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2021.05.22

気づけば自然と「片づけグセ」がつく!ラベリングのすすめ

kencom公式:ライフオーガナイザー® ・門傳奈々

片づけ&整理収納に困ったときに効果的な方法の一つが「ラベリング」です。ラベリングとは、ラベルシールなどに整理したいものの名前を書き込み、収納したい場所に貼り付ける方法です。このテクニックを上手に活用すると、片づけるクセがつくので徐々にその場所が片づいていきます。

今回は、片づけや整理収納が苦手だという方でも簡単にトライできる方法をご紹介します。

ラベリングのメリットとは?

整理収納に効果的なラベリングですが、ラベルを作るのが面倒!という方や、どのようにラベルを作れば良いのか分からないという方も多いかもしれません。そのような方にまずお伝えしたいのが、ラベリングをするメリットです。

3つのメリット

1.中に何が入っているのか、何を入れるのかが明確になる
棚や収納ボックスにラベリングすることで、中に何が入っているのかがひと目でわかります。

2.自分以外の家族にもわかりやすくなる
家の中でモノの住所が定まっていないと家族が片づけてくれない、ということがよく起こります。それを防いでくれるのがラベリングです。「何をどこにしまえば良いのか」が明確になるので、家族が自ら片づけてくれる機会が増えます。

3.モノを元の位置に戻すことが習慣化する
ラベリングをすることで、モノをその場所に戻そうという意識が働きます。ラベリングしていない時と比べると、モノを元の場所に戻す習慣がつきやすいのです。

まずは挑戦!お手軽ラベリングの方法とは?

ラベリングのメリットは分かったものの、ラベルを作って貼る場所を決めて…という作業が面倒に感じる方もいるでしょう。そのような方にお伝えしたいのが「きちんとやろうとしなくて大丈夫!」ということです。ラベリングは、自分や家族が認識できればOK!専用の機械で綺麗に作って統一感を出すのも良いのですが、面倒が増えると長続きしません。

そこで、こんなラベリングもアリ!というアイデアを紹介します。

100均のシールを活用する

100均で手軽に買えるシールをラベリングに活用。

100均で手軽に買えるシールをラベリングに活用。

100均などで売られているシールは手軽にラベリングできるのでおすすめです。ラベルシールは、貼ってはがせるタイプを選ぶと良いでしょう。

表紙が同じ手帳などにイニシャルをラベリングしておくと、取違いを防げます。

表紙が同じ手帳などにイニシャルをラベリングしておくと、取違いを防げます。

我が家の場合、上写真のように子どものイニシャルを書き入れて使っています。人数分のイニシャルをあらかじめ書き入れておき、区別する必要があるときに使用しています。

マスキングテープを活用する

中身が見えにくい保存容器は、中身をラベリングしておくと管理も楽に。

中身が見えにくい保存容器は、中身をラベリングしておくと管理も楽に。

柄のない無地のマスキングテープに中身を書き入れて、ボックスや容器などにペタリと貼るだけでラベリングの完成。日常的に使い回すもの、例えば作り置きのおかずを入れた保存容器やジッパー袋に貼るときはこれで充分です。

透明タイプのシールを活用する

透明タイプならラベルの主張が薄れます。

透明タイプならラベルの主張が薄れます。

ラベルがあるとわかりやすくなる半面、シールが目立ってインテリアの邪魔をすると感じる方は、透明シールにローマ字で書き入れる方法がおすすめです。収納ボックスなどの色味を邪魔しませんし、文字をローマ字にすることでおしゃれに見えます。透明シールは100均などで購入することができますよ。

直に書き込んでしまう

縦型収納の場合、上からパッと見て区別できるので調理もスムーズに。

縦型収納の場合、上からパッと見て区別できるので調理もスムーズに。

さらに手軽な方法は直に書き込むこと!筆者の家では、調味料のフタに中身を明記しています。このひと手間で調理の際のスピードが上がり、家族が調理する際も「醤油はどこ~?」などと、いちいち聞かれなくて済みます。これも立派なラベリングです。

場所別ラベリングの実例を紹介!

