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2019.03.06

長く付き合うための秘訣は相づちにあった!? 共感とオキシトシンの関係

MYCODEトピックス

仲良しの秘訣が共感にあるとご存知でしょうか?(写真:Shutterstock.com)

参照元:https://mycode.jp/topics/genes/research/empathic_communication.html

仲良しの秘訣が共感にあるとご存知でしょうか?(写真:Shutterstock.com)

愛情のホルモン オキシトシン

オキシトシンは人を含めた哺乳類全般に存在し、1対1の深い人間関係に関与していると考えられています。赤ちゃんや恋人とスキンシップをすることで分泌されることから、「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」と呼ばれています。恋愛の場合、付き合い始めておおよそ1年の間、オキシトシンの分泌が上がっていることが知られています。

恋人との付き合いが深く、また長くなるかは付き合い始めのコミュニケーションが上手くいくかが重要になってきます。付き合い始めに共感などのポジティブなコミュニケーションが多くあることで、その人との結びつきが強くなることが分かっています。

相づちの上手さは遺伝子が関係している?

そのポジティブなコミュニケーションに、オキシトシンが関連しているのではないかと考えたバル=イラン大学を始めとする研究グループは、60組のカップル間のコミュニケーションとオキシトシンを受け取るオキシトシン受容体の遺伝子の違いについて研究を行いました。オキシトシンの影響が強く出ると考えられる、付き合って3か月以内の恋人同士に、聞き役と話し役に分かれてもらい、会話をした際における相づちなどの共感を示すコミュニケーションについて調査しました。

オキシトシン受容体は人によって配列が異なる部分が存在し、その遺伝子型は少しずつ異なります。そのオキシトシン受容体がある特定の配列になっていると、会話の際に相づち等の共感するコミュニケーションが少なくなり、そのためお互いにコミュニケーションを取りづらいと感じていることが分かりました(※)。

この研究の過程で、付き合い始めには女性より男性の方が、相づちなどの共感的なコミュニケーションを多くとっていることが分かりました。付き合い始めにおいて、男性は相手の反応をより敏感に感じ取ろうとしているしぐさが多く観察されました。一方女性は、これから先の不安を強く感じるようで、ストレスホルモンであるコルチゾールが多く分泌されていることが分かりました(※)。

誰でも、自分の話を頭ごなしに否定されたら悲しいですよね。話を聞いて、いったん肯定を示すことで、人とのつながりが深くなるかもしれませんね。


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監修者

認定遺伝カウンセラー 藤田和博先生
プロフィール:昭和大学藤が丘病院での先天異常、血液腫瘍の遺伝子・染色体検査の経験を生かし、現在は大東文化大学 スポーツ・健康科学部 健康科学科教授として臨床検査学教育と研究に従事。

参考文献

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