メニュー

2021.10.08

食物繊維を多く含むのはどれ?秋のフルーツランキング【管理栄養士がジャッジ番外編】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

記事画像

実りの秋は様々なフルーツが最盛期を迎えます。そんな今が旬の秋フルーツの栄養を知り、健康的かつ美味しく味わいませんか?

管理栄養士が2つの食材を比較し、それぞれの栄養について解説する連載『管理栄養士がジャッジ』ですが、今回は秋のフルーツに含まれる食物繊維について、ランキング形式でご紹介します!

フルーツの主な栄養素、知ってる?

フルーツには様々な種類がありますが、主に「食物繊維」や余分な塩分を排出する「カリウム」、「ビタミンC」などの栄養素が摂りやすいという特徴があります。

また、強い抗酸化作用をもつポリフェノールも豊富です。ポリフェノールは植物が外敵から身を守るため、光合成によって作り出す成分で1,000種類以上あるとされています。一般的にフルーツは果肉を食べますが、ポリフェノールは果肉よりも皮や種の近くにより多く含まれるため、できれば皮ごと一緒に食べるとより良いでしょう。

そして、フルーツの1日の摂取目標は200gです。イメージとしては、キウイやみかんなどの小さい果物なら2個、りんごや梨などの大きめの果物なら1個がおよそ200gになります。

食物繊維を多く含む秋のフルーツトップ5

それでは、秋に美味しい「ぶどう」、「梨」、「りんご」、「柿」、「いちじく」では、どれが食物繊維の量が多いのでしょうか?100g中に含まれる量で比べてみました。

1位 いちじく(1個強) 1.9g
2位 柿(1/2個強) 1.6g
3位 りんご(1/2個) 1.4g
4位 梨(約1/2個) 0.9g
5位 ぶどう(デラウエア1房分、もしくは巨峰約8個分) 0.5g
※すべて「皮なし」の成分値

1位のいちじくはデザートとしてはもちろん、やさしい甘みが料理にも活用しやすいフルーツです。また、いちじくから出る白い液体には、たんぱく質の消化を助ける分解酵素が含まれます。そのため肉料理の付け合せとして、サラダの具材にプラスするのもおすすめです。

風邪予防で意識したい「ビタミンC」で比較すると?

涼しさが増してくるこれからの季節は、風邪予防も大切です。そこでおすすめなのが、秋フルーツの中でダントツにビタミンCを含む「柿」です。

梨、ぶどう、いちじく、りんごの4つのフルーツは、100g中ビタミンCが数mgのところ、柿には70mgも含まれています。1日のビタミンCの推奨量(成人の男女)は100mgです。柿1個には約110mgが含まれるので、1個で1日分のビタミンCを摂ることができます。

今回は食物繊維とビタミンCについて比較しましたが、栄養成分は複雑に作用しているため、どのフルーツも健康成分を含んでいます。せっかくフルーツが美味しい季節、どれかひとつに偏らず、色々な種類を楽しんでくださいね!

▼参考文献

旬の野菜の栄養事典(女子栄養大学名誉教授 吉田企世子監修/X-Knowledge)

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

記事画像

■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

この記事に関連するキーワード