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2021.04.13

【管理栄養士が解説!】生活習慣の中で高血圧を予防するコツとは?

ダイエットプラス

血圧は遺伝的な要因と生活習慣などの環境的な要因が互いに影響して高くなります。日本に高血圧の方は約4300万人います。その中で適切にコントロールできているのは、わずか1200万人と言われています。「若いころから血圧が高いから」、「自覚症状はないから大丈夫」と言った言葉を耳にすることがありますが、血圧が高いということは強い圧が常に血管にかかっていることになります。強い圧がかかり続けると血管は固くなり、さらにもろくなっていくのです。血圧を原因とする脳梗塞や心筋梗塞などの脳心血管病を予防するためには、若いうちから適切に血圧をコントロールすることが大切です。血圧を良好にコントロールするために、今回は管理栄養士の視点で生活習慣のポイントを解説していきます。

血圧を上げる要因は時代と共に変化

最近は肥満を原因とする高血圧の方が増えています。肥満となり、内臓脂肪が増えると血圧を高くするホルモンが分泌されます。ひと昔前まで血圧が高い方はやせ型で塩分を好む方が多い傾向にありました。

しかし、最近は油っこい食事をとったり、食事時間が不規則になったり、活動量が減ったことなどが原因で内臓脂肪が増え、血圧が高くなっている場合もあります

血圧をコントロールするためには内臓脂肪を増やさず、体重をコントロールすることが大切です。食べる量と動く量のバランスを整えて適正体重を維持するように心がけましょう。

適正体重:BMI18.5~24.9
BMIの計算式=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

減塩を始めよう

血圧は塩分を摂る量が増えると高くなり、塩分の摂る量が減ると下がることが多くの研究で認められています。そのため、WHOでは1日5.0g未満の塩分摂取を推奨しています。
しかし、日本人は昔から塩分を好む傾向にあります。

昔に比べると塩分摂取量は減っていますが、平成29年国民健康・栄養調査では男性10.8g、女性9.1g摂っているとされています。そのため、日本では健常な成人男性で7.5g/日未満、健常な成人女性で6.5g/日未満、高血圧の予防や治療のためには6g/日未満が望ましいとされています。

主食・主菜・副菜を揃えよう

ここ数年は低糖質ブームがつづき、ごはんの量を減らし、おかずを中心に食べる人が増えています。おかず中心の食事になると塩分摂取量が増えてしまいます。減塩に取り組むために、まずは主食、主菜、副菜を揃えて食べることから始めましょう。さらに、主食はパンや麺類ではなく、ごはんを基本にすることで塩分を1g前後カットすることができます。

食事量も大切

食事バランスが整っていても、食事量が増えてしまうと塩分を摂る総量が増えてしまいます。食事の量は手ばかりを参考にできるとよいでしょう。

麺類は汁を飲む?飲まない?

ラーメンやうどんなどの麺類を食べる時には汁を飲む派ですか?飲まない派ですか?この汁を飲むか、飲まないかで塩分摂取量が大きく変わります。麺類と具だけ食べると塩分を1/2~2/3カットすることができます。

また、つゆやたれをつけて食べる料理の時は、たっぷりつけずに、少なめにつけることも塩分カットになります。他にもスプレータイプの容器に調味料を入れてかけると、食材表面に塩味がつき、塩味を味わいながらも減塩につながります。

高塩分食材は重ねない

塩分が多い食材として、干物や魚・肉の加工品があります。魚は干物を使うのではなく、生の切り身を調理するのがよいでしょう。また、ちくわやウィンナーなどの魚・肉の加工品はさっと湯通しして使うことで塩分を減らすことができます。これらの加工品に加えて、漬物や汁ものなどを重ねないことも1食あたりの塩分量を減らすコツになります。

だしやかんきつ類で風味アップを

だしやかんきつ類を使うことで薄味でも美味しく料理をいただくことができます。

減塩に加えて野菜や果物も積極的に

日本人は塩分を摂る量が多いにもかかわらず、余分な塩分を排出する働きがあるカリウムを摂る量が少ない傾向にあります。カリウムを含む野菜や果物を積極的に摂ることが大切です。野菜は1日350g以上摂ることが勧められています。小鉢にすると5~6皿分になるため、1食2皿を目安に食べるようにしましょう。

さらに果物は1日100~200g程度を目安に摂ることが理想です。カリウム制限がある方はカリウムの摂り過ぎに注意が必要なため、主治医や病院の管理栄養士にまずは相談をしてみましょう。

適度な運動

適度な運動は血圧管理に欠かせません。軽く息が上がる程度の有酸素運動を毎日30分、もしくは週180分以上を目安に行いましょう。ただし、血圧が高い場合は運動することによって、血管に負担がかかる場合があるため、医師に確認してから行うようにしましょう。

食事と運動に加えて良質な睡眠とリフレッシュを!

睡眠不足やストレスも血圧を高くする要因になると言われています。十分な睡眠とリフレッシュを行うことが大切です。血圧をコントロールするための方法はさまざまです。常にすべてが実践できなくても、日々の積み重ねが大切です。自分に合った血圧のコントロール方法を探していきましょう。

【参考文献】
・日本高血圧学会/日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会/高血圧治療ガイドライン2019(https://www.jpnsh.jp/data/jsh2019/JSH2019_hp.pdf)閲覧日:2021年2月24日
・厚生労働省/政策について/分野別の政策一覧/ 健康・医療/ 健康/栄養・食育対策/日本人の食事摂取基準/日本人の食事摂取基準(2020年版)(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)閲覧日:2021年2月26日
・女子栄養大学出版部/塩分を減らす食べ方が一ひと目でわかる「減塩のコツ早わかり」
・農林水産省/組織・政策/消費・安全/食育の推進/実践食育ナビ/食事バランスガイド早分かり/「何を」「どれだけ」材料と料理区分(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html)閲覧日:2021年2月26日

(著者:酒井 葉子 (管理栄養士、東京糖尿病療養指導士))

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