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2020.07.19

夏のニオイ対策に!家の生活臭を防ぐアイデアと便利グッズ

kencom公式:ライフオーガナイザー® ・門傳奈々

気温の上昇とともに気になるのが、生活の中の「不快なニオイ」。今年は家にいることが多いため、いつも以上に生活ゴミが出ている家庭が多いのではないでしょうか。

今回は、夏場に家庭で生じるニオイを防ぐためにできることや便利グッズを紹介します。

ニオイの原因と成分は場所ごとに異なる

家の中のニオイは、食料品や人の汗、ペット、ホコリ、タバコなど様々な原因で発生します。また、場所ごとに種類も異なります。
そのため、普段からこまめな掃除を心がけ、場所ごとに対策を取ったりこまめな換気をするなどして、ニオイがこもらないように工夫することが大切です。

場所別ニオイの原因と発生源

家庭の中で発生する悪臭は、以下のように場所別で成分や発生源が異なります。原因がはっきりしていることがほとんどなので、これらの発生源を絶つことでニオイを防ぐことができます。

一方家庭内にはこれらに加えて、食事、木製家具、芳香剤、ファブリックなどから発生する、あらゆる生活臭が混じった「複合臭」と呼ばれるニオイもあります。これを取り除くのは難しいのですが、こまめな換気や消臭剤の活用などで軽減できます。

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<場所別>ニオイを防ぐ工夫

原因や成分、発生源が異なる家庭内の不快なニオイを防いで快適な空間にするためには、場所ごとに対策をする必要があります。
家庭内のそれぞれの場所別にニオイを防ぐ工夫をご紹介しましょう。

キッチン

キッチンのニオイは、生ゴミや冷蔵庫の中の食材などが主な発生源です。

毎日の調理や食事で常に出てくる生ゴミは、溜め込まずこまめに捨てましょう。
また、冷蔵庫も食料品を腐らせてしまったり、野菜くずなどを放置しているとニオイが発生します。冷蔵庫内の冷気を保つためにも冷蔵庫にものを詰め込みすぎないようにして、こまめに掃除すると良いでしょう。

【コツ】水分が雑菌のもとに。三角コーナーの生ゴミは放置しない

生ゴミのおよそ60〜70%が水分と言われています。この水分が原因で生ゴミに雑菌が増えて悪臭が出ます。生ゴミの水分を排除するには、①濡らさないこと②乾かすこと③(水分を)絞ることが大切です。

具体的には、皮をむく野菜は、皮の水分をぬぐって捨てるのがおすすめです。もし野菜に泥がついていないのならば、皮を一生懸命洗う必要もないでしょう。
お茶の出がらしやティーバッグも水分を十分切ってから捨てましょう。最後に生ゴミをまとめる際には水分を絞ってから出すと重みも減り、ゴミ処理のエネルギーも軽減されて環境にも優しいです。

また、三角コーナーに生ゴミを放置するとコバエやニオイの原因に。生ゴミは溜め込まず、こまめに捨てるようにしましょう。

トイレ

トイレのニオイは、硫化水素、アンモニアなどが原因です。これらの原因である尿はね汚れなどを放置しておくと、ニオイが取れにくくなります。
ニオイはトイレマット、便座カバーなどにも付着しているので、カバー類もこまめに洗濯するようにしましょう。

【コツ】トイレクリーナーを手に取りやすい場所に常備する

トイレクリーナーは手に取りやすいところに置いておきましょう。使い捨てタイプで使った後に流せるタイプのものだと衛生的ですし、掃除した後そのまま流せて手軽です。
ある程度厚さのあるシートであれば、1枚で便座や床まで拭き取ることもできます。

またペットのトイレも同様に、手に取りやすい場所にウェットシートを置き、長時間放置せずこまめに掃除ができるようにしましょう。

【コツ】スタンプタイプのクリーナーを使う

ジェル状のトイレ用洗剤を便器に直接塗れるスタンプタイプのクリーナーを使うと、汚れが付きにくく掃除が楽になります。香りつきや漂白作用のあるもの、無香料のものなど様々な種類があるので、用途に合わせて選びましょう。

ただし、スタンプをすれば全くトイレ掃除をしなくても良いわけではないので、定期的なお掃除は必須。
また、スタンプを小さな子どもが手でつかんで口に入れる、などの事例も発生しているようです。小さなお子様のいるご家庭では使用に注意が必要です。

玄関

玄関のニオイの多くは、靴に付着した汗や皮脂、泥汚れなどから発生する雑菌が原因です。

【コツ】帰宅後の靴が臭う時は、乾燥させてからしまう

靴のニオイは、汗や皮脂に加えて雨などの水分がたまり雑菌が繁殖するのが原因です。雨で濡れてしまった時や、たくさん汗をかいた時は、靴をよく乾燥させてからしまいましょう。
毎日同じ靴を履いているとしっかり乾燥できないため、特に乾きにくい革靴などは1日履いたら最低でも1~2日置くなどローテーションすると良いですよ。

