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2021.04.22

【揚げ物と心疾患の関係性って?】健康でいるために取り入れてほしい対策

ダイエットプラス

サクサクとした食感と、カリッとした歯ごたえが魅力の揚げ物。おいしいけれど、食べる量によって健康へどのような影響があるのか、疑問に思いますよね。今回は、揚げ物と心血管疾患の関係性と食生活の対策をお伝えします。

揚げ物の摂取が多いと心配

揚げ物の摂取について調べた研究

週当たり114gの揚げ物の摂取量が増えることで、心臓病や脳卒中のリスクが高まる可能性があるという報告があります。油で揚げることにより、炎症反応を起こす副産物が生成する可能性があるというのです。また、研究者は揚げ物が心血管疾患にどのように影響するのかは、完全に理解されているわけではないとも言っています。

脂質に気を付けよう

脂質は身体にとって必要な栄養素

脂質は細胞膜を構成し、ホルモンの材料になるなど、身体にとって必要な栄養素です。ですが、摂りすぎは肥満や生活習慣病などの原因になりかねないため、摂取量や脂の質を選ぶことが大切です。

脂質は選ぶことが大切

揚げ油などの加熱された油脂は、酸化してしまいます。酸化した脂質は、がんや老化、動脈硬化などを引き起こす原因になると言われています。そのため、脂質を選ぶ時には新鮮な油脂を選ぶことがオススメです。

トランス脂肪酸に注意

トランス脂肪酸は、冠動脈疾患の危険因子の1つです。WHOを始め、いくつかの国ではトランス脂肪酸の摂取量を総摂取エネルギー量の1%未満に留めることを推奨しています。日本人のトランス脂肪酸の摂取量は欧米人に比べて少なく、疾患リスクが明らかになっていませんが、できるだけ1%未満に留めるとよいと言われています。

食事でできる対策

高温調理を今よりも減らす

心臓病や脳卒中のリスクを減らすためには、揚げ物などの高温調理を今より控え、酸化した脂質の摂取を控えることができるとよいでしょう。

食べる内容や頻度を見直す

サクサク感を味わいたい場合は、衣のついていないものを選ぶこともよいかもしれません。トースターで焼いた春巻きなどの揚げない調理法や、素揚げにした料理を選ぶこともよいでしょう。

トンカツより生姜焼きやしゃぶしゃぶにするなど、揚げ物よりも焼く、煮る、茹でる、蒸す調理法を選ぶように意識し、食事内容の選び方を変えることで食べる頻度を減らすことができます。

揚げたお菓子にも注意

あられ、かりんとう、ドーナッツなどの菓子類は、油で揚げて作られているものがあります。食べる内容をヨーグルトやゼリー、果物などにかえる、量を半分にするなど、今よりも食べる量を控えることができるとよいでしょう。

野菜、海藻、きのこをたっぷり摂る

酸化した油脂は控えられるとよいですが、揚げ物を食べる際は、活性酸素を抑える役割のある抗酸化物質を意識して摂りましょう。緑黄色野菜は抗酸化作用のあるカロテンが豊富なのでオススメです。

健康のために食べるものを考えよう

食べたものが身体を作る

天ぷらやフライなどの揚げた食べ物はおいしいと感じるものですが、揚げ物の食べる量や頻度が多い場合、病気のリスクが増えることが心配です。食べるものの選択を意識してみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
・LINK de DIET/揚げ物の摂取が深刻な心臓病と脳卒中のリスクに関連?
(https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=74005&-lay=lay&-Find.html)閲覧日:2021年2月20日
・・厚生労働省/e-ヘルスネット情報提供/過酸化脂質
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-004.html)閲覧日:2021年2月20日
・日本人の食事摂取基準2020年版
(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586558.pdf)閲覧日:2021年2月20日
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)

(著者:森本 芙好 (管理栄養士))

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