2021.01.30
備えて安心。服薬をサポートするグッズ&いざという時のために準備しておくこと
病院を受診する機会は年齢とともに増えてきます。
受診の際、手帳や保険証などをその都度準備してはいませんか?また、病院で処方される薬も病気の数に応じて増えてきますが、それらを整理できずに手元で持て余してしまっているという方もいるのではないでしょうか。
今回は、病院関連のモノの整理と管理についてお伝えします。
病院に関するグッズを把握し、収納場所を決めよう
病院を受診する時に持っていくものというと、普段の荷物に加えて保険証やその病院の診察券やお薬手帳、血圧記録表などがあります。一方、自宅においておく病院関連グッズといえば、薬や薬ケース、薬服用ゼリー、体温計、血圧測定器、記入表などです。
ざっと思いつくだけでも病気に関連するグッズは多岐にわたり、これらを具合が悪くなってから準備するのは大変です。体が健康なうちに「病院に行くときに使うもの」と「自宅で使うもの」に分けておきましょう。
それぞれをまとめて置いておくだけでもいざ通院する時に慌てずにすみます。まずは病院関連のグッズを家庭のどの場所に収納しておくかを決めるところから始めてみましょう。
薬の整理、どうしてる?
病院で処方される薬は、病気の併発や受診する科目が増えるのに比例して増えていきます。
たくさんの薬を目の前にし、「どのようにしまっておけばいいのだろう?」と困った経験はありませんか。薬局の袋のまま部屋に置いてある、なんていう方もいるでしょう。
薬局の袋のまま置いておくと、場所もとりますし、薬の袋は同じような色、形ですから、飲み忘れや飲み間違いが生じることもあります。以下のポイントを参考に薬を整理してみましょう。
薬を整理するポイント
まずは以下のポイントを頭に入れて整理してみましょう。
・家族別(人別)に分ける
・通院している病院別に分ける
・飲むタイミングごとに分ける
また、薬を整理するタイミングにも注意しましょう。薬を飲む段階で整理しようとすると、整理に夢中になって薬を飲み忘れてしまうことも懸念されます。薬局で薬をもらった日に整理し、収納するのが良いでしょう。
薬の整理に便利なグッズ
100円ショップにも薬の収納グッズが売られています
形状や梱包材の大きさが様々な薬は、薬収納の専用グッズを用いて整理しても良いでしょう。
写真のお薬ケースは、100円ショップで見つけたものです。薬をケースに入れるため多少の手間はかかりますが、お薬をこのようなケースに入れておけば、コンパクトに収納できますし、飲み忘れも少なくなります。
インターネットで「薬ケース」で検索すると、色々なアイテムがヒットします。自分の飲む薬の数や保管したい期間などに応じて、薬ケースを選んでみてください。
お薬手帳の収納場所も決めておくと安心
収納場所を決めておきたいものの一つに「お薬手帳」があります。「お薬手帳」には、自分が処方された薬に関する情報が記されているため、いつどのような薬をもらったのかがわかります。
お薬手帳は、病院受診の際に忘れずに持っていくものの一つです。保険証とセットにして収納するなど、薬の近くに置いておくと便利です。
これ便利!アプリでお薬手帳
お薬手帳の保管が面倒な方や、いつもお薬手帳を忘れてしまうという方におすすめなのが「お薬手帳アプリ」です。
手帳型ではなく、アプリで薬の処方が記録できるのでとても便利です。また、お薬手帳アプリは以下のような利点もあります。
・アプリ上に処方履歴が保存できて場所を取らない
・家族の薬の服薬記録も入力できる
・アラート機能で薬の飲み忘れが防止できる
・処方箋を薬局に送信できて待ち時間短縮に繋がる
「病院セット」を作っておこう
病院に行くときにいつも何かしら忘れ物をしてしまう、という方におすすめなのが、通院専用にバッグを用意しておくことです。
通院に必要な、保険証、診察券、お薬手帳、マスク、ハンカチ、ティッシュなどを入れておき、「病院に行くときはこのカバンを使う」ということを習慣化すると良いでしょう。
急病に慌てないために!事前準備で安心できるモノ・コト
病気やケガは、予告なしに突然ふりかかってくるもの。具合の悪い身体で様々なことを準備したりするのは大変です。そこで、事前にできる準備はどんなことがあるのか確認しておきましょう。
連絡先カードを持ち歩く
自宅や外出先で具合が悪くなって救急車を呼んだ時など、家族への連絡や迅速な診察につながるように「連絡先などを記入したメモやカード」を携帯しておくと安心です。
名刺大くらいの用紙に以下の事項を記載しておくと良いでしょう。また急病の際だけでなく、災害時にも役立ちます。
・名前
・生年月日
・住所、電話番号
・緊急連絡先
・持病の有無
・アレルギーの有無
・かかりつけ医の連絡先
「緊急連絡先カード フォーマット」で画像検索すると参考になる画像が出てきます。自分で必要だと思う情報を記入しておき、情報が古くならないように1年に1回程度見直すことも忘れずに。
知っておくと◎「安心カード」
自治体によっては、高齢者を対象に「安心カード」というものを配布しているところもあります。
この「安心カード」とは、緊急時に必要な情報をあらかじめ記入しておき、筒状のケースに入れて、冷蔵庫で保管するものです。玄関の内側に安心カードの存在を知らせるステッカーを貼っておくことで、救急隊員が必要に応じてこの安心カードを冷蔵庫から取り出します。
冷蔵庫はどのご家庭にもあるものなので、冷蔵庫に保管することで救急隊員の方が見つけやすくなるそうです。このカードがあると、家族やかかりつけ医と迅速に連携することができます。
安心カードとケース、ステッカーをセットで配布している自治体もあります。自分の住む地域での配布があるかどうかを調べてみると良いでしょう。
タクシー会社などの連絡先もまとめておく
通院に際して利用するタクシー会社の情報もまとめておくと安心です。
タクシー会社の会社名、電話番号、病人が乗っても大丈夫かどうかなどを事前に確認しておき、対応してくれるタクシー会社を調べておきましょう。介護資格を持ったドライバーさんが乗務する介護タクシーや、車椅子対応のタクシーなどもあります。
家族と話しておく
脳などの病気にかかってしまった場合は、意思疎通が難しくなってしまうこともあります。
家族に関することは、知っているようで知らない、覚えているようで覚えていない、なんてこともありますね。もしもの時、自分はどうして欲しいのかを普段から話しておくことが大切です。
話しておくことに加えて、ノートなどに書いて文字で残しておく方法もあります。「メッセージノート」や「エンディングノート」など、市販のものを活用すると項目が設定されているので書きやすいでしょう。
年代問わず、通院準備は必要!
コロナ禍ということもあり、いつ自分が病気になるか分からない時勢です。「まだ若いから」「病気したことが少ないから」と自分を過信せず、準備をしておくことが「もしものとき」の安心につながります。
病気になった時に落ち着いて行動できるよう、元気で健康なうちに自分に必要なモノ・コトは何かを考え少しずつ準備してみましょう。
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著者プロフィール
■門傳奈々(もんでん・なな)
ライフオーガナイザー®、メンタルオーガナイザー®︎、整理収納アドバイザー1級。夫と3人の子どもがいる5人家族。夫の転勤に伴い、中東、インドなどで海外生活を送った後、日本に帰国。「片づけが苦手」だった自分の経験を生かし、だれでも簡単に整理できる収納方法を提案するため、個人宅を訪問しお片づけのお手伝いをしたり、お片づけ講座、お片づけお悩みシェア会などを開催。