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2020.10.10

いつまでも若く見られたい!見た目年齢はどんな肌の状態で判断されるの?

MYCODEトピックス

見た目の若さは何で決まるのでしょうか?(写真:Shutterstock.com)

参照元:https://mycode.jp/topics/physical/constitution/facial_aging.html?src=my_kcm_facial_aging_07

見た目の若さは何で決まるのでしょうか?(写真:Shutterstock.com)

いつまでも若々しくいたい!!特に女性にとっては、永遠のテーマではないでしょうか?顔のつくりや肌の状態と遺伝子の両面から、見た目に関する研究が進んでいます。

人より若く見られるには?

同年代なのにものすごく若く見える人がいますよね。そもそも、実年齢より若く見られるためのポイントはどこなのでしょうか?

カネボウ化粧品の研究グループは、人が他人の顔のどの部分を見て年齢を判断しているのかを調べました。

年齢が40代後半41名と30代前半の42名の2グループの素顔の女性の肌の特性や顔の形状を調査した後、全顔写真を撮影して、別の同世代の女性20名が年齢を推定するという調査を行いました。肌の特性として、弾力性、水分量、シワ、キメ、皮脂量、シミ、たるみ等を、顔の形状として、目鼻立ちといった顔の各パーツの大きさや位置等を調べました。

その後、写真から推定された年齢と、肌の特性や顔の形状との関連を調べました。

見た目の若さは、顔のつくりよりも肌の状態が重要

その結果、40代と30代ともに、シワ、たるみ、シミが見た目年齢に影響を与えていることがわかりました。40代グループでは、上記に加え肌の柔らかさ、皮脂量、色ムラ、顎のたるみも影響を与えていることがわかりました(※1)。

30代ではたるみとシワ、40代ではシミ>シワ>たるみ

では、特に見た目年齢に影響を与えているものは何でしょうか?興味深いことに、見た目に影響を与えているものは年齢毎に違うようです。

30代グループではたるみとシワの影響がほぼ同程度であるのに対し、40代グループではシミ、シワ、たるみと皮脂量の順に影響していることがわかりました(※1)。

肌の老化は30代前半から始まっている?

女性が自分で実感している「ほお、フェイスライン、目の周り、口もとなどの肌のハリ不足」、肌の老化は何歳から始まるのでしょうか?

資生堂は、全国の20代から40代の女性600名、男性100名を対象に調査したところ、肌の衰えが気になり始めた年齢の平均は32.3歳で、深刻化するのは平均34.8歳という回答を得たそうです(※2)。気になり始めてからたった2年半で深刻化していることがわかりました。

肌の衰え、単なる自覚症状ではなかった

自分で感じている肌の衰えは周りの人には気づかれているようです。

肌の衰えを自覚している女性とそうではない女性の年齢を男性と女性それぞれから予想してもらったところ、肌老化を自覚している女性の「見た目年齢」が男性の目からは9.4歳、女性からは10.3歳も老け込んで見えたそうです。また、「疲れていそう」、「寝不足そう」、「不健康そう」といったネガティブな印象を持たれていることもわかりました。

加齢による老化とは異なる光老化とは

肌の衰えは加齢によるものだけでなく、環境的な要因にも影響を受けます。その一つは紫外線で、年齢と共に身体の生理的機能が損なわれていく通常の老化に慢性の紫外線の傷害が上乗せの形で起こる「光老化」という現象があります(※3)。この光老化は、紫外線を浴びた時間と強さに比例するといわれています。

光老化では、紫外線による影響で、皮膚は厚くゴワゴワになり、色も濃くなり、それがシミ、しわとなって現れます。また、皮膚内部の皮膚の張りを保つ弾性繊維が破壊され機能しなくなるとシワやたるみとなって現れます。

肌の老化に影響を与えている遺伝子は?

肌の老化に関して、遺伝的な側面からも研究が進められています。ポーラ化成工業株式会社は、メラニンの合成に重要や役割をもつMC1R遺伝子の配列の違いにより、シミのできやすさとシミの悪化の度合いが変わることを報告しています(※4,5)。この遺伝子については、以前のMYCODEトピックスでも紹介しています「顔にシミができやすい「シミ遺伝子」!祖先のタイプで要注意かどうかわかる!?」。

以上のように、肌の老化は30代前半から始まり、通常の老化に加え、紫外線による光老化によりシミ、シワ、たるみとなって現れてしまいます。肌の老化現象を抑えるには、日頃のスキンケアが重要だそうです。日差しが強くなってきましたので、紫外線対策を万全にしてお出かけください。


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監修者プロフィール

医師 石原藤樹先生
1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

※1. カネボウ化粧品, ニュースリリース「実年齢と見た目の若さとの関係性について研究」
※2. 資生堂, ニュースリリース「『肌デフレ』現象についての調査」
※3. 日本皮膚科学会, 皮膚科Q&A「光老化は普通の老化とどう違うのですか?」
※4. ポーラ・オルビス ホールディングス, ニュースリリース「遺伝子解析により、シミのできやすさと悪化要因を予想」
※5. Motokawa T, Effect of Val92Met and Arg163Gln variants of the MC1R gene on freckles and solar lentigines in Japanese., Pigment Cell Res.

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