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2020.11.21

ランナーの疲労回復に『アーモンド』。便秘解消やアンチエイジングにも。

RuntripMagazine

朝晩の寒暖差が大きくなり、冬の気配を感じる時期になりましたね。レースシーズン、冷え込む日が多い時期だからこそ「外側からも内側からも、しっかりとケアをしてコンディションを整えたい! 」というランナーは多いはず。

国際中医薬膳師でフードコーディネーター荒井直子が『ランの前後に摂るといいオススメ食材』を紹介する連載です。11月のテーマは、疲労回復にオススメの食材『アーモンド』をご紹介します。

世界で最も食べられているナッツ『アーモンド』

くるみ、カシューナッツ、ピスタチオ、マカデミアナッツ……と、たくさん種類がありますが、世界で一番食べられているナッツは『アーモンド』です。

今ではアメリカが最大の産地ですが、原産はアジア西南部と言われていて、遊牧民の携行食にもなっていました。
鉄やカルシウム、マグネシウム、亜鉛などをバランスよく含んでいるので、健康維持や疲労回復にオススメ。食物繊維が多いので、便秘に悩む人にもおすすめです。

また、アーモンドに豊富に含まれる “ビタミンE” には抗酸化作用があるほか、血のめぐりを良くして、からだに必要な栄養を届ける手助けをしたり、肌のつやを守る働きがあるので、アンチエイジングにオススメの食べ物としても注目されています。

薬膳ではどういう食材?

アーモンドは、薬膳でもたくさんの効能が認められています。

・肺を乾燥から守る
・血を補う
・胃の調子をととのえる
・精神を落ち着ける
・便秘を改善する
・咳を鎮める
・骨と筋肉を強くする など

この時期、特に意識してもらいたいのは『肺を乾燥から守る』ということです。

乾燥に弱い喉や肺にとって、空気が乾燥しているこの時期の空気は強敵です。また、『空咳が出やすい』という人も増えてきて、ランナーさんからもご相談を受けることがあります。アーモンドには『咳を鎮める』という効能があるので、『持ち歩きに便利で、手軽に食べられるもの』として、おすすめすることがあります。

もうひとつ、『骨と筋肉を強くする』という効能も忘れてはいけません。
先月は、筋力UPに『鮭』をおすすめしましたが、そこにアーモンドも加えると相乗効果が期待できます。

オススメの食べ方は?

“ロースト” してあるアーモンドはそのまま食べられますが、“生” のアーモンドをそのまま多量に食べることはおすすめできません。また、味付きのものは、植物油を使っているものが多く、余分な油を摂ってしまうことになります。味付きを食べたい場合、素焼きのものを購入し、塩や胡椒、カレーパウダーなどを振って、自分で味付けすることをオススメします。

また、ナッツは油が主成分ですので、古くなって酸化の進んだものを食べると、かえってからだを錆びさせてしまいます。購入時に、賞味期限をよく確認して、なるべく新鮮なものを選びましょう。

アーモンドはデザートにも使われますが、特に、冬の寒さが厳しいヨーロッパの国々では、チョコレートと合わせた焼き菓子をよく見かけます。私自身、寒い時期にこれらのお菓子を食べると、からだがぽかぽか温まってくる実感があります。こういったお菓子類も、その地方ならではの知恵なのかもしれません。

ナッツというと「脂質が多いので、ちょっと……」と思う人もいるかもしれませんが、アーモンドには脂質の代謝に必要なビタミンB2も含まれているので、健康な人であれば、食べても代謝されるので問題ありません。だからと言って、食べ過ぎないように『ほどほどに』がオススメです。

オススメの組み合わせはある?

筋力UPには、鮭+アーモンドのほかに、チーズ+アーモンドの組み合わせもおすすめです。
便秘解消には、きのこ類との組み合わせが良いですね。洋風に炒めたきのこの仕上げに、砕いたアーモンドかけて食べると良いと思います。

空咳が出やすい人は、バナナとの組み合わせがおすすめです。一緒にミキサーにかけて、バナナアーモンドミルクにしても美味しいです。きのことアーモンドの組み合わせは、美肌にもおすすめです。

ぜひ色々な組み合わせで、楽しみながら取り入れてください。もちろん、そのままパクっと食べてもオッケーです。

冬に向かうこの季節、アーモンドで内側からケアしながら、元気にRuntripを楽しみましょう!

記事を書いた人  荒井 直子

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