2021.07.03
ものを手放せないアナタへおすすめ!リメイクで手元に残す方法
思い出の品や洋服など、家の中で眠ったままになってはいませんか?そんなものに手を加えることで、新たな品に蘇らせることができる「リメイク」。ちなみにリメークとも言い表され、その意味は「作り直すこと」とされています。(大辞林第七版より)
最近では、業者に頼まずに自分でリメイクして楽しむ方も増えてきました。使い古されたものが手を加えることで蘇り、息を吹き返す。ものが再び気持ちよく使えるようになるため、愛着が深まるのもリメイクの魅力でしょう。
そこで今回は、筆者の実例を交えつつ、考え方やポイントについてお伝えします。
リメイクを「する」「しない」の基準
まずは、捨てられないものや手元に残しておきたいものをリメイクするかどうか迷う方には基準があれば決めやすいですね。そこで、筆者がリメイクを「する」「しない」を決める際の判断基準を紹介します。
リメイクする基準
・思い出の品だがそのままの状態では使えない
これは、古くなっていても、捨てることができないでいるものです。例えば、子どもの頃から大切に使っているものや、思い入れのある古い洋服などです。親から譲り受けた着物やジュエリーなどもありますね。
・リメイクしたら使う!と言い切れるもの
例えば、縫い目が切れてしまったブランドバッグや、少し端のほつれている洋服やスカーフなど、壊れている部分を取り替えたり縫い直したりすれば元どおりに使えるものです。ただ、気に入っているものであることが条件です。
・元の値段が高いもの
「これは、高かったから捨てられない…」そんなものや洋服はありませんか?高くても、デザインが古ければタンスの肥やしになってしまいます。リメイクして今の自分に合ったデザインに作り変えてみると出番がぐんと増えるでしょう。
・万が一破損しても大丈夫なもの
リメイクにはリスクがつきものです。古くなったものは、繊維などが脆く、壊れやすくなっている可能性があります。リメイクする過程で破損した時「やっぱりリメイクしないでそのまま取っておけばよかった」と思わないかどうか、を自分自身に聞いてみましょう。
リメイクしない基準
・ダメージが大きく、リメイクできないもの
これは、元の状態がすでに悪くなっているものです。手を加えてリメイクしたとしても、その後長く使える可能性は低いため、手間や労力、支出とのつり合いが取れなくなってしまいます。
・リメイクするための出費に納得がいかないもの
自分でリメイクするにしても家にある道具でできる場合と、必要なものを買い揃えてリメイクする場合とがあります。さらに業者にリメイクを依頼するとなれば、それなりにコストがかかります。そのコストに納得できるかどうかが判断基準の一つになります。
・“今の自分”にそぐわない柄、質のもの
例えば、親からもらった貴金属など「今の自分に合っているかどうか」ということも判断基準になります。筆者も親から譲り受けた宝石などがあり、リメイクして使いたいと思っています。しかし、子育て真っ最中のいま、ジュエリーを身につける機会は多くないので、リメイクするのを先延ばしにしています。
・リメイク費用が元の商品価格よりも高くなるもの
リメイクするための費用が元の値段よりも高くなる場合は、リメイクしないと決めています。リメイクはあくまで「楽しみ」や「暮らしの工夫」の一つ。元の値段よりもリメイク価格が高くなると「余計な出費」に感じるので、リメイクしないことにしています。
リメイクする際の注意点
自分で作業する場合は、裁断などは慎重に行いましょう。また業者に依頼する際には、事前に見積金額を出してもらうと安心です。
筆者のリメイク実例3選
手放すにはちょっと惜しいものや思い出の品など、皆さんの家にもたくさんあるのではないでしょうか。今回筆者がリメイクした「ランドセル」「ブランドバック」「洋服」についてご紹介します。
ランドセルを革小物にリメイク
この春小学校を卒業した長男が6年間使ったランドセルには、思い出もたくさんあり、なかなか手放す気持ちになれませんでした。しかし、使う場面のないランドセルはそれなりに場所も取るので、家の中で邪魔者扱いされ悲しい結果となってしまいました。
そこで、ランドセルの手放し方を検索すると、寄付やリサイクルなど様々な手放し方があることが分かりました。長男とも相談した結果、我が家ではランドセルを「日常使いできる小物へのリメイク」することにしました。
業者によって期間や価格は異なりますが、申し込みから手元に届くまでに数ヵ月、今回かかった金額は税込み6800円でした。
ビフォー
6年間使用したランドセル。「お疲れさま」と声をかけたくなるほど最後はくたびれた状態に。
アフター
こんなにたくさんの革小物に生まれ変わり、ランドセルは第二の人生を歩みはじめました。
ブランドバッグのリメイク
母から受け継いだブランド品のバッグです。当初の状態は、バッグの底生地がひび割れ、上部の縫い合わせている部分も縫い目が取れており、全体的にダメージがありました。
ちなみに今回は近所の靴と鞄の修理店に持ちこみをし、期間はおよそ1か月で見積金額は12,000〜15,000円程度となりました。
ビフォーの写真がありませんが、下のアフター写真をご覧ください。
アフター
青線は縫い直した部分。赤線は新たな布を加えたところ。
待ちにまった約1ヶ月後には、写真のように綺麗な状態で仕上がってきました。
子ども服をインテリアにリメイク
子どもが小さい時に着ていた服はほとんど友人のお子さんに譲るなどして手放してきましたが、思い入れがあり、なかなか手放せなかったシャツを筆者が裁断し、200円のポスターフレームに入れてリメイクしました。
ビフォー
長男が幼い頃に着ていたシャツ。素材は綿素材で薄地のもの。
途中経過
シャツを前身頃と後ろ身頃に切り分けて、後ろ身頃をフレームに合わせて切り取ります。
アフター
サイズアウトした子ども服がインテリアグッズとして生まれ変わりました。
リメイクに向いている衣類の素材
このポスターフレームを作ってみて、リメイクするのに向いている素材やそうではない素材があることに気がつきました。薄手で伸縮性の少ない綿素材はリメイクしやすく、反対に厚手の素材になると、ミシンや太い針と糸が必要となるため裁縫などが不慣れな方には向いていないと思います。
ものを長く愛用できる。それが「リメイク」
誰にでもある「捨てられない宝物」。大切だから…としまっておくのも良いですが、リメイクして目に触れる場所に置いてみませんか。
自分自身でリメイクするのも楽しいですし、プロの手を借りてリメイクしても良いでしょう。身の回りのものに新たな命を吹き込むリメイクは、ものを長く愛用することができます。暮らしを楽しむコツのひとつと言えるかもしれませんね。ぜひ参考にしてみてください。
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著者プロフィール
■門傳奈々(もんでん・なな)
ライフオーガナイザー®、メンタルオーガナイザー®︎、整理収納アドバイザー1級。夫と3人の子どもがいる5人家族。夫の転勤に伴い、中東、インドなどで海外生活を送った後、日本に帰国。「片づけが苦手」だった自分の経験を生かし、だれでも簡単に整理できる収納方法を提案するため、個人宅を訪問しお片づけのお手伝いをしたり、お片づけ講座、お片づけお悩みシェア会などを開催。