2021.06.12
2021年下半期を有意義に過ごすための「自分ノート」の作り方
早いもので2021年の前半が終わろうとしています。コロナ禍で迎えた2021年は、例年に比べて暮らし方を大きく変更せざるを得ない場面が多かったのではないでしょうか。
そんな上半期の暮らしを振り返るとともに、引き続きコロナ禍の社会状況の中で、バランスよく穏やかに過ごすためにも「自分ノート」を作成してみませんか。以前ご紹介した記事では、家事ノートの書き方や作り方、やる気スイッチが入る方法などについてお伝えしました。
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これらを踏まえて上半期を振り返るとともに、後半に向けて目標達成するための「自分ノート」を作ることのおすすめポイントや、作り方をお伝えしたいと思います。
2021年の上半期を振り返る時に注目したいポイント
一年の折り返し地点でもあるこの時期、この半年を振り返るとともに、後半に向けて心がけたいことや目標を設定してみましょう。まずは振り返る際に注目したい、3つのポイントをお伝えします。
ポイント1:できたことに注目する
まず振り返る際は「できなかったこと」に注目してしまいがちですが、「できたこと」に目を向けてみましょう。すると、自分自身への満足度が上がり、下半期の目標設定も立てやすくなります。
スケジュール帳などを見返して、仕事や家庭、個人的にうまくいった物事を見つけてみましょう。どんなに些細なことでも構いません。例えば「大きな病気をしなかった」とか、「無駄遣いしなかった」など、仕事に限らず暮らしの中にもうまくいった物事はたくさんあります。
ポイント2:いつ、どんな時にうまくいったのかタイミングに注目する
計画したもの(こと)がうまくいったタイミングはどのような時か、なぜうまくいったのかを振り返ってみましょう。同時に、うまくいかなかった時はどんな時か、その理由は?と振り返っておくと、次の計画を立てる時に役に立ちます。
ポイント3:目標に無理はなかったかを確認、修正する
達成できなかったもの(こと)がそもそも無理のある計画だと、達成するためには労力や時間がかかってしまいます。どの部分に無理があったか振り返り、自分のキャパシティを再確認してみましょう。
実例紹介。筆者のノートを振り返り
前回ご紹介した記事の中で、筆者が2021年の目標として掲げていたのが以下写真の内容です。この「やりたいこと」が半年の間でどれくらいできているか、上記のポイントを踏まえて振り返ってみました。
できたことは?⇒結果、半分ほど達成!
できたことを書き出してみると「やりたいこと」として掲げていたことの半分くらいができていることがわかり、「半年で結構頑張ったな」と自己満足度も上がりました。それと同時に、「できなかったこと」にも自然と目が向き、「どうすればできるようになるか」「できなかった原因は何か」を考えるきっかけになりました。
なぜできたのか?⇒タイミングや取り組みやすさなどの理由がわかった
「やりたいこと」がどのように「できたこと」になったのか、理由を考えてみました。タイミングや、ハードルの高さ(取り組みやすさ)など自分なりの理由があり「できたこと」につながったことがわかりました。
目標に無理はなかったか?⇒できなかったことを振り返り修正
「できなかったこと」にも目を向け、どうすればできるようになるか、無理がある部分を修正していきました。修正したものを見ると「これならできるかもしれない」という気持ちになり、2021年後半へのやる気に繋がるのを実感しました。
2021年後半に向けて作りたい「自分ノート」のすすめ
上半期を振り返ったところで、2021年後半の目標を立ててみましょう。一言で目標といっても、その人にとっての立場や場面などで変化します。ここでは、自分と向き合い、自分との約束を果たすことができるような目標を立てるための「自分ノート」を作成する手順をお伝えします。
自分ノートとは?
