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2020.11.28

味覚の王様「松茸」の実力とは!?栄養面もすごかった!

kencom公式:管理栄養士・磯村優貴恵

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秋を贅沢に楽しむ味覚のひとつ、松茸。
「香りまつたけ味しめじ」ともいわれるように、まさに「香り」が一番の特徴である松茸にはきちんと栄養面でも嬉しいことが……!
今回はそんな松茸の健康パワーについて紹介します。

秋の味覚の王様「松茸」には栄養がある?

実は絶滅も危惧されているきのこ

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松茸はキシメジ科キシメジ属キシメジ亜属マツタケ節のきのこの一種です。
日本のみならず、韓国、中国、北欧、アメリカ、カナダ、ロシアなども産地として知られています。

松茸は香りがよいきのことして知られていますが、人工栽培は難しいとされていることもあり、希少価値が高く、自然栽培のものが出回っている状況です。
独特の香りとその希少価値から当たり前のように口にできるきのこではないのですが、実は2020年7月には国際自然連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定されました。
日本では地域により多少異なりますが、9月~11月頃に出回ります。

香りが良い松茸を選ぶ方法

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せっかく高価な松茸を手にするのであれば、より香り高いものを選びたいですよね。
見た目で選ぶ際にまず見ていただきたいのは「カサ」の部分です。
カサが大きく開いてしまうと、香りも飛びやすく味も落ちるため、できるだけカサが開ききっていないものを選びましょう。
また、カサの内側が見える場合は白っぽいものを選びましょう。

次に軸の部分は太くて短いものを選びましょう。
細く伸びているものは土から出てきて時間がたっている可能性があります。

実は満載!香り以外の良いこと

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松茸のあの独特な香りは「マツタケオール」や「桂皮酸メチル」などという様々な成分が合わさっているものです。
そして香り以外に注目したいのが栄養素。
近年の健康ブームではきのこ類は注目の食材のひとつですが、松茸も同じくきのこ類ですので私たちにとってうれしい栄養素を含みます。

①エネルギー

可食部100g当たりわずか23kcalという低カロリー。
松茸を大量に食べる機会はなかなかないかもしれませんが、食欲の秋に美味しいものをたくさん食べたい方や体重管理をしている方にとってはエネルギーが低いというのはうれしいですよね。

②水分

エネルギーが低い理由のひとつが水分量の多さです。可食部100g当たりの水分量は88.3g。
湿度のある場所で育つことから考えても納得の数字ですね。

③脂質

ダイエットをしている方には気になる脂質ですが、松茸の脂質は可食部100g当たり0.6g程度とかなりの低脂質な食材です。

④食物繊維

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健康管理において重要視されることが多くなった腸内環境。
その腸内環境を整えるのに役立つ食物繊維ですが松茸(生)可食部100g当たりには4.7gも含まれています。

中でも大半が不溶性の食物繊維です。
不溶性の食物繊維は食べる時の噛み応えにもつながる成分で、腸を刺激することでスムーズな排便へとつながります。
また、きのこの細胞壁には食物繊維の一種であるβグルカンという成分が含まれるのですが、これは免疫力アップに役立つといわれています。
気温が落ちはじめ、体調を崩しやすいこの時期には嬉しい栄養素ですね。

⑤カリウム

カリウムは余分なナトリウムを調整する役割があり、むくみの予防にも役立ちます。
松茸(生)の可食部100g当たりには410mgのカリウムが含まれています。
カリウムが多く含まれているといわれるバナナには可食部100g当たり360mg含まれていますので、同じ100g当たりで比べると松茸の方が多く含まれていることがわかります。

⑥ビタミンB群

代謝に欠かせないビタミンとして知られているビタミンB群。
松茸には糖質や脂質のエネルギー代謝に必要なビタミンB1やB2がどちらも0.1mgと多くはないですが含まれています。
また、ビタミンB3ともいわれるナイアシンを8.3mg(ナイアシン当量)含みます。

ナイアシンはあまり聞きなれない栄養素ですが、体内で必須アミノ酸のひとつ、トリプトファンからも作られます。ナイアシンはエネルギー代謝や皮膚の炎症を抑える働きなどがあり、最近ではうつなどの精神障害にも役に立つことが期待されています。
そして妊娠を望む方や妊婦さんに積極的にとることが推奨されている葉酸も実はビタミンB群の仲間です。松茸(生)には可食部100g当たり63μg含まれています。

香りに注目が集まることの多い松茸ですが、このように実はほかのきのこ類と同じように健康に役立つ栄養素も多く含まれていることがわかります。
香りや食感、風味も良く栄養素もしっかり摂れるとなるとますます魅力が増しますね。

せっかくなら美味しく食べたい!松茸の上手な扱い方とは?

絶対に水では洗わないように!

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せっかく手に入れた松茸も扱いを間違えてしまうともったいないことに……。
まず最初に気をつけたいことは、松茸を調理する際に水で洗わないということです。

きのこ類全般そうなのですが、水で洗ってしまうと傷みやすくなります。松茸の周りについている土を落とす際はキッチンペーパーなどで優しくふき取りましょう。
なかなか汚れが落ちないという場合はキッチンペーパーを水で濡らしてかたく絞ったものでもOKです。

根元(石づき)についている土を落とすときはごぼうのささがきを作る時のように包丁で削ると無駄なく落とすことができます。

じっくり弱火で調理しましょう

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松茸を使った料理といえば炊き込みご飯や焼き物ですが、特に焼くときは弱火でじっくりと水分がにじみ出るように焼きましょう。
松茸のみならず、香りは湿度と温度によってふわっと漂います。

直火でゆっくりと焼くほか、半分に切って軽く塩を振りアルミホイルに包んで焼き、食べる際は手で割くと裂け目がランダムになり香りや風味も感じやすくなります。
松茸ごはんに入れる際も軸の部分は手で割いて加えましょう。

もったいないはもったいない!入手後すぐに食べること

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松茸を手に入れたら香りや風味が損なわれる前になるべく早く食べることをおすすめします。
冷蔵庫で保存する場合は汚れを落とし石づきの土がついている部分を削り、キッチンペーパーや新聞紙で包み、さらにラップに包み野菜室で保存しましょう。
2~3日程度で食べきれると良いでしょう。

五感をフルに使って松茸を楽しもう!

秋の味覚、松茸。
手に入れることも難しいとされるきのこの王様ですが、手に入れることができた際はぜひ美味しく調理をし、五感で秋を満喫しましょう!

磯村 優貴恵(いそむら・ゆきえ)

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大学卒業後、大手痩身専門のサロンにて管理栄養士としてお客様の身体をサポート。その際に具体的な料理提案の必要性を感じ、飲食店の厨房にて約3年間の料理修行を行う。
その後、特定保健指導を経て独立。現在は、茶道教室にて茶事講座や茶事での茶懐石の献立提案~調理を行うほか、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。

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