2022.02.04
ホワイトチョコとミルクチョコ、食物繊維がとれるのはどっち?【管理栄養士がジャッジ Vol.51】
バレンタインデーが近づいてきましたね。そんな2月はチョコレートを食べる機会が多くなるのではないでしょうか?そこで今回は、チョコレートの栄養についてお伝えします。
ホワイトチョコとミルクチョコ、食物繊維がとれるのはどっち?
正解は、ミルクチョコレート
チョコレートの原料であるカカオ豆が発見されたのは紀元前とされています。チョコレートは元々カカオ豆をすりつぶした飲み物で、大変貴重だったのだそう。
現在では砂糖や乳製品などが加えられたものが「チョコレート」として親しまれていますが、糖分や脂質が多いため、高カロリーなのが気になるところです。ただ、一般的に豆には食物繊維が多く含まれており、カカオ豆も例外ではありません。
カカオ豆を処理したカカオマスがメインとなる茶色のミルクチョコレートには、多くの食物繊維が含まれてます。一方ホワイトチョコレートは、カカオバターという脂肪分がメインになるため食物繊維はあまり含まれていません。
100gに含まれる量で比較すると、ホワイトチョコレートの食物繊維量は0.6g、ミルクチョコレートは3.9gと、ミルクチョコレートには6倍以上の食物繊維が含まれ、この量はキャベツの2倍以上になります。
ただし、100gは板チョコレート2枚分なので、食べ過ぎには気をつけましょう。
チョコレートのカルシウムは牛乳の2倍 !?
ホワイトチョコレートにもミルクチョコレートにも多く含まれる成分が「カルシウム」です。
カルシウムの多い食品としては牛乳がありますが、牛乳のカルシウムが100g中110mgのところ、ホワイトチョコレートには250mg、ミルクチョコレートには240mgが含まれているため、牛乳の2倍以上になります。
チョコレートにカルシウムが含まれているということはあまり耳にしないと思いますが、おいしいだけでなくカルシウムが摂取できるとは嬉しいですね。
チョコレートとココアの違いは?
チョコレートとココアの違いはご存知ですか?
ココアは、カカオ豆から作られたカカオマスからココアバター(脂肪分)を一定の量取り除き、粉末にしたものです。これが「ピュアココア」で、このピュアココアに砂糖などを加えたものが「ミルクココア」です。
一方、チョコレートはカカオマスに砂糖やココアバター、乳製品などを加えて作られたものになります。つまり、チョコレートもココアも原料は同じカカオ豆からできています。チョコレートの食べ過ぎには気をつけながら、おいしくバレンタインを楽しんでくださいね!
▼参考文献
過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから
著者プロフィール
■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。