が豊富に含まれているので、便通が気になる方にはおすすめの食材です。

また焼き芋は、皮まで香ばしく食べやすい点があげられますが、この皮に腸活のポイントが隠されています。さつまいも特有の成分「ヤラピン」が含まれており、これには便を柔らかくする作用があります。

よって、丸ごと食べて美味しい焼き芋は、腸内環境を良くするのにおすすめなのです。おやつとして食べるなら、目安は1/2本程度におさえましょう。

かぼちゃとさつまいもでダイエット!?

”かぼちゃ、さつまいもは太る”というイメージがあるかもしれません。確かに糖質が多く含まれますので、体重を気にされる方は食べすぎ禁物です。

しかし、さつまいもと同じくかぼちゃにも食物繊維が多く含まれ、2つとも水分を吸ってふくらむ水溶性の食物繊維を比較的多く含んでいるため、満腹感を感じやすいという特徴があります。そのため、おかずの一品としていただけば、食べ過ぎを防ぐことが期待できます。

ハロウィンも近づき、秋味スイーツとしてかぼちゃやさつまいものスイーツを食べる機会が多くなるかもしれませんが、スイーツだけでなく、ぜひおかずにも取り入れてみてくださいね。

▼参考文献

『旬の野菜の栄養事典』(女子栄養大学名誉教授 吉田企世子監修/X-Knowledge)

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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