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2022.01.27

医学的ダイエット法のスタンダードになる?断続的断食の健康効果【kencom監修医・最新研究レビュー】

kencom監修医:石原藤樹先生

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食事を抜く、もしくは量を減らすなど、さまざまな食事制限によるダイエット法がありますが、最も効果がある健康的なダイエット法はどんなものなのでしょうか?

当連載は、クリニックでの診療を行いながら、世界中の最先端の論文を研究し、さらにkencom監修医も務める石原藤樹先生の人気ブログ「北品川藤クリニック院長のブログ」より、kencom読者におすすめの内容をピックアップしてご紹介させていただきます。

今回ご紹介するのは、JAMA Network Open誌に、2021年12月17日ウェブ掲載された、断続的絶食法の有効性についてのメタ解析の論文です。

▼石原先生のブログはこちら

効果が高いダイエットとして注目を集める「断続的断食法」

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ダイエット法には多くの種類がありますが、最近国内外を問わず注目されているダイエット法の1つが「断続的断食法(intermittent fasting)」です。

これは一定のサイクルで完全な絶食、もしくは超低カロリー食を繰り返すことです。一定時間の絶食をすることにより、身体は飢餓状態となり、代謝に一種の転換が起こるのです。

それが体重を減少させるのみならず、身体のストレス耐性を高め、炎症を抑制し、身体の酸化を抑えるなど、多くの健康への良い影響をもたらすというのが、断続的断食の優れているとされる点で、これまでに多くの臨床試験も施行され、一定の有効性を示唆させる結果が得られています。

ただ、断続的断食と一口に言ってもその方法は様々で、どういう方法が最も優れているのか、という点についての明確な指針は存在していません。

どの方法の断食が一番優れたダイエット効果があるかを調査

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そこで今回の研究では、これまでの介入試験と呼ばれる精度の高い臨床試験の結果をまとめて解析することで、この問題の検証を行なっています。

対象となっている断続的断食法は、次の4種類です。

1.1日おきに完全な絶食を繰り返すというもの。

2.週に3〜5日というペースで、通常の40%以下、もしくは600キロカロリー以下の、超低カロリー食を繰り返すというもの。

3.「5:2ダイエット」と呼ばれているもので、週のうち2日のみ超低カロリー食に置き換えるというもの。

4.1日のうち12〜24時間は食事を摂らないというもの。24時間というのは、1日1食のみ。

これまでの130の介入試験の結果をまとめて解析したところ、多くの断続的断食法には、体重減少や内臓脂肪の減少、血圧の低下などの、健康上有益な効果が確認されました。

特に信頼性の高い結果が得られたのは、方法2の超低カロリ-と普通食を繰り返すやり方で、この方法を1〜2ヶ月施行することで、明確な体重減少の有効性が確認されました。

超低カロリ-と普通食を繰り返すやり方がベスト

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今後この方法がより統一されて検証されるようになれば、医学的ダイエット法のスタンダードになる可能性も秘めているように思います。

▼参考文献

<著者/監修医プロフィール>

■石原藤樹(いしはら・ふじき)先生
1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。2021年には北品川藤サテライトクリニックを開院。著書多数。
・略歴
東京医科大学地域医療指導教授/日本プライマリ・ケア連合学会会員/医師会認定産業医/医師会認定スポーツ医/日本糖尿病協会療養指導医/認知症サポート医
・発表論文
-Differential metabolic requirement for initiation and augmentation of insulin release by glucose: a study with rat pancreatic islets. Journal of Endocrinology(1994)143, 497-503
-Role of Adrenal Androgens in the Development of Arteriosclerosis as Judged by Pulse Wave Velocity and Calcification of the Aorta. Cardiology(1992)80,332-338
-Role of Dehydroepiandrosterone and Dehydroepiandrosterone Sulfate for the Maintenance of Axillary Hair in Women. Horm. Metab.Res.(1993)25,34-36