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2021.06.14

梅雨のだるさ撃退。フライパン10分で完成、カレー焼きそば弁当

kencom公式:管理栄養士・前田 量子

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西日本では記録的な早さで梅雨入りし、東日本でもすっきりしない天気が続いています。そして梅雨の時期はなんとなく身体が重いなど、疲れやだるさのような不調を感じる人が少なくありません。

そこで今回は、梅雨のだるさに打ち勝つためのお弁当をご紹介します。

フライパンひとつ&10分で完成。カレー焼きそば

材料(1人分)

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焼きそば麺 1袋
豚もも肉 100g
チンゲンサイ 1/2株(100g)
人参 20g
油 小さじ1/2


カレー粉 小さじ1/2
オイスターソース 大さじ1
しょうゆ 小さじ1

主な栄養素(1人分)

・527kcal(男22% 女29%)
・タンパク質 31.9g (男53% 女64%)
・カリウム 1710mg(男57% 女64%)
・ビタミンB1 1.01mg(男72% 女92%)
・鉄 4.3mg(男57% 女41%)
・カルシウム 227mg(男30% 女35%)
※()内は1日当たりの所要量に対する充足率

作り方

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1.チンゲンサイは食べやすい大きさにそぎ切り、人参は短冊切り、豚肉は3cm幅に切る。また焼きそば麺は電子レンジ600Wで1分加熱する。
※電子レンジで加熱しておくことで麺がほぐれやすくなります

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2.フライパンに油を入れて火にかけ1の肉と野菜炒めたら、麺を加えほぐしながら炒め合わせる。

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3.Aを全て加えて全体に絡むまで炒める。

1分でもう一品!超簡単だけどむくみに◎切り昆布のナムル

材料(1人分)

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切り昆布 30g
しょうゆ 小さじ1/2
ごま油 小さじ1/2
すりごま 小さじ1

作り方

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1.切り昆布をごま油と醤油でさっと炒め、すりごまを加えて炒め合わせる。

このお弁当の栄養ポイントを解説!

ポイント1:カレー粉など香辛料で食欲増進

「なんとなく食欲がでない」という場合は、香辛料の刺激を利用すると良いですよ。
カレー粉は日本人にとてもなじみのある香辛料。カレーは子どもから大人まで年代・性別問わず愛される国民食と言われるだけあって、香りを嗅いだだけで食欲が湧いてきます。

美味しさはもちろんのこと、辛味成分は消化器の粘膜を刺激し消化液の分泌も促すため、食欲だけでなく消化促進効果も期待できます。

ポイント2:やっぱり豚肉。ビタミンB1を意識して

じめじめした気候だとなんとなくだるさを感じ、気分がイライラしてつい甘いものに手が出てしまいがちです。

甘いものは少量であれば幸福感を得られ良い面もあるのですが、食べすぎると糖質代謝に必要なビタミンB1を消費してしまい、食事でとった分の糖質が代謝されずに疲れやすくなることもあります。
これは梅雨に限らずどんな時にも言えるのですが、何となく疲れやすい、という時はやはりビタミンB1を意識して欲しいのです。

ではどんなものに入っているのか、というと圧倒的に多いのが豚肉です。お肉の中でビタミンB1の含有量ランキングを調べると60位中、実に59個が豚肉なのです。13位にすっぽんがランクインしていますがそれ以外は全て豚肉が占めている位、ビタミンB1と言ったら豚肉なのです。

今回使用しているもも肉は、その中でも8位と含有率がとても高く効率よく摂れる食品。ちなみに同じもも肉で比較すると、豚肉は鶏や牛に比べてビタミンB1が約10倍も多く含まれているのです。

ポイント3:梅雨は汗がかけない?カリウムをとってすっきり元気

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梅雨の時期は「湿気」が体調不良の原因にもなります。湿気が多いと皮膚からの発汗がうまくできなくなり、水分や熱が体内にこもり、むくみの原因となることも。
その結果水が溜まってしまい水太りのような状態になるので、身体が重だるくなってしまうのです。

これらを解消してくれるのがカリウムです。
水分を身体にため込む性質があるナトリウムという物質があります。カリウムは腎臓でナトリウムの再吸収されるのを抑制し尿への排泄を促す働きがあるため、結果水分も排泄されやすくなるのです。

カリウムが豊富な食材にはきゅうりやトマト、スイカ、とうもろこしなど夏野菜が多いことは有名ですが、実は切り昆布がとても優秀。これはきゅうりやトマトの40倍、全食品の中で2位という驚異の含有率です。
切り昆布たった2口ほどで摂れるカリウムの量はトマト2.5個分にもなります(※トマト1個150gで計算)。低カロリーでカルシウムも豊富ですから是非日ごろから取り入れてみてください。

ポイント4:栄養素を効率よく!緑黄色野菜を意識して食べる

せっかく食べるなら、栄養価の高いものを効率よく食べたい、という方は多いのではないでしょうか。

主な栄養素には、タンパク質、炭水化物、脂質のカロリーを発生する三大栄養素と、体調を整えるビタミン、ミネラルがあります。この中でも意識しないと摂れないのが主に野菜に含まれるビタミンとミネラルです。特に緑黄色野菜には多く含まれる傾向にあり、今回使用している人参もチンゲンサイもビタミン、ミネラルともに豊富な緑黄色野菜。野菜をとる時は色が濃い野菜を意識しましょう。

梅雨のだるさを解消する習慣

梅雨に限らずですが、だるさを感じる原因に体内時計のずれがあります。きちんと3食摂る以外にも体内時計のリセットに有効なことがあります。

・決まった時刻に起きる
・朝の光に当たる
・朝食をとる
・軽い運動をする
・質の良い睡眠をとる

なんでもそうですが体調は1日で作られるものではありません。規則正しい生活習慣を続けることが大切です。
お弁当作りは決まった時刻に起きることにもつながる良い習慣のひとつです。そういう意味でもお弁当作りに挑戦してみるのはいかがでしょうか。

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著者プロフィール

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■前田 量子(まえだ・りょうこ)

管理栄養士 野菜ソムリエ ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、最新著書『おうちで一流レストランの味になるロジカル洋食』(全て主婦の友社)が好評発売中。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。

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