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2020.12.28

年末年始の「暴飲暴食」で後悔しないためのコツ|食べすぎは数日かけて「リカバリー」できる

東洋経済オンライン

クリスマス・大晦日・お正月とイベント続きの年末年始。食べすぎたときにリカバリーする方法をお伝えします(写真:USSIE/PIXTA)

参照元:https://toyokeizai.net/articles/-/398155?utm_source=deschl&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=article

クリスマス・大晦日・お正月とイベント続きの年末年始。食べすぎたときにリカバリーする方法をお伝えします(写真:USSIE/PIXTA)

今年は新型コロナウイルス流行の影響で健康への意識や働き方が大きく変わった1年でした。2020年最後の記事でお伝えするのは、年末年始の食生活についてです。

クリスマス・大晦日・お正月とイベント続きの年末年始、外出はできなくてもおいしいものはたくさん食べたい、でもその後の体重が心配……そんな方も多いのではないでしょうか。筆者も今年は外食を控えるかわりにお取り寄せグルメでちょっと奮発しました。食べる量を制限するのではなく、おいしく健康的にご飯を楽しむ方法や、食べすぎたときにリカバリーする方法をお伝えしたいと思います。

「1日の食事の適切な量」を認識する

まずは食事やお酒の適量を知っておくことが重要です。どれだけ普段の食事・飲酒量からオーバーしたかわかれば、リカバリーの目安も立てやすくなります。

1日の食事の適切な量はいわゆるカロリーで計算することができ、医学的には「推定エネルギー必要量(kcal/日)」と呼ばれます。平均的には成人男性では約2500kcal、成人女性では約2000kcalです。体重や年齢、そしてどの程度運動しているか(身体活動レベル)によって若干数字が変わるので、興味のある方は厚生労働省や日本医師会のページから一度計算してみてはいかがでしょうか。

このカロリーを具体的に食事に含まれる主な栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)に分けると、炭水化物はこのカロリーの半分くらい、脂肪(脂質)は3分の1くらい、残りはたんぱく質となります。成人女性なら単純計算で1日に炭水化物1000kcal、脂質600kcal、タンパク質400kcalくらいとなります。最近の外食メニューやお弁当には栄養素ごとのカロリーが書いてあることも多いため、この基準を参考にするとよいでしょう。夜においしいものをたくさん食べる予定の日は、ここから逆算して朝昼を控えめにしておくのも効果的です。

またカロリーとは別に「塩分」も高血圧などの生活習慣病に関わる重要な指標です。とくにおせち料理は保存のために塩分が多く含まれています。1日の塩分は7~8gが適量ですが、年末年始はおそらくこの数字を超えてしまうと思います。しかし長期の過剰摂取が問題であるため、翌日以降の食生活で減塩を心がければ十分です。

また、お酒はアルコール20g、具体的には500ml缶のビール1本、日本酒1合またはグラス2杯のワインといわれています。

空腹状態でお菓子やパン・ご飯を食べるのはNG

食事中のポイントとしては、食べる順番や食べ方が重要です。

空腹状態でお菓子やパン・ご飯を食べると血糖値が急激に上昇し、これに伴ってインスリンというホルモンが分泌されます。これは血中の糖を肝臓などに取り込ませ、脂肪を合成させることで、体脂肪を貯蔵する手助けをしてしまいます。これを防いでくれるのは野菜やキノコ類といった食物繊維を含む食品です。これらは消化吸収がゆっくりであるため血糖値の上昇をゆるやかにする作用があります。可能ならメイン料理の約30分前、遅くても10分前には食べるように心がけましょう。

また、よくかんでゆっくり食べることで消化の手助けになるだけでなく、脳の満腹中枢を刺激することで少ない量でも満腹感を得ることができ、食べすぎ防止にもなります。

お酒はゆっくり食事と一緒に楽しみましょう。空腹時はアルコールが急激に胃から吸収されることで悪酔いの原因となりえます。また、飲んだお酒と同量の水分をチェイサーとして飲むことでアルコールを体内で薄め、利尿作用を軽減して体が脱水症状になるのを防ぐだけでなく、肝臓のアルコール分解の負担を減らして肝障害を抑制することもできます。

また食後は「食後すぐに寝るとウシになる」という言い回しがありますが、医学的にも食後すぐ寝ることは推奨されません。睡眠によって胃腸の働きがおさまり、食べ物が消化吸収されないまま体内に残るだけでなく、逆流性食道炎の原因にもなります。就寝の2~3時間前までに食事は済ませておき、とくに食べすぎた日は胃酸が逆流しないよう上半身を枕で高くして寝るようにしましょう。

オーバーしたカロリーは翌日以降に清算できる

翌日以降は少しずつオーバーしたカロリーを清算していくことが重要となります。食べ物から摂取した糖質や脂質は一度肝臓に蓄えられ、エネルギーとして使われなかった分は約2日後に体脂肪として身体に蓄えられます。したがってたくさん食べた日の後はとくに2日間、食事や運動に気をつけるとよいということになります。翌日だけ一気に頑張ろうとするのではなく数日かけて少しずつ取り組むのがよいでしょう。

よく前日に暴飲暴食をしたからといって断食をする方がいますが、これは代謝を下げ、消化吸収やエネルギーの消費を抑えてしまうため逆効果です。少ない量を規則正しく3食食べることで胃腸の動きを活発にし、代謝を上げることで効率よくエネルギーを消費することができます。具体的には、カフェオレをブラックコーヒーにする、おかずやご飯の盛りつけを控えめにするといった少しの変化をつけるだけでも構いません。盛りつけは小さい器にすると視覚的にも満足感が得られるでしょう。

食事を楽しむときはしっかり楽しみ、その前後で生活習慣を改善することで、健康的な年始を迎えましょう。

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上原 桃子:医師・産業医

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