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2020.07.22

「ランニングがメンタルに良い説」実際の運動量は?スポーツ精神科医が解説

RuntripMagazine

心拍数とメンタルの関係について、スポーツを真剣に取り組む方のメンタルケアを行うスポーツ精神科医・岡本浩之先生が解説してくれました。岡本先生は、これまで120人以上のアスリートの治療を担当するなど、メンタルケアの最前線にいながら、自身も2時間48分でフルマラソンを走るランナー精神科医です。前回は、「モチベーション高過ぎの人 要注意」について伺いました。

心拍数をあげてメンタルを強くしよう

これまでにも、ランニングがメンタルに良い影響を及ぼすという話がありましたが、実際にどれくらいの運動量でメンタルに良いのか。研究が進んでいると岡本先生は話します。

「週3回30分、強度70〜80%の運動が良いと言われている」(岡本先生)

運動強度の基準となるものが心拍数です。人によって個人差が大きいので、まずは自身の安静時の心拍数を知りましょう。最大心拍数(220−年齢)を計算します。そして70%の運動とは、どれくらいかを計算してみましょう。

40歳で安静時心拍数が60の場合、(最大心拍数180−安静時心拍60)で120。そこに0.7を掛けて84。84に安静時心拍数60を足し、心拍数144の運動が目安です。これくらいの数値だとストレス耐性が高まるなど、メンタルに良い影響を及ぼすと言われているそうです。

運動に慣れておらず、ここまでの強度の運動ができなかったとしても、普段よりも心拍数を上げることで脳が鍛えられるそうです。

自らを追い込んで、ハードなトレーニングに耐えることでメンタルを鍛えるという報告もあるようですが、逆にストレスになってしまうこともあるので、一般的には運動強度70〜80%を目標にするのがオススメです。

岡本浩之先生

精神科院長。スポーツ精神科医としてアスリートのメンタルケアや運動講座開催、講演、執筆、動画配信を行う、フルマラソンを2時間48分で走る市民ランナー。

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記事を書いた人  Runtrip編集部

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