筆者の家では、家族みんなが触れる機会がある場所にはラベリングをしています。では実際にどのようにラベリングを活用しているのか、実例をご紹介します。

キッチン

このラベリングが浸かりすぎ防止に一役買ってくれます。

このラベリングが浸かりすぎ防止に一役買ってくれます。

・ラベルを貼って漬けの浸かりすぎを防ぐ
ぬか床の容器にラベリングで「いつ何をどのくらい漬けたか」を記入しておきます。このラベルがあるおかげで、ぬか漬けの食べ頃を逃すことなく食べることができます。

シート型のマグネットにラベルを貼り、ホワイトボードで管理しています。

シート型のマグネットにラベルを貼り、ホワイトボードで管理しています。

・買い物リストはマグネット式で
冷蔵庫のドアに貼っているのが、マグネット式のラベルです。ラベルには常備してある食材の名前がラベリングしてあります。食材を使いきったら、このラベルを「買い物するもの」の場所へ移動させます。不足なものを移動させれば、自動的に「買い物リスト」が完成します!

目立たない場所に貼っておくと、普段は気になりません。

目立たない場所に貼っておくと、普段は気になりません。

・コーヒーメーカーにラベリング
コーヒーメーカーなど家電にラベリングしているのは、取扱説明書のある場所です。不具合が生じたとき慌てずにすみます。

書類

保存期限も一緒に明記しておくと保管がラクになります。

保存期限も一緒に明記しておくと保管がラクになります。

・クリアファイルにラベリング
管理する仕組みを作らないとあっという間にたまってしまうのが書類です。我が家では、クリアファイルにラベリングをしてファイルごとに書類を管理しています。確定申告の書類など長期にわたって保存が必要な書類は、保存する期限も書き入れておくと便利です。

玄関

ラベリングしてあると、家族が自分で取り出せます。

ラベリングしてあると、家族が自分で取り出せます。

・ボックスにラベルシールでラベリング
玄関には家族が使う道具などもたくさんあるため、ラベリングが便利。玄関の棚に外遊びのグッズやレインコート、虫除けグッズなどをボックス収納しています。こうした細々したものもラベリングしてあることで、何がどこに入っているのか一目瞭然です。

ラベルに明記しておくと、防災食品にも消費期限があることを忘れずにいられます。

ラベルに明記しておくと、防災食品にも消費期限があることを忘れずにいられます。

・防災グッズにラベリング
もしもの時のために備えておきたい防災グッズ。我が家ではローリングストック法で備蓄食品をストックしています。賞味期限を忘れずに消費するためにもラベリングは欠かせません。ラベルに防災食品の消費期限を書き入れて貼っておきます。入れ替えの際はラベルも新しくするのを忘れずに。

まずは実践!自然に片づくクセが付けばラベリングせずとも◎

ラベリングをする目的は、「何がどこにあるのか」を明記したり「モノを定位置に戻すこと」です。

ラベリングを実践すると、最初はラベリングに沿って片づけていた場所も、やがて習慣化されて自発的に整理できるようになります。そうなれば、もはや「ラベリングをしなくても良い場所」となるため、ラベルを剥がしても良いでしょう。

ラベリングは、綺麗にラベルを作って貼る行為が目的ではありません。部屋全体、家全体が片づくことが目的です。このことを忘れずに気軽に自分ができる方法を取り入れてみましょう。

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著者プロフィール

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■門傳奈々(もんでん・なな)

ライフオーガナイザー®、メンタルオーガナイザー®︎、整理収納アドバイザー1級。夫と3人の子どもがいる5人家族。夫の転勤に伴い、中東、インドなどで海外生活を送った後、日本に帰国。「片づけが苦手」だった自分の経験を生かし、だれでも簡単に整理できる収納方法を提案するため、個人宅を訪問しお片づけのお手伝いをしたり、お片づけ講座、お片づけお悩みシェア会などを開催。

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