自分ノートは他人に見せるものではなく、あくまでもなりたい自分に近づくためのものであり、自分のやりたいことを叶えるためのノートです。目の前の目標を一つずつ達成していくことで、なりたい自分に近づき、日々の暮らしがより充実したものになることを目指しています。自分の立場ごとに目標を定めます。
自分ノートで考えたいカテゴリー
ひとりの人間でも場面によって立場が変化します。ですから、以下のような3つのカテゴリーに分けて考えてみます。
・1個人としての目標
・家庭人としての目標
・社会人(仕事人)としての目標
自分ノートで設定したい項目
自分ノートでは、以下の項目ごとに目標を設定してみましょう。
・お金の使い方
・時間の使い方
・自分の心の状態
・手放すこと
・やりたいこと
自分だけの目標の立て方
こうして作成した自分ノートを踏まえて、目標を立ててみましょう。ポイントは以下の3つです。
・達成しやすい目標を立てましょう
「目標」というと理想に近いものを思い描いてしまいますが、それでは達成するのが難しくなってしまいます。「このくらいならできそう」とすることで、達成までの時間や労力が軽減し、自信にもつながります。一つの目標を達成できたら次の目標を立ててみると良いでしょう。
・具体的な数値を入れましょう
「早起きをする」「健康に気をつける」といった漠然とした目標は達成したかどうかが測りにくくなるため、具体的な数値を入れて「6時に起きる」「〇月までに体重を3kg減らす」とすることで、達成できたかどうか判断しやすくなります。
・「〜しない」より「〜する」という表現に
目標の表現の仕方も達成しやすくなるかどうかに影響します。例えば「時間に遅れない」という目標より「時間通りに到着する」という表現や、「子どもにガミガミ言わない」より「子どもへの口出しを減らす」といった表現にした方が達成しやすいのです。
自分ノートで見えてくる「気づき」と「もの・こと」
筆者はカテゴリーと項目を掛け合わせた表を作り、その中に思いついた目標、やりたいことなどを書き込んでいます。
▼筆者が実際に書き込んだこと
<お金>
・個人:イデコ、ニーサの申し込み(9月)
・家庭:家族みんなで楽しめるもの・ことに出費する(月1万円)
・社会:仕事の利益を新たな学びに投資
<時間>
・個人:読書時間30分、1日を振り返る時間10分を確保
・家庭:子供と話す時間を1日10分以上意識。1人1人と向き合う
・社会:限られた時間でのパフォーマンスアップの努力
<こころ>
・個人:穏やかに。選択理論を学ぶ
・家庭:家族の立場に立ったものの言い方を心がける
・社会:相手の立場への理解。自分にできる事を探す
<手放すこと>
・個人:自分でコントロールできない人、物への固執
・家庭:家族への干渉
・社会:他人への不平不満を口に出す
<したいこと>
・個人:自分軸の確保、何か勉強をする
・家庭:見守り、絆を大切にする
・社会:相手へ感謝を口にする
自分ノートに書き込んでいくうちに「これは高すぎる目標だ」と気づいて修正したり、「達成しやすい表現にするにはどうすれば良いのか」といった事柄を考えるようになります。
また、自分の思いがけない感情や願い、やりたいこと、思考や行動のクセに気づいたり、自分の強みや弱みの発見にも繋がることがあります。こうして誰かの真似ではなく、自分オリジナルのノートが完成します。
今回お伝えした目標の立て方3つ、「達成しやすい目標設定」「具体的な数値設定」「「〜しない」よりも「〜する」という表現」を意識し、2021年後半を有意義に過ごすためにもぜひ参考にしてみてください。
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著者プロフィール
■門傳奈々(もんでん・なな)
ライフオーガナイザー®、メンタルオーガナイザー®︎、整理収納アドバイザー1級。夫と3人の子どもがいる5人家族。夫の転勤に伴い、中東、インドなどで海外生活を送った後、日本に帰国。「片づけが苦手」だった自分の経験を生かし、だれでも簡単に整理できる収納方法を提案するため、個人宅を訪問しお片づけのお手伝いをしたり、お片づけ講座、お片づけお悩みシェア会などを開催。