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2021.06.28

せっかく書くなら○がいい!眠りに効く日記活用法【眠りの秘めたる力#17】

kencom公式:睡眠改善インストラクター・西谷綾子

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2021年も、いよいよ折り返しですね!
新年を迎えた時、「今年こそは!」と新たに日記を書き始めた方も、継続して日記を書き続けている方もいらっしゃると思います。
その日記ですが、いつ書いていますか?
今回は、意外に関連のある日記を書くタイミングと眠りについてお話しします。

良い眠りを求めるなら日記は朝に!

夜はネガティブな連想が起こりやすい

日記はその日の出来事を忘れないうちに留めておきたくなりますから、眠る前に書く方が多いのではないでしょうか。
しかし、連続18時間以上覚醒していると、脳は考えを焦点化することが出来なくなり、連想しやすくなります。
事実の記憶が薄れ、感情の記憶が残りやすく、主に嫌なこと、ネガティブな連想が起こりやすくなるということです。

そのまま日記を書いてしまうと、思ってもみなかったようなネガティブなことを書き連ねてしまい、気持ちが沈んだまま眠りについてしまうことがあるかもしれません。
ではどうしたらいいのでしょうか。

最も簡単な方法は、夜に書く際は、感情は書かず、さらに文章ではなく浮かんだ考えを単語にして紙に書きだすだけに留めることです。
そうすることで、ネガティブな連想が広がりにくくなります。

最も良いのは朝書くこと

実際に日記を書くのにおすすめな時間帯は朝になります。
それは眠りの機能によるものです。

睡眠中は、1日の中で得た情報の整理をしてくれます。
私たちの脳は、基本的に体験したことは全て記憶されます。
しかし、全てのことを記憶すると、すぐに容量がオーバーになってしまうので睡眠中に必要と判断された記憶は定着し、不要な記憶は消去していくのです。

つまり、朝迎えた時に頭に残っている記憶は自分の脳が「重要」だと判断した記憶になります。
記憶の整理を睡眠中にしてもらうと、より整理された状態で日記を書くことができます。
日記を書くなら、ぜひ朝、整理された頭の状態で書きましょう。

朝日記は布団の中で書かない!

もうひとつ、よく眠るためのアドバイスをするならば、絶対に布団の中で日記を書かないこと。
なぜなら、私たちの脳は、「場所」と「行動」をセットで記憶をする仕組みを持っているからです。
布団で日記を書くと、「布団は文字を書く場所」だと記憶をしてしまい、布団に入るたびに、言語をつくる脳の部位が働いてしまいます。

これは日記に限らず、スマホやタブレット、PCなどでも一緒です。
軽い気持ちでSNSやメールを布団の中でチェックをすると、脳は「布団は文字を読む場所、画像を見る場所」と覚えてしまい、そこに行くだけで脳の中の文字を読む言語野や視覚野が働くようになってしまいます。
布団に入るたびに、できるだけ画像を見やすく、文字が読みやすいように準備をしてしまうわけです。
そうなると、睡眠に関係ない脳の部位を働かせてしまい、なかなか寝付きにくかったり、睡眠の質を悪くする原因になります。

布団の上では日記を書いたり、スマホを見たり、本を読んだり、テレビを見るのは避けて「布団=睡眠の場所」と脳に覚え込ませることが大切です。

習慣は変えにくくても場所は変えやすい

眠る前の習慣はなかなか変えられないと思うので、【習慣】は変えなくても【場所】を変えてください。
布団から少しでも離れて、椅子やソファに座りながら日記を書く、本を読むなどして場所をしっかり切り離しましょう。

眠りのラインを脳に教えてあげれば、脳は「布団=眠る場所」と記憶し布団に入るだけですみやかに睡眠をスタートすることができますよ。

西谷 綾子(にしたに・あやこ)

睡眠改善インストラクター。
眠りのエキスパートとして、ワークショップや講演会などで活動中。自身のYouTubeチャンネル『あや吉チャンネル』では快眠のためのワンポイントアドバイスも行っている。
ランニングにも注力し、フルマラソンのベストタイムは3時間1分。〈Body & Soul Running Club〉を主宰し、初心者教育も行う。

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