【コツ】泥などの汚れがついた靴は放置しない

靴についた汚れは、そのままにしておくとニオイの原因となります。泥汚れは乾いてからが取りやすいです。一旦泥を乾かしてから、ブラシや雑巾などで拭き取るとよく取れます。

リビング

リビングのニオイの原因として「複合臭」というものがあります。家の中の様々なもののニオイが混ざり合うことで悪臭化してしまうことです。
リビングとキッチンが同じスペースにあるご家庭も多いため、キッチンの生ゴミなどの悪臭がリビングのニオイと混じり合ってしまうこともあります。

対策でニオイを軽減することはできますが、毎日人が生活しているリビングのニオイを完全に無くすことはできません。必要に応じて消臭剤などを利用しても良いでしょう。

【コツ】こまめな掃除と換気

リビングのニオイを軽減させるには、何よりもこまめな掃除が大切です。原因となる物質を溜め込まないように気をつけましょう。

また、換気をして部屋の空気をこまめに入れ替えるのも有効です。

ニオイ対策ができる便利グッズ

家庭のニオイ対策にこまめな掃除は必須ですが、ちょっとした便利グッズを使うとよりニオイを軽減できます。

食パンの袋がニオイを封じ込む!

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食パンや麺、おせんべいの梱包材に使われるPP(ポロプロピレン)は、ニオイを通しにくい素材のため一般的なビニール袋に比べて生ゴミを入れてもニオイを感じにくいです。

筆者も食パンが入っている袋を生ゴミ入れに使っているのですが、マチがたっぷりとあり、台所で自立してくれるのも嬉しいポイントです。ペットがいるご家庭では、散歩の際のトイレ袋の代わりにこの食パン袋を活用するのも良いでしょう。

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ポリプロピレンの袋かどうかを見分けるポイントは、袋の素材表示を確認しましょう。
素材の表示に「PP(ポリプロピレンの略)」という表示があればその袋はポリプロピレン製です。ちなみに、「PE」はポリエチレンの略です。

三角コーナー代わりに使える!シンクに貼れる袋

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100円ショップのDAISOで見つけたのが、こちらの「シンクにペタッと穴あきゴミ袋」です。
この袋にはシールがついており、シンクにペタッと貼り付けることができます。また、袋の底部分は小さな穴が空いており、水分を切ってビニール袋ごと捨てることができます。

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使い捨ての生ゴミ袋なので衛生的な上、三角コーナーのように場所を取らず掃除が必要ないのも良いですね。

便利グッズたくさん!100円ショップの生ゴミ用消臭・芳香剤

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100円ショップにはさまざまな消臭剤が売られているので、お試しに使ってみるのも良いでしょう。

写真の消臭剤は付属の袋に消臭ビーズを入れて、ゴミ箱に貼り付けるだけ。ゴミ箱に貼れば目立ちませんし、ゴミ箱からニオイが出る前に消臭してくれるので便利です。

新聞紙で水分やニオイを吸着

新聞を購読されている方のお宅では、古新聞を活用するのも良いでしょう。新聞紙には吸水性や吸湿性があるため、ニオイのもととなる水分を取ってくれます。

玄関の汚れやニオイを防ぐ

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雨の日の玄関汚れを放置しておくと、その汚れや水分がニオイの原因になります。

我が家では、雨の日の水分を玄関に残さないよう、雨の日は玄関に新聞紙2~3枚を敷いておきます。濡れた靴で帰宅した家族がそのまま玄関に入ってきても、新聞紙が靴の水分を吸ってくれるので玄関の汚れが防げます。

冷蔵庫の野菜室に敷く

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冷蔵庫の野菜室も野菜の皮や細かな汚れがつきやすい場所。放置するとニオイの原因になってしまいます。

そこで、冷蔵庫掃除の際に新聞紙を敷いておくと、冷蔵庫に汚れがつくのを防げます。新聞紙は水分を吸ってシワになりやすいので、こまめに新しいものに変えることをおすすめします。

ニオイ対策でおうち時間を快適に

梅雨から夏にかけては、湿気が多く気温が高いため悪臭が出やすい季節。「こまめな掃除」と「水分をいかに防ぐか」がポイントとなります。

水分を「出さない」「乾かす」「絞る」を念頭に生活を見直してみましょう。これらを実践していくことで、結果的にゴミの総量が減り、家の中の環境も日々のお掃除も快適になるはずです。

門傳奈々(もんでん・なな)

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ライフオーガナイザー®、整理収納アドバイザー1級。夫と3人の子どもがいる5人家族。夫の転勤に伴い、中東、インドなどで海外生活を送った後、日本に帰国。「片づけが苦手」だった自分の経験を生かし、だれでも簡単に整理できる収納方法を提案するため、個人宅を訪問しお片づけのお手伝いをしたり、お片づけ講座、お片づけお悩みシェア会などを開催